胸トレ

【筋トレ】大胸筋をパンプ、パンプ!:血流制限スクイーズプレス

札幌パーソナルトレーニング

 

ボディメイク専門 札幌パーソナルトレーナーZeal-Kの長崎健太です。

 

本日は、大胸筋のパンプ種目『チューブBFRスクイーズプレス』を紹介します。参考になれば嬉しです!

 

大胸筋の効きが良い方もいれば悪い方もいます。個人的な印象ですが、アジア系の方は大胸筋の効きや反応が鈍いように思います。

 

効きが良くない方にとって、大胸筋をしっかりパンプさせる事はなかなか難しいと思います。そういった方でも強いパンプが得られる手法の1つにBFR法があります。

 

BFRとはBlood Flow Restrictionの略で、『血流制限トレーニング』の事です。対象筋の血流を制限して酸欠にしながら反復を繰り返していきます。

 

これにより、乳酸などの代謝産物の生成と排出抑制が起こります(代謝産物の蓄積)。

そして、その筋肉の溶液濃度を一定に保とうとして水分が取り込まれ、筋肉が水膨れします。これがパンプです。

代謝産物の蓄積や筋内低酸素環境は筋肥大要因の『代謝ストレス』であり、筋肥大に有効だと考えられています。

 

BFR法は色々ありますが、大別すると『器具を使用しない方法』『器具を使用する方法』に分けられます。

 

器具を使用しないBFR法には、『スロートレーニング』『intra-setストレッチ法』『アイソメトリクス活用法』などがありますが、これら手法で血流制限を実現するにはトレ経験値やスキルを必要とします。

 

器具を使用するBFR法には、『加圧トレーニング』『BFRベルト』『MCトレーニング』などがあります。器具を使用しない方法と比べると血流制限の実現は簡単ですが、高額かつ受講を要するので気軽にできません。

また、MCトレーニング以外の『加圧トレーニング』『BFRベルト』は四肢の付け根圧迫なので、腕や脚以外の部位ではトレーニング効果が低いようです(効果がないという事ではありません)。

 

ですので、大胸筋のBFR法は難しいんです。

ですが、安価かつ入手容易な『リング型チューブ』を用いれば、比較的簡単に大胸筋の血流制限トレーニングが可能になります。

 

この血流制限法でスクイーズプレスを行なうと大、胸筋の中央部までしっかり効かせる事ができます。

 

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チューブBFRスクイーズプレス

リング型チューブで大胸筋を部分的に圧迫してスクイーズプレスを行います。

 

MCトレーニングのコンセプトと同様に、筋肉を直接圧迫することで筋肉内の毛細血管の血流を制限します(MCトレーニングは多面的に直接圧迫するので、より良い手法になります)。

 

使用チューブと留め具

チューブ

このリング型チューブを使用してます。

 

強度:ハード

 

強度:ミディアム

 

強度:ソフト

 

※2022.9.28追記

上記チューブは旧型ですが、最近、仕様変更されました。正直に言いまして、仕様変更後は切れやすくなったと感じます(個人的感想)。旧型は非常に丈夫でしたが。。。現在、代わりの商品を探しています。

 

大体の方(上級者も含む)は強度ハード(青)で良いと思いますが、胸囲がかなり大きい方は締め付けがきつくなるので、ミディアム(緑)やソフト(ピンク)でよい場合もあります。

 

留め具

事項で示しますが、チューブの両端を留め具で留めます。その留め具として、クライミング用のカラビナを使用しています。

使用しているカラビナはこれです。私は2個使用して留めています。

私は登山ショップの秀岳荘で安く購入したんですが、web購入だと高値ですね。。。

 

このカラビナじゃなくても良いです。どのくらいのサイズか測ったので、参考に記載します。

 

 

血流制限セッティング

胸にチューブを装着して、大胸筋の毛細血管の一部を血流制限します。

基本的に使用チューブの強度はハード(青)にしますが、大胸筋がデカすぎる方は強度ミディアム(緑)又はソフト(ピンク)にします。

こんな感じでチューブを大胸筋に装着します。↓

 

step
1
チューブを一旦、肩にかける

両肩にチューブのリング部を背面から通して、一旦、肩にかける。

 

 

step
2
チューブの両端を前方に伸ばす

両肩にかけたチューブの両端を手前に引っ張る。

 

 

step
3
カラビナで留める

カラビナでチューブの両端を留める。

以下写真はカラビナ1個で留めていますが、実際は同じ個所を2個で留めています。

 

step
4
チューブ位置を調整する

最後に位置の調整をする。

 

パターン1:全体的に配置

 

パターン2:大胸筋上部に配置

女性の場合、乳房にチューブがかからないように大胸筋上部に配置したりする。

男性の場合でも、大胸筋上部を重視する時は上部に配置する。

 

スクイーズプレス

以下の様に両ダンベルを軽く押しつけ合いながらプレスします。

 

スクイーズプレスは、軽い押しつけ合いによって大胸筋のテンションを維持しながらプレス動作を繰り返しますが、ラバーコーティングでないダンベルの場合、押しつけ合いが滑って上手くできない事もあります。

 

その場合は、過去記事で紹介したスミスマシンでスクイーズプレスを行なうと良いです。

 

実施時の反復のテンポはプレスに1秒、下ろし動作に1秒で行います。動作全体を通して胸を張り、プレス動作後半は『両肘を内に寄せる』を意識して行います。全動作で継続した軽い押しつけ合いも忘れずに。

スクイーズプレスの参考動画も貼っておきます。

出典:mountaindog1チャンネル Hex press

 

反復回数

30回

↓5秒休息

20回

↓5秒休息

10回

 

これで1セットです。

 

ット数

4~5セット。

キツい場合は少ないセット数から開始し、段階的に増やし、4~5セットできるようにします。

 

セット間休息

60~90秒。

セット間休息時は、かけたチューブをはずし血流制限を開放してよいです。

 

使用重量

基本的に、全セット同重量のまま行います。

上記の行い方で、2セット目が強いパンプでかなりキツく感じる(なんとかこなせる)重量で実施。

 

実施頻度

おすすめは大胸筋のトレ日だけでなく、他部位のトレ日にも行って週3~4回の高頻度実施です(24時間あけていれば連日の実施でもOK)。

 

このトレ手法は筋繊維を傷つけるタイプではないので、回復がはやく、高頻度でできるようになります(初期はパンプ系でも筋肉痛がおきます。筋肉痛がある場合は行わないのが無難です)。

 

この方法は、代謝産物の蓄積や筋内低酸素といった代謝ストレスをきっかけに、体に備わる筋肥大の仕組みを発動又は活性化させます。『筋肥大発動又は活性化のスイッチ』みたいなものです。

 

しかも筋繊維は傷づかず、回復がはやい。ならば、高頻度でそのスイッチを押して(=このトレ頻度多くする)、筋肥大の機会を多く得ればよいわけです。

 

 

実施パターン

いくつか実施パターンがあるので参考に紹介します。

 

パターン1:胸トレのパンプ種目として最後に実施

胸トレ日の仕上げのパンプ種目として最後に実施し、大胸筋に代謝ストレスを与えます。前項で示した要領で、4セット程度行います。

 

パターン2:胸トレのパンプ種目として最後に実施+ストレッチ

パターン1の最後のセット終了直後、60~90秒のストレッチを行なうパターンです。パンプした筋肉をストレッチさせます。具体的な行い方は以下です。↓

 

①最後のセット終了

 

チューブ外して直ぐに

 

②荷重して大胸筋をストレッチ

荷重した大胸筋のストレッチを60~90秒実施。

出典:jpeters1988チャンネル TrainedbyJP - DC STRETCHES

 

荷重した大胸筋のストレッチは、『フライ』や『肘を広げたダンベルプレス』のボトム姿勢をとる事でできますが、1分以上のキツいストレッチなので肩に強い負担がかかります。

 

ですので、私が行う場合は、上写真のJordan Petersさんのように脇を閉め気味にして、ダンベルを八の字に構えてストレッチポジションをとります。

段階的に、荷重するダンベル重量を増やしていきます。

 

このストレッチは、筋タンパク合成や筋肥大反応にポジティブな影響を与える可能性があります。

 

強度が高いストレッチは、筋肉の長さや厚さを増大させる事が確認されています。

(McMahon氏他4名の研究Simpson氏他4名の研究)

 

また、筋肥大の成長因子ホルモン『IGF-1(インスリン様成長因子)』の(自己)分泌を促進する可能性もあります。

(Perrone氏他2名の研究McMahon氏他4名の研究

 

さらに、筋肥大に関わるシグナル伝達系を活性化させる可能性があります。

(Van氏他2名の研究)

 

パターン3:実施直後にスピードプレスを行なう

チューブBFRスクイーズプレスの実施直後に、スピードプレスを限界まで反復します。スピードプレスとは、出来るだけ速く反復するプレスです(爆発的動作の繰り返し)。

具体的な行い方は以下です。↓

 

①チューブBFRスクイーズプレスでパンプさせる

 

チューブ外して直ぐに

 

②スピードプレスを限界まで実施

  • できるだけ速く反復します。(特に切り返しを素早く行うように意識します)
  • 可動域が浅くならない様に注意です。
  • この動画では限界まで反復していませんが、ボディメイク目的の場合は反復のスピードが落ち、反復できなくなるまで繰り返します。

出典:Peebsチャンネル Matt Wenning Speed Bench

 

5秒休息

 

③再びスピードプレスを限界まで実施

  • 同重量のまま、できるだけ速く反復します。(特に切り返しを素早く行うように意識します)
  • 可動域が浅くならない様に注意です。
  • この動画では限界まで反復していませんが、ボディメイク目的の場合は反復のスピードが落ち、反復できなくなるまで繰り返します。

出典:Peebsチャンネル Matt Wenning Speed Bench

 

これで1セットになります。

 

セット数

3~4セット。

 

セット間休息

2分程度。セット間休息中はチューブで大胸筋を圧迫しない。

 

スピードプレスについて

(1)ウェイトのタイプ

マシンではなくフリーウェイトの方が良いと思います。

フリーウェイトはマシンと違い機械摩擦の抵抗がないので、プレスの下ろし及び切り返し動作でより良い刺激が得られます(バーベルの場合は必ずセイフティを設置しましょう)。

 

(2)使用重量

チューブBFRスクイーズプレス実施直後のスピードプレスで、反復限界8回の重量。

 

(3)重量を増やすタイミング

チューブBFRスクイーズプレス実施直後のスピードプレスで、10回反復できるようになったら次回トレ時に2kg程度増やす。

 

(4)スピードプレスの利点

筋肥大要因のメカニカルテンションを高める事ができる。速筋の動員。

 

 

このパターン3の利点は、1セット中に代謝ストレスとメカニカルテンションを得る事ができる点です。これらは筋肥大要因です。

 

大胸筋を酷使している感がわかる行い方です。

 

パターン4:アクチベーション種目として行う

アクチベーション種目とは、メイン種目の筋繊維動員を増加させる目的で行なう事前エクササイズです。

血流制限トレーングもアクチベーション種目になり得ます。

 

アクチベーション種目の注意点はやり過ぎない事です。疲労困憊まで行いません。

胸のメイン種目に入る前に大胸筋がパンプしてきて、そこが意識できる状態になるまでチューブBFRスクイーズプレスを数セット行います。

 

アクチベーション種目については以下の過去記事でまとめてあります。

 

そういえば、アジア選手権で優勝したこともあるビルダー近藤賢司さんが、肩のアクチベーション種目として加圧トレーニングを行っている様子がDVD『2007年ミスター日本への道』に収録されています。

 

近藤賢司さんの解説によると、加圧トレを最初にやる理由として『筋肉の活動量を増やす目的で、ウォーミングアップも兼ねて最初に行なう』と説明しています。

 

パターン5:実施直後に伸張種目を行なう

パンプさせた筋肉に伸張刺激を与えるパターンです。

 

大胸筋により良い伸張刺激を得るための下ごしらえとして、伸張種目の実施前にチューブBFRスクイーズプレスで大胸筋をパンプさせます。具体例は以下です。↓

 

①チューブBFRスクイーズプレスでパンプさせる

 

チューブ外して直ぐに

 

②伸張種目を限界まで実施

 

これで1セットになります。

 

セット数

3~4セット。

 

セット間休息

2分程度。セット間休息中はチューブで大胸筋を圧迫しない。

 

伸張種目の使用重量

限界反復8~10回の重量。

 

伸張種目の重量を増やすタイミング

12回できたセットは次回トレの同セットで2kg程度増やす。

 

伸張種目の例として『インクライン・リバースグリップ・ダンベルプレス』をあげましたが、この種目でなければダメということではありません。

<参考>

 

 

 

本日もお読み頂きありがとうございました。

 

 

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