
先日、女性トレーニーと尻トレについてお話していたら、マシンのヒップアブダクションについて質問を受けました。ヒップアブダクションマシンとはこれです。↓
出典:Wicked Good Fitness Hip abductor machine - WGF
その質問は『ヒップアブダクションをわざわざ前傾姿勢で行なうのは何故か?やってもよくわからない。』というものでした。
SNSやyoutubeの動画で良く目にする知られた行い方です。これですね。↓
出典:Jessie Hilgenberg Jessie's Girls Training Programs: Abductor Machine (leaning for glute activation)
その『一見したフォーム』を知っていても、シートがあるのにわざわざ前傾姿勢で行なう理由や、具体的にどこに効かせるのか、どの可動域で良い刺激が得られるのか、といった事を意外と知らず・意識せずに行っている方が多いのかもしれません。
そのへんについて記事にします。
どの種目でもそうですが、刺激を入れる部分を最低限知っていないと、うまく効かせる事は難しいです。
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マシン・ヒップアブダクションwith前傾姿勢
効かせる部位
大臀筋の上部繊維。

出典:James H.Clay David M.Pounds著 クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック
行い方の参考動画
出典:Jessie Hilgenberg Jessie's Girls Training Programs: Abductor Machine (leaning for glute activation)
出典:Casey Shipp Casey's Tip On the hip abductor Machine
前傾姿勢で行なう理由
大臀筋の主な作用は『股関節伸展(脚を後ろに持って行く)』『股関節外旋(脚を外に捻る)』になりますが、上部繊維に着目すると『股関節外転(脚を外に広げる)』作用もあります。
ですので、中臀筋(お尻上外側)をメインで刺激するマシン・ヒップアブダクションで大臀筋の上部繊維も刺激されていますが、その程度は中臀筋と比較すると低いです。
そうなんですが、今回の行い方のように前傾姿勢をつくる事で、大臀筋の上部繊維の筋活動を増す事ができます。
その理由は、負荷がかかる方向と大臀筋上部繊維の走行方向が一致するからです。
『前傾姿勢』とは、上体を前方に曲げるのではなく背筋を伸ばしたまま前傾させる事(股関節から前傾)です。
行う上で重要なこと
(1)股関節から前傾する
上記した通り、背筋を伸ばしたまま前傾姿勢をとります。そうしなければ、負荷のかかる方向と大臀筋上部繊維の走行方向を一致させる事ができません。
(2)効く前傾具合をみつける
大臀筋上部繊維に効かせるにはどの程度前傾させるか?それは人によってまちまちです。
ですので、前傾具合をいろいろと試し、自分にあった大臀筋上部繊維に効く前傾具合を把握する事が大切です。
(3)重量は重くし過ぎない
重量が重いとマインド・マッスル・コネクションが低下しますし、他筋群も動作に参加してしまうので15~20回できる重量ではじめます。
大臀筋上部繊維への刺激入れに慣れてきたら、12回できる重量を少しずつ更新していく行い方にシフトしていきます。
(4)1回1回刺激を感じとる
マシン・ヒップアブダクションは『両脚を開いて閉じる』を繰り返します。ヒップアブダクションのうま味は開いた時の刺激です。
開いた時に、大臀筋上部繊維にギュッとした短縮刺激が入ります。この刺激を逃さないように1回1回開いたところで少しとめて、短縮刺激を感じ取りながら行います。

出典:Casey Shipp Casey's Tip On the hip abductor Machine
キレイで丸みのあるお尻づりの参考になれば幸いです。
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