様々な反復styleは新鮮な刺激を体に与える手段になるので、それらを知っておくことはボディメイクや筋肥大にとって有意義なことです。ということで、前回の記事で『イントラレップ・ストレッチ法』を紹介しました。↓
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【筋トレ】反復スタイルのバリエーション:『イントラレップ・ストレッチ法』
本日紹介する反復styleは『グロース・レイヤーセット法(Growth Layer Set)』というものです。これは、筋肥大にも詳しいストレングスコーチChristian Thibaudeau氏発案の反復styleで、私も活用させて頂いています。
このブログを読んで下さる方々にも参考になると思いますのでシェアします。
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グロース・レイヤーセット法
様々な反復styleの殆どは、そのセットが完遂するまで同一styleで反復していきますが、本日紹介する『グロース・レイヤーセット法』は違います。
『グロース・レイヤーセット法』は、そのセットが完遂するまでに以下4つの反復styleが出てきます。
4秒ネガティブ反復
レギュラー反復(一般的な反復)
8~10秒ネガティブonly
受動的負荷掛けストレッチ
これらを一連の流れで反復していきます。
まずは、動画を載せますので観て頂き、概略をつかんで頂きたいと思います。↓
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
詳細説明していきます。
行い方
以下の順番で、4つの反復styleを一連の流れで実施する。
①4秒ネガティブ反復
- 4~6回。
- 反復限界1~2回前(RIR1~2)の状態。
⇓
②レギュラー反復
- 3~5回。
- 短縮性筋収縮の限界又はそれに近い状態。
⇓
③8~10秒ネガティブonly
- 1回のみ実施。
⇓
④受動的負荷掛けストレッチ
- 限界まで維持(時間にして恐らく15~45秒程度)。
①4秒ネガティブ反復
- 等速4秒の伸張性筋収縮と力強く一気に行う短縮性筋収縮で構成される反復。
- 伸張性筋収縮はフルレンジで行ない、対象筋がしっかり伸びた位置で負荷掛け・力発揮させる。
- この反復法で4~6回実施。この時点で、あと1~2回できる状態だが行わず、次の反復style(②レギュラー反復)に移行する。
《4~6回実施》
⇅
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
②レギュラー反復
- 等速2秒(目安)の伸張性筋収縮と力強く一気に行う短縮性筋収縮で構成される反復。
- 伸張性筋収縮の等速2秒は厳密にカウントしなくてOK。フルレンジで行ない、対象筋がしっかり伸びた位置で負荷掛け・力発揮させる。
- 短縮性筋収縮は所定回数(3~5回)の実施が困難と感じたら、反動・チーティング・伸張反射などで勢いつけてもOKなので、何としても所定回数を完遂させる(次の反復styleがネガティブレップなので、何としてもトップ位まで持って行く)。
- この反復法で3~5回実施。この時点で、短縮性筋収縮の限界またはそれに近い状態。次の反復style(③8~10秒ネガティブonly)に移行する。
《3~5回実施》
⇅
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
③8~10秒ネガティブonly
- 等速8~10秒の伸張性筋収縮のみ1回行う。
- 対象筋がしっかり伸びる位置(フルレンジ)まで伸張性筋収縮を行なう。
《1回実施》
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
④受動的負荷掛けストレッチ
- 脱力して(又は極僅かに力発揮して)負荷で対象筋をストレッチする。
- このストレッチ状態を限界まで維持。ストレッチ時間でいうと、恐らく15~45秒程度になると思われる。
《負荷掛けストレッチ限界まで実施》
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
※DBベンチプレス時のストレッチ
私の場合、肩関節の負担軽減を目的に、脇(肘)を閉じ気味にしてストレッチを行っています。
以上の①~④の反復styleを一連の流れで実施します(途中中断や小休息はありません)。
再度、動画を載せます。↓
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
使用重量
『①4秒ネガティブ反復』を4~6回実施時点で、あと1回又は2回で反復限界になる重量。
恐らく70%1RM(Max重量の70%)程度の重量でそうなると思われます。
セット数
その種目において、通常の反復styleで3~4セット行った後、最後の〆として1~2セットを『グロース・レイヤーセット法』で行なうと良いです。
適用種目について
関節に過度な負担がかからず、ボトム位で筋肉がしっかり伸びる・負荷が掛かる種目が良いです。
加えて、④受動的負荷掛けストレッチの際に負荷が保持し易い種目なら尚良いです(例えば、『握力がもたず負荷保持継続が困難になり、対象筋のストレッチ継続が限界まで出来ない』といった事を避けたい)。
参考ですが、『グロース・レイヤーセット法』の適用種目として私が好んでいるものは、大胸筋狙いの『DBベンチプレス』と上腕三頭筋狙いの『DBフレンチプレス』になります。
《DBベンチプレス》
出典:Testosterone Nationチャンネル The Growth Layer Set
《DBフレンチプレス》
出典:Josh Bryantチャンネル 1 and 1/4 Dumbbell French Press with Jay Warren
※DBフレンチプレス実施姿勢
私の場合、『グロース・レイヤーセット法』実施直後にダンベルを一人で着地させるため、地面に膝つき踵に座り、背後に配置したフラットベンチの先端を背もたれにして行なっています。
『グロース・レイヤーセット法』実施直後、後方にのけ反ってダンベルをベンチに置いています。それができる柔軟性と背の低さもあって出来ているので、体が硬い方や高身長の方にはお奨めしません。
グロース・レイヤーセット法の特徴
これはスポーツやストレングス競技のトレで見る事が無い、正にボディメイク・ボディビル的な反復syleだと感じます。
伸張性筋収縮を基調とし、それに受動的負荷掛けストレッチを組み合わせた反復styleです。
伸張性筋収縮は他の筋収縮に比べて筋タンパク質合成を増加させ、同化シグナル伝達やIGF-1メッセンジャーRNAの発現を増加させることが示されています。
受動的負荷掛けストレッチはMohamadさん達のレビューによると、活用次第で筋肥大を後押しする手段になる可能性があります。同化シグナル伝達、ホルモン放出、成長因子の活性化や、血流制限による代謝ストレス(筋内低酸素や代謝産物の蓄積)の促進が期待できます。
また、高強度の受動的ストレッチは筋繊維の長さを変える可能性があります(FreitasさんとMil-Homensさんの研究)。
以上の様に、『グロース・レイヤーセット法』は筋肥大に特化した反復styleだと思っています。
札幌パーソナルトレーニングZeal-K
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