肩前部(三角筋前部)のレイズ系種目でパッと思いつく種目は、ケーブルやダンベルで行なう『フロントレイズ』ですよね。↓
出典:MyTraining Appチャンネル Dumbbell Front Raise - Shoulders Exercise
出典:Lukas Duncanチャンネル Rope Front Raise
本日はこれに代わる肩前部(三角筋前部)のレイズ系種目とお気に入りの追い込み方法も紹介します。
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サムアップ・サイドレイズ
『サムアップ』とは親指を立てる事です。『サムアップ・サイドレイズ』とは、親指が上を向くまで腕全体を外に捻った状態(肩関節の外旋)でサイドレイズを行うものです。↓
出典:Fire Rescue Fitnessチャンネル Lateral Raises (thumbs up)
前回の記事で紹介した、肩側部~後部を狙う目的で親指を下に向けてサイドレイズを行なう『チャールズ・グラス式ラテラルレイズ』とは逆のパターンになります。
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【筋トレ】肩幅づくりに活用できる『チャールズ・グラス式ラテラルレイズ』
実際に『サムアップ・サイドレイズ』を行なうとわかりますが、"サイドレイズ"ですが肩前部(三角筋前部)に効く事がわかります。
また、Coratellaさん達の筋電図分析でも『サムアップ・サイドレイズ』が肩前部(三角筋前部)を刺激する種目として優れている事が確認できます。
それと、上の動画のようにダンベルで行なう場合は、個人的にダンベルは親指側に乗せて保持しています(動画の様に『ダンベルの中央を握って保持』はしない)。↓
この方が安定的に負荷が肩前部(三角筋前部)に乗るからです。
ダンベルだけでは無くケーブルで行なうのも良いです。↓
ケーブルを交差してハンドルを保持します。私の場合、ハンドルの保持は下写真のように握らず、輪の部分を手にかけて保持します。↓
重量が重くなると、輪の部分が手にめり込むのでタオルを何重にも巻いた手に輪の部分をかけるようにしています。↓
以上のように、ダンベル、ケーブルのどちらで行なう場合も親指が上を向くまで腕全体を外に捻った状態(肩関節の外旋)でサイドレイズします。
サムアップ・7動作レイズ
私もよく活用するんですが、『6動作レイズ』という種目があります。↓
出典:THIBARMYチャンネル Dumbbell 6-way
この種目は、肩前部~側部まわりのパンプ種目又はアクチベーション種目として便利な種目です。
この種目の動きを参考にして肩前部に特化させたのが『サムアップ・7動作レイズ』です。立位、座位どちらで行っても構いません。私は座位を好んで行っています。
また、ダンベルの持ち方は前出の『サムアップ・サイドレイズ』と同じく親指側に乗せるようにします。↓
動作の詳細は以下です。↓
step
1開始姿勢
手の平を正面に向けて両腕を垂らす。
step
21動作目:親指上向けてサイドレイズ
親指上向けたまま、両腕が床と水平になるまでサイドレイズする。
step
32動作目:親指上向けたまま両腕を中央に寄せる
親指上向けたまま両腕を中央に寄せる。(『前ならえ』)
step
43動作目:親指上向けたまま両腕を半分下ろす
親指上向けたまま両腕を半分程度下ろす。
step
54動作目:親指上向けたまま両腕を真上に上げる
親指上向けたまま両腕を真上に上げる。(『バンザイ』)
step
65動作目:親指上向けたまま両拳正面まで両腕を下ろす
親指上向けたまま、両拳が正面を向くまで両腕を下ろす。(『前ならえ』)
step
76動作目:親指上向けたまま両腕を開く
親指上向けたまま両腕を左右に開く。
step
87動作目:親指上向けたまま開始姿勢まで両腕を下ろす
親指上向けたまま、開始姿勢に至るまで両腕を下ろす。
これで1反復となり、Step2~8を繰り返します。肩前部(三角筋前部)に効きます。
この種目は肩前部(三角筋前部)の緊張時間が長いので、代謝ストレスで筋肥大を狙うパンプ種目として活用できますし(限界まで反復します)、メイン種目での筋活動増を目的としたアクチベーション種目としても活用できます(限界まで反復しません)。
お気に入りの追い込み例
最後に、個人的に行っている追い込み例を紹介します。
『サムアップ・サイドレイズ』又は『サムアップ・7動作レイズ』で肩前部(三角筋前部)をパンプさせた直後に、ケーブルで『サムアップ・サイドレイズ』のネガティブレップを行います。
例1:サムアップ・サイドレイズ⇒ケーブル・サムアップ・Negativeサイドレイズ
マルチホールド法でサムアップ・サイドレイズを実施し、直ぐにケーブル・サムアップ・サイドレイズのネガティブレップを限界まで行ないます。
マルチホールド法とは、アイソメトリック収縮で血流制限をかけてパンプを促す手法です。
※マルチホールド法に関する過去記事。↓
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【筋トレ】マルチホールド法でパンプを促す:上腕三頭筋、大腿四頭筋編
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【筋トレ】マルチホールド法でパンプを促す:肩編
1.行ない方詳細
以下のように行います。
step
1サムアップ・サイドレイズのトップ位で20秒保持(マルチホールド法)
ダンベル又はケーブルで実施。
片方のみで実施。
トップ位(床と上腕が平行な位置)で20秒保持。
<20秒保持>
⇓
step
2サムアップ・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
出典:Fire Rescue Fitnessチャンネル Lateral Raises (thumbs up)
⇓
step
3サムアップ・サイドレイズのトップ位で15秒保持(マルチホールド法)
トップ位(床と上腕が平行な位置)で15秒保持。
<15秒保持>
⇓
step
4サムアップ・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
出典:Fire Rescue Fitnessチャンネル Lateral Raises (thumbs up)
⇓
step
5サムアップ・サイドレイズのトップ位で10秒保持(マルチホールド法)
トップ位(床と上腕が平行な位置)で10秒保持。
<10秒保持>
⇓
step
6サムアップ・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
出典:Fire Rescue Fitnessチャンネル Lateral Raises (thumbs up)
⇓
step
7ケーブル・サムアップ・サイドレイズのネガティブレップを限界まで実施(ネガティブレップ法)
ネガティブレップ用の重量に変更。
もう片方の腕の補助でトップ位まで持っていき、等速4秒のネガティブレップを限界まで実施。(最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで実施)
<ネガティブレップを限界まで実施>
⇓
⇓
これを最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで繰り返す。
⇓
step
830秒程度休息
⇓
step
9反対側の肩もStep1~7の要領で実施
これで1セットとなります。
2.使用重量
マルチホールド法
1セット目で上記の行い方がギリギリ完遂できる重量。
(20秒保持⇒10回反復⇒15秒保持⇒10回反復⇒10秒保持⇒10回反復)
この重量で全セット実施。
ネガティブレップ法
各セットで、等速4秒でギリギリ6回できる重量。
3.反復回数
マルチホールド法
20秒保持⇒10回反復⇒15秒保持⇒10回反復⇒10秒保持⇒10回反復
ネガティブレップ法
8回。
7,8回目はダメ押しの反復なので等速4秒で下ろせなくてもOK。
4.使用重量を増量するタイミング
マルチホールド法
全セットで上記反復回数ができたら500g~1kg程度増やす。
ネガティブレップ法
等速4秒で8回できたセットは、次回トレの同セットで1.25~2.5kg程度増やす。
5.セット数
3~4セット。
6.セット間休息
90~120秒程度。
例2:サムアップ・7動作レイズ⇒ケーブル・サムアップ・Negativeサイドレイズ
サムアップ・7動作レイズを限界まで実施し、直ぐにケーブル・サムアップ・サイドレイズのネガティブレップを限界まで行ないます。
1.行ない方詳細
以下のように行います。
step
1サムアップ・7動作レイズを限界まで実施
ダンベルを親指側に乗せて保持。↓
既に説明したサムアップ・7動作レイズを限界まで行なう。↓
<開始姿勢>
⇓
<親指上向けサイドレイズ>
⇓
<親指上向けのまま中央寄せ>
⇓
<親指上向けのまま半分下ろす>
⇓
<親指上向けのまま真上上げ>
⇓
<親指上向けのまま正面下ろし>
⇓
<親指上向けのまま真横開き>
⇓
<親指上向けまま真下下ろし>
⇓
これを限界まで繰り返す。
⇓
step
2ケーブル・サムアップ・サイドレイズのネガティブレップを限界まで実施
直ぐにケーブルに移動。
ネガティブレップ用の重量に設定。
片手にハンドルの輪部をかける。↓
もう片方の腕の補助でトップ位まで持っていき、等速4秒のネガティブレップを限界まで実施。(最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで実施)
<ネガティブレップを限界まで実施>
⇓
⇓
これを最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで繰り返す。
⇓
step
32分程度休息
⇓
step
4反対側の肩もStep1~2の要領で実施
これで1セットとなります。
2.使用重量
サムアップ・7動作レイズ
各セット、ギリギリ8回できる重量。
ネガティブレップ法
各セットで、等速4秒でギリギリ6回できる重量。
3.反復回数
サムアップ・7動作レイズ
10回。
9,10回目はダメ押しの反復なのでグダグダでもOK。
ネガティブレップ法
8回。
7,8回目はダメ押しの反復なので等速4秒で下ろせなくてもOK。
4.使用重量を増量するタイミング
サムアップ・7動作レイズ
キッチリ10回できたセットは、次回トレの同セットで1kg程度増やす。
ネガティブレップ法
等速4秒で8回できたセットは、次回トレの同セットで1.25~2.5kg程度増やす。
5.セット数
2セット。
6.セット間休息
2分程度。
以上のように、これら追い込み例は肩前部(三角筋前部)をしっかりパンプさせた直後に伸張刺激を与える行い方です。
のっけからネガティブレップを行なうより、パンプ種目で肩前部(三角筋前部)が活性化しているのでネガティブレップでしっかりと肩前部(三角筋前部)の筋腹に伸張刺激が入ります。
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