ケーブルの利点の1つは、フリーウェイト負荷がかかる方向を滑車(プーリー)によって、重力方向(地面に対して垂直方向)から任意の方向に変える事ができる点です。
なので、種目によってはこの利点を活かす事で、その可動域の全域にわたって負荷をかけ続ける事ができます。
その良い一例がケーブル・サイドレイズになります。こんな風にケーブルをクロスして行います。↓
出典:Renaissance Periodizationチャンネル Cable Cross Body Lateral Raise
重力方向に負荷がかかるダンベル・サイドレイズと異なり、ケーブル方向に負荷がかかるので可動域全域にわたって負荷がかかる事になります。
言い換えますと、ダンベルからケーブルにかえてサイドレイズを行なうと、筋肉の緊張が抜けづらくなるという事です。
私はこのケーブル・サイドレイズを良く活用するんですが、本日はその追い込み例をいくつか紹介します。肩幅改善のヒントになれば幸いです!
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例1:セルフ・フォースドレップ
片方ずつ行い、空いている方の腕でフォースドレップを追加していきます。
1.行い方詳細
個人的に、ケーブルのハンドルは握らず手の甲(手首に近い部分)にハンドル輪部をかけて行っています。↓
以下、行い方詳細です。↓
step
1片方でケーブル・サイドレイズを限界まで反復
- 片方のみで限界まで反復。
- レイズ時は力強く爆発的に行う。
- 下ろしは3秒かけて等速で行なう。
⇓
step
2空いてる腕でフォースドレップを実施
反復限界に達したら重量はそのままで、空いている腕で補助しながら反復を継続。等速3秒で下ろせなくなったら、そこで終了。
- 空いてる腕でケーブルをつかみ、最低限の補助でサイドレイズ実施。(上図①~②)
- トップ位で空き腕のケーブルつかみを解除し、片方のみで等速3秒で下ろす。(上図③~④)
- 等速3秒で下ろせなくなるまで上図①~④を繰り返す。
⇓
step
330秒程度休息
⇓
step
4反対側の肩もStep1~2の要領で実施
これで1セットになります。
2.使用重量
各セットで、Step1の限界反復回数が10回の重量。
3.反復回数
通常反復限界10回+フォースドレップ反復限界(等速3秒下ろしできなくなるまで)
4.使用重量を増やすタイミング
3項の通常反復限界が12回に達したセットは、次回トレの同セットで500g~1kg程度増やす。
5.セット数
3~4セット。
6.セット間休息
90~120秒程度。
例2:パンプ直後にネガティブレップ
単にネガティブレップ法を行なうのではなく、筋肉をパンプさせた直後にネガティブレップ法を行います。個人的に好きな手法で取り入れています。
好きな理由は、のっけからネガティブレップを行なうより、この方がネガティブレップの際に筋腹に負荷がのる感覚がよりあるからです。
また、ネガティブレップ時の重量が比較的少なくて済むので関節にとって安全ですし、超高重量ネガティブレップには及ばないでしょうが、ネガティブレップ時の筋繊維動員も高い行い方だと考えています。
さらに、根拠は乏しいですが、筋肥大要因『メカニカルテンション』の変化によって、筋肥大に関わるシグナル伝達系の活性化にも期待して取り入れています。
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【筋トレ】伸張刺激の直前にパンプさせる!【その1:有効性について】
よく行なう方法は2種類あります。
『チューブBFRケーブル・サイドレイズ⇒Negativeケーブル・サイドレイズ』と『マルチホールド法ケーブル・サイドレイズ⇒Negativeケーブル・サイドレイズ』の2パターンです。それぞれ紹介します。↓
パターン1:チューブBFRケーブル・サイドレイズ⇒Negativeサイドレイズ
事前に行なうパンプ種目として、リング型チューブで肩側部を局所的に圧迫したケーブル・サイドレイズを行います。三角筋側部の部分的な毛細血管に血流制限をかけてパンプを促す行い方です。
これを行った直後、ケーブル・サイドレイズのネガティブレップを行います。
1.行い方詳細
個人的に、ケーブルのハンドルは握らず手の甲(手首に近い部分)にハンドル輪部をかけて行っています。↓
以下、行い方詳細です。↓
step
1リング型チューブを肩にかける(チューブBFR法)
- チューブのリング部に腕を通して、背面から肩にかける。
- 肩(三角筋)中央にチューブがかかる様に調整。
- 何度かサイドレイズの動きを行い、動作中に肩中央からチューブがズレないか確認。
使用しているリング型チューブはコレです。↓
<強度:ミディアム>
又は
<強度:ハード>
※2022.9.28追記
上記チューブは旧型ですが、最近、仕様変更されました。正直に言いまして、仕様変更後は切れやすくなったと感じます(個人的感想)。旧型は非常に丈夫でしたが。。。現在、代わりの商品を探しています。
⇓
step
2ケーブル・サイドレイズを実施(チューブBFR法)
- ケーブルはクロスさせる。
- ハンドルは握らず手の甲にかける。
- サイドレイズをリズミカルに実施。レイズに0.5~1秒、下ろしに0.5~1秒程度。
- 反復は30回→5秒休息→20回→5秒休息→10回で行なう。(5秒休息時はチューブとハンドルはかけたまま)
- 反復中、きつくなって可動域がパーシャルになっても構わない。
⇓
step
3チューブを肩から外す
⇓
step
4ケーブル・サイドレイズのネガティブレップを限界まで実施(ネガティブレップ法)
ネガティブレップ用の重量に設定。
片方の手の甲にハンドルをかける。
空き腕の最大現の補助でトップ位まで持っていき、等速4秒のネガティブレップを限界まで実施。(最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで実施)
- 空いてる腕でケーブルをつかみ、最大限の補助でサイドレイズのトップ位まで持っていく。(上図①~②)
- トップ位で空き腕のケーブルつかみを解除し、片方のみで等速4秒で下ろす。(上図③~④)
- 最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで上図①~④を繰り返す。
⇓
step
52分程度休息
⇓
step
6反対側の肩もStep1~4の要領で実施
これで1セットになります。
2.使用重量
チューブBFR法
1セット目で上記の行い方がギリギリ完遂できる重量。
(30回反復→5秒休息→20回反復→5秒休息→10回反復:5秒休息時は、肩にチューブ、手の甲にハンドルをかけたまま)
この重量で全セット実施。
ネガティブレップ法
各セットで、等速4秒でギリギリ6回できる重量。
3.反復回数
チューブBFR法
30回→5秒休息→20回→5秒休息→10回
※5秒休息時は、肩にチューブ、手の甲にハンドルをかけたまま。
ネガティブレップ法
8回。
7,8回目はダメ押しの反復なので等速4秒で下ろせなくてもOK。
4.使用重量を増量するタイミング
チューブBFR法
全セットで上記反復回数ができたら500g~1kg程度増やす。
ネガティブレップ法
等速4秒で8回できたセットは、次回トレの同セットで1.25~2.5kg程度増やす。
5.セット数
2セット。
6.セット間休息
2分程度。
パターン2:マルチホールド法ケーブル・サイドレイズ⇒Negativeサイドレイズ
事前に行なうパンプ種目として、マルチホールド法で行なうケーブル・サイドレイズを行います。アイソメトリック収縮で三角筋側部に血流制限をかけてパンプを促す行い方です。
これを行った直後、ケーブル・サイドレイズのネガティブレップを行います。
1.行い方詳細
個人的に、ケーブルのハンドルは握らず手の甲(手首に近い部分)にハンドル輪部をかけて行っています。↓
step
1ケーブル・サイドレイズのトップ位で20秒保持(マルチホールド法)
片方のみで実施。
トップ位(床と上腕が平行な位置)で20秒保持。
<20秒保持>
⇓
step
2ケーブル・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
⇓
step
3ケーブル・サイドレイズのトップ位で15秒保持(マルチホールド法)
トップ位(床と上腕が平行な位置)で15秒保持。
<15秒保持>
⇓
step
4ケーブル・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
⇓
step
5ケーブル・サイドレイズのトップ位で10秒保持(マルチホールド法)
トップ位(床と上腕が平行な位置)で10秒保持。
<10秒保持>
⇓
step
6ケーブル・サイドレイズを10回反復(マルチホールド法)
<10回反復>
⇓
step
7ケーブル・サイドレイズのネガティブレップを限界まで実施(ネガティブレップ法)
ネガティブレップ用の重量に設定。
片方の手の甲にハンドルをかける。
空き腕の最大現の補助でトップ位まで持っていき、等速4秒のネガティブレップを限界まで実施。(最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで実施)
- 空いてる腕でケーブルをつかみ、最大限の補助でサイドレイズのトップ位まで持っていく。(上図①~②)
- トップ位で空き腕のケーブルつかみを解除し、片方のみで等速4秒で下ろす。(上図③~④)
- 最低限、等速4秒で下ろせなくなるまで上図①~④を繰り返す。
⇓
step
830秒程度休息
⇓
step
9反対側の肩もStep1~7の要領で実施
これで1セットになります。
2.使用重量
マルチホールド法
1セット目で上記の行い方がギリギリ完遂できる重量。
(20秒保持⇒10回反復⇒15秒保持⇒10回反復⇒10秒保持⇒10回反復)
この重量で全セット実施。
ネガティブレップ法
各セットで、等速4秒でギリギリ6回できる重量。
3.反復回数
マルチホールド法
20秒保持⇒10回反復⇒15秒保持⇒10回反復⇒10秒保持⇒10回反復
ネガティブレップ法
8回。
7,8回目はダメ押しの反復なので等速4秒で下ろせなくてもOK。
4.使用重量を増量するタイミング
マルチホールド法
全セットで上記反復回数ができたら500g~1kg程度増やす。
ネガティブレップ法
等速4秒で8回できたセットは、次回トレの同セットで1.25~2.5kg程度増やす。
5.セット数
3~4セット。
6.セット間休息
90~120秒程度。
以上です。
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