トレーニングの反復スタイルは色々あります。
エクスプローシブstyle(爆発的な挙上)、スローレップstyle、1.5レップstyle、最大努力のアイソメトリクスを含めるISOテンションレップstyle、ボトム位で負荷を保持するISOホールドレップstyleなどなど、様々な反復のバリエーションは新鮮な刺激を体に与える手段になりますので、それらを把握しておく事はボディメイクにとって有意義です。
本日紹介する反復スタイルは『イントラレップ・ストレッチ法』です。
この行い方をはじめて知ったのは、DCトレーニングでバルクアップに励むIFBBプロ David Henry氏のDVD『Beyond Motivated』でした。プレビュー動画はこちら。↓
出典:GMVBODYBUILDINGチャンネル moc video - DAVID HENRY BEYOND MOTIVATED DVD PREVIEW
このDVDには、頑固なカーフに対して『イントラレップ・ストレッチ法』を採用しトレする場面が収められてます。
また、IFBBプロビルダーであり、優秀なボディビルディングコーチでもあったJohn Meadows氏や山岸IFBBプロを大躍進させたMilos Sarcevコーチも、この反復styleを採用していました。
最近では、前出の『DCトレーニング』の開発者Dante Trudel氏も、この反復styleを自身のInstagramで紹介しています。
上記の方達の画像を拝借しながら『イントラレップ・ストレッチ法』の行い方を説明すると共に、種目例も紹介します。
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イントラレップ・ストレッチ法
イントラレップ・ストレッチ法(Intra-rep stretch)は、1回1回の反復に負荷掛けストレッチを入れる反復styleで、以下を繰り返します。
短縮性筋収縮(例:DBプレス挙上)
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伸張性筋収縮(例:DBプレス下ろし動作)
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数秒程度の負荷掛けストレッチ
(例:ボトム位で脱力し、DBで大胸筋を伸ばす)
画像で説明すると以下になります。↓
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以上が1反復で、これを繰り返していきます。動画も載せておきます。
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上記の映像はDCトレーニングの開発者Dante Trudelさんですが、彼の場合は負荷掛けストレッチを5秒間実施しています。
プレスは力強く実施し、下ろし動作に等速3秒、負荷掛けストレッチに5秒といった感じです。
私の場合は、負荷掛けストレッチを2秒間実施してます。
プレスは力強く実施し、下ろし動作に等速3秒、負荷掛けストレッチに2秒といった感じです。
反復にかける時間がこうでなければならないという事はありません。ご自身で今行っている反復時間(プレス動作と下ろす動作にかける時間)に、ボトム位の負荷掛けストレッチを2~5秒間加えれば良いです。
この反復styleで私が期待している事は、副次的な筋肥大の促進です。
Mohamadさん達のレビューによるとストレッチは活用次第で筋肥大を後押しする手段になる可能性があります。
今回の取り入れ方は、各反復毎に負荷がかかったストレッチをかけていくパターンですが、筋肥大に関わるシグナル経路、ホルモン放出、成長因子の活性化を期待して取り入れています。
補足
ボトム位(筋肉が伸びた位置)で負荷を保持する反復style『ISOホールドレップ』によく間違えられるので再度書きますが、この反復style『イントラレップ・ストレッチ法』は、ボトム位(筋肉が伸びた位置)で脱力して使用重量で筋肉にストレッチをかけるものです。
『ISOホールドレップ』は筋肉を伸ばした状態で神経系による筋収縮(アイソメトリクス)をさせた状態で、能動的な負荷掛けストレッチになります。
一方、本日の主役『イントラレップ・ストレッチ』は脱力した(又はほとんど力発揮していない)筋肉が負荷で伸ばされた状態で、受動的な負荷掛けストレッチになります。
詳細は過去記事をご参照下さい。
続きを見る
【筋トレ】負荷掛けストレッチで筋肥大を促進①:説明編
適用種目例
イントラレップ・ストレッチ法と種目には相性があり、全ての種目に適用できるわけではありません。ボトム位の関節負担が大きいものや、ボトム位で筋肉がしっかり伸びない・負荷が掛からないものは不向きになります。
以下に、私が取り入れている種目、冒頭で紹介した方々が取り入れている種目を参考例として紹介します。
大胸筋
DBプレス(flat、incline)
私が行う場合、肩関節保護の観点から少し脇を閉じ気味で行っています。
<インクラインDBプレス>
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Camber barプレス(flat、incline)
肩関節保護の観点から少し脇を閉じ気味で行うと良いです。
<インクラインCamber barプレス>
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Inclineリバースgrip DBプレス
過去記事で紹介した大胸筋上部種目です。比較的肩関節の負担が少なく、大胸筋上部がしっかり伸ばせる種目です。
出典:GetStrong.fitチャンネル reverse grip incline dumbbell press
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出典:GetStrong.fitチャンネル reverse grip incline dumbbell press
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この種目の詳細。↓
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【筋トレ】大胸筋上部を改善!:インクライン・リバースグリップ・ダンベルプレス
ストレッチプッシュアップ
大胸筋がしっかりストレッチできる高さを確保します。
以下の画像はJohn Meadows IFBBプロのものですが、ボトム位で脱力し、自体重で大胸筋にストレッチをかけているか不明です。ですが私が行う場合は、ボトム位で2秒程度脱力して大胸筋にストレッチをかけています。
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出典:mountaindog1チャンネル Triset For chest day
参考ですが、上記画像の出典動画で行なわれているトライセットは、短縮・パンプ促進系種目で大胸筋をパンプさせてからストレッチプッシュアップで伸張刺激・ストレッチを与える順になっています。大胸筋に良く効きます。↓
<ハンマーチェストプレスwithチューブ>
短縮・パンプ促進系種目
⇓休まず直ぐに
<スクィーズプレス>
短縮・パンプ促進系種目
⇓休まず直ぐに
<ストレッチプッシュアップ>
伸張・ストレッチ種目
出典:mountaindog1チャンネル Triset For chest day
動画はこちら。↓
出典:mountaindog1チャンネル Triset For chest day
広背筋上部・大円筋
プルアップ
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出典:Michael Keckチャンネル DC training Wide grip pullups
ラック・プルアップ
私の場合、上記の通常プルアップで『イントラレップ・ストレッチ法』を行なうと肩に違和感があるので、以下のラック・プルアップで行ないます。肩違和感無いですし、より広背筋や大円筋がストレッチされます。
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ラック・プルアップの詳細記事はこちら。↓
続きを見る
【筋トレ】背中にさらなる広がりを!:DCスタイル・ラックプル
ストレッチャー
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出典:mountaindog1チャンネル Stretchers
動画はこちら。↓
動画ではボトム位のストレッチ時間が短いですが、私の場合はストレッチに2秒程度かけています。
出典:mountaindog1チャンネル Stretchers
上記はVハンドルを使用していますが、MAGグリップで行なうのも良いです(以下動画では、プロネイトのMAGを使用)。広背筋上部・大円筋に良く効きます。
以下動画ではボトム位のストレッチ時間が短いですが、私の場合はストレッチに2秒程度かけています。
<プロネイトMAG ストレッチャー>
2:01~2:17
出典:mountaindog1チャンネル How to Achieve a Wider Back & V Taper in 4 Easy Exercises!
Hammerアイソラテラル・ハイロウ
このマシンの引きの角度は広背筋上部と相性が良く、広背筋上部によく効きます。
引き角度の相性の良さに加えて、上体をあずけれるパッドが固定端の役割になるので、広背筋上部をストレッチする面でも優れているマシンです。
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フォースドstretchラットプル
トレーニングパートナーやスポッターがいる場合に行なえるパターンです。ボトム位のストレッチ強度を高めることができます。しかし、トレーニングパートナーやスポッターがボトム位で加える力が大き過ぎると怪我のリスクが高まるので、注意が必要です。
<ハンマー・ハイロウMeadows style>
1:21~2:01
出典:mountaindog1チャンネル How to Achieve a Wider Back & V Taper in 4 Easy Exercises!
<Plate loadハイロウ両側同時実施>
9:28~10:26
出典:Milos Sarcevチャンネル 30 minutes giant set rotation 💪🏻for BACK with Lu Chen Hui.
<ラットプルダウン>
2:28~3:45
Milosコーチも行っていますが、ストレッチ時は上体を後傾させずに負荷が掛かる方向に合致させると良いです。
出典:Milos Sarcevチャンネル 30 minutes giant set rotation 💪🏻for BACK with Lu Chen Hui.
カーフ
シーテッド・カーフレイズ
カーフは腓腹筋とヒラメ筋から成りますが、シーテッド・カーフレイズは座位により腓腹筋が緩むので、ヒラメ筋重視の種目になります。
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出典: moc video - DAVID HENRY BEYOND MOTIVATED DVD
以上です。
私の実感として、『イントラレップ・ストレッチ法』は背中の広がり作りに大きく貢献してくれました。発達が遅れている部位や大きくしたい部位の改善に役立つ反復styleだと思っています。
上記種目は一例です。『イントラレップ・ストレッチ法』が適用できる部位・種目は他にもあります。関節負担が低く、ボトム位で筋肉がしっかり伸びる・負荷が掛かる種目で試してみて下さい。
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