ボディメイクの筋トレは、筋肉の肥大と形を整えるために行うので、扱う重量は中重量(限界反復回数8~12回)が基本になっています。
※形を整えるトレについてはこちら。↓
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【筋トレ】形を作る種目について。種目例もいくつか紹介します。
または、パンプ重視で軽重量で高回数行う場合もあります。
一方、高重量(限界反復回数5回以下)の筋トレは。。。筋力向上が目的であってボディメイクの目的(筋肥大)に不向きだと、あまり目を向けてもらえません。
しかし実際は、筋肥大にも有効だし、ボディメイク筋トレ(中・軽重量)の底上げに貢献してくれます!
本日は、ボディメイクにおける高重量トレーニングのメリットと、取り入れ方について書きます。参考になれば嬉しいです。
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やっぱりデカい筋肉は力が強い
ボディメイクの筋トレで、『「筋力の強さは関係ない」「いかに効かせるかが大切」だから高重量に拘る必要はない』と言われます。そのとおりです。
筋力向上ではなく筋肥大が目的だからです。
そうなんですが、私としては勿体無いと思ってしまいます。
ジムを見渡してみてください。筋肉がしっかりついたデカいトレーニーは、やはり扱うウェイトが重いです。
初・中級トレーニーでは真似できない、扱えない重量をコントロールしながら丁寧に8~12回反復しています。
初・中級トレーニーにとっては高重量または超高重量でしょうが、彼らにとっては中重量です。
現実、事実として、デカい筋肉は筋力レベルが強いんです。
初心者だった頃の使用重量と中級トレーニーになった時の使用重量を比較してみてください。同じ重量ではないはずです。
また、筋力が筋断面積に比例する事は学術的にも常識です。↓
出典:バイオメカニズム学会誌Vol.12 No3 1988:PDF
これらの事からも、ボディメイクの筋トレで高重量を扱い、筋力の強さに拘る取り組みをないがしろにするのは勿体無い気がしませんか?
私は、個人的にボディメイクの筋トレは、中重量のトレーニングを軸とするが、 定期的に高重量トレで筋力向上に拘る期間を設けるべきだと考えています。
具体的に、何故そう考えるか説明します。
高重量トレを取り入れるメリット
高重量トレで筋力向上にこだわる。これは、最大限に筋肥大したいトレーニーにとってメリットがあります。それは以下です。↓
- 筋肥大に適した中重量トレを底上げしてくれる。
- 筋肥大要因の1つ『メカニカルテンション』を高めてくれる。
- 新鮮な刺激が得られ、敏感な筋肥大反応につながる。
中重量トレを底上げしてくれる
中重量トレの底上げとは、筋力が高まり、中重量トレで反復回数や使用重量が増えるということです。
高重量トレをある期間行い中重量トレに戻すと、反復回数や使用重量が確実に増えます(と言い切れる程、効果があると思います)。
しかも、中重量トレで増やそうとする場合より増加する傾向にあります。
なぜなら、高重量トレによって神経系が強化され力発揮しやすくなっているからです。
こうして、中重量トレの反復回数や使用重量が増すと、筋肥大に適した筋肉への刺激が増し、体はこれに適応しようと筋肥大してくれます。
メカニカルテンションを高めてくれる
体が筋肥大反応を開始する3大要素は以下だと言われています。
メカニカルテンション
筋損傷
代謝ストレス
このうち高重量トレでは、『メカニカルテンション』が高まります。要は筋肉に非常に強い張力が発生するという事です。
そして、この状況下では、筋肥大しやすい速筋繊維が多く動員され刺激されます。
ですので、高重量トレ自体、筋肥大を促してくれます。
実際に、Schoenfeldさん達の研究で、示されています。↓
<中重量グループ>
- 被験者はトレーニング実践者。
- 使用重量は反復限界10回の重量。
- 3セット、オールアウトまで実施。
- セット間休息は90秒。
- 実施期間は8週間。
<高重量グループ>
- 被験者はトレーニング実践者。
- 使用重量は反復限界3回での重量
- 7セット、オールアウトまで実施。
- セット間休息は3分。
- 実施期間は8週間。
※両グループのトレーニングボリュームは等しく設定
結果は筋肥大は同程度の増大で、筋力の向上は高重量グループが優れています。
新鮮な刺激が得られる
それまで体の変化がいまいちだった状況で、トレ手法をガラッと変えてみたところ体が反応し始めたという事例は沢山あります。
何故こういう事が起きるかといいますと、ガラッと変えたトレ手法が体にとって新鮮で不慣れな刺激となり、それに適応しようと反応したからです。
体を刺激に慣れさせない事は、継続的に筋肥大させるコツです。
普段、中重量トレを行っている方にとって高重量トレは不慣れなので、筋肉にとって新鮮な刺激になります。
高重量という新鮮で不慣れな刺激に体は適応しようと、眠りから目覚めたかのように動き出し、神経系の強化と上記の筋肥大反応が開始されます。
どのように高重量トレを取り入れるか示します。↓
取り入れ方例①:5×5セット法
5×5セット法では、反復限界5回の重量で5セット行います。
5セットの総反復回数25回を目指します。
25回に達したら、次回トレ時に増量し、また25回を目指していきます。
行うタイミング
【その部位を週1回トレする場合】
その部位トレの最初に行う。
エクササイズはしっかり力発揮できる種目を選択する。
【その部位を週2回トレする場合】
その部位トレ週2回のうち1回のみ実施。
その部位トレの最初に行う。
エクササイズはしっかり力発揮できる種目を選択する。
負荷
1セット目の反復限界が5回の重量。
※全セットとおして、この重量のまま減らさない。
セット数
5セット。
反復回数
各セット、5回を目指す。
※6回以上できそうでも5回にとどめる。
※各セット、前回トレの反復回数を上回るように取り組む。
セット間休息
3分以上。
増量する条件
5セットの総反復回数が25回に達したら、次回のトレで2.5kg程度増量する。
実施期間
3か月程度。
取り入れ方例②:5×4セット法withレストポーズ
5×4セット法withレストポーズでは、反復限界5回の重量で4セット行います。
4セット目は2回のレストポーズを含みます(レストポーズとは、小休止を挟んで反復を続けること)。
4セットの総反復回数25回を目指します。
25回に達したら、次回トレ時に増量し、また25回を目指していきます。
行うタイミング
【その部位を週1回トレする場合】
その部位トレの最初に行う。
エクササイズはしっかり力発揮できる種目を選択する。
【その部位を週2回トレする場合】
その部位トレ週2回のうち1回のみ実施。
その部位トレの最初に行う。
エクササイズはしっかり力発揮できる種目を選択する。
負荷
1セット目の反復限界が5回の重量。
※全セットとおして、この重量のまま減らさない。
セット数
4セット。
4セット目は2回のレストポーズを含む。
(レストポーズとは、小休止を挟んで反復を続けること)
反復回数
<1セット目>
5回を目指す
(6回以上できそうでも5回にとどめる。)
<2セット目>
5回を目指す
(6回以上できそうでも5回にとどめる。)
<3セット目>
5回を目指す
(6回以上できそうでも5回にとどめる。)
<4セット目>
5回を目指す
(6回以上できそうでも5回にとどめる。)
↓40秒休息
同重量のまま限界まで反復
↓40秒休息
同重量のまま限界まで反復
※各セット、前回トレの反復回数を上回るように取り組む。
セット間休息
3分以上。
増量する条件
4セットの総反復回数(レストポーズ含む)が25回に達したら、次回のトレで2.5kg程度増量する。
実施期間
3か月程度。
マインド・マッスル・コネクションは使わない
動いている筋肉を意識して、その筋肉の活動量を増大させる。これがマインド・マッスル・コネクションの作用ですが、SnyderさんとFryさんの研究が示すとおり、重量が重くなるにつれて低下します。
多くの方が経験していると思いますが、高重量のトレーニング(例:反復回数5回以下しかできない)で筋肉の動きを意識しても、それを感じ取ることは困難です。
それどころか、力発揮が上手くいかず反復回数が落ちる傾向があります 😥
これは、神経・筋の生理として生じ、トレ歴に関わらず誰でも起こる現象のようです。
今回紹介したやり方のように、高重量を扱う場合は筋肉の動きを意識するのではなく、『上げる』『引く』といったエクササイズの動作そのものに意識を集中してください。
その方が力発揮でき、反復回数で良い結果が得られます。
トレーニングノート活用しましょう
今回のやり方に限らず、重要なトレーニング原則『漸進性の原則』に従い、その日のトレーニング目標として前回のトレーニング記録更新を目指します。
毎回のトレーニングで反復回数や使用重量を少しでも伸ばそうとします。前回の自分超えに挑戦!というわけです。
本日紹介したやり方でいうと、総反復回数25回を目指し、前回の記録を少しでも上回るように各セット取り組みます。
そこで必要になるものがトレーニングノートです。
当然ですが、前回の自分を超えるには前回のトレーニング記録が必要だからです。
その日のトレを行う時にトレーニングノートを見返し、前回の記録を把握します。
そして、その日の目指すべき反復回数を『前回の反復回数+1回以上』とし、「必ず目標を達成する!」という強い決意でトレーニング種目を開始します。
コツコツと、この積み重ねによって筋量・筋力が向上していきます。
その日のトレ目標が明確なので、よい緊張感を持ちつつ、モチベーション高い状態でトレーニングできます。
トレーニングノートの中身ですが、最低でも以下の項目は記録したいです。
トレーニング種目
各セットの使用重量と反復回数
セット間の休息時間
重量は少しずつ増やす
トレの取り組みにおいて増量時にいきなり5~10kg単位で増やすと、反復回数の伸びが直ぐに頭打ちになります。
今回のやり方の場合、上記で増量条件をクリアしたら次回トレで2.5kg程度増やすと書きましたが、個人差やトレする部位によっては直ぐに反復回数が頭打ちになる場合があります。
ですので、少しずつ増量することもトレーニングのコツです。
1~2kg単位でいいと思います。腕(特に上腕二頭筋)や伸びにくいトレーニング種目、上級者で使用重量の伸びしろが多く望めない場合などは、数百g単位でもいいと思います。
その人が頑張れば達成できる範囲の目標を定め、それを着実に達成する。
この積み重ねこそが停滞なく成長できるコツだと思います。
数百g単位で重量設定できるツール(プレート)を紹介します。↓
以下プレートが一式になっています。
0.25ポンド(112.5g)×2
0.5ポンド(225g)×2
1.0ポンド(450g)×2
1.25ポンド(562.5g)×2
細かいプレートはジムやクラブに、なかなか置いてないので重宝します。
少しずつ増量する方法については、以下の記事も参考になります。
続きを見る
【筋トレ】重量を少しずつ増やせるプレート製品を紹介。自作方法も紹介します。
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【筋トレ】細かく増やせる加重ウェイトを自作してみました。
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