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【筋トレ】筋肉の長さを変えて意図する筋肉を刺激する

札幌パーソナルトレーニング

 

ボディメイク専門 札幌パーソナルトレーナーZeal-Kの長崎健太です。

 

本日は、筋肉の長さに関する性質をエクササイズへ活かして筋活動を増加させる方法を具体例をあげて紹介します。参考になれば嬉しです!

 

前回の記事で、インクラインダンベルカールの利点は上腕二頭筋が動員されやすい事だと述べました。

その理由は、インクラインカールの姿勢によって二関節筋である上腕二頭筋が伸ばされ、動員されやすくなるからです(伸ばされた筋肉は動員されやすい)。

 

筋肉を伸ばした姿勢でエクササイズを行なう事で、筋活動を増加させる行い方は上腕二頭筋以外の筋肉にも適用できます。

 

本日は、その具体例を上腕二頭筋以外のいくつかの二関節筋にフォーカスして紹介するとともに、筋肉を緩ませると動員されにくくなる性質の活用例も紹介します。

 

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二関節筋を伸ばして活動を増やす

伸ばされた筋肉は動員されやすいという性質を利用して、意図した二関節筋を伸ばした姿勢でエクササイズを行って、その二関節筋自体の筋活動を増加させるパターンです。

 

インクライン・ダンベルカール:上腕二頭筋の活動を増やす

出典:Nikkiey Stottチャンネル Incline Dumbbell Curls

 

上腕二頭筋を伸ばした姿勢で行なうダンベルカールです。上腕二頭筋の筋活動を増加させる事ができます。

上腕二頭筋は腕の表にあり、肘関節だけでなく肩関節をもまたぐ二関節筋なのでインクライン姿勢(腕が後方にある)で伸ばす事ができます。

 

フレンチプレス:上腕三頭筋の長頭の活動を増やす

出典:Bodybuilding.comチャンネル Dumbbell Triceps Extension - Tricep Exercise - Bodybuilding.com

 

上腕三頭筋の長頭を伸ばした姿勢で行なうトライセプスエクステンションです。上腕三頭筋の長頭の筋活動を増加させることができます。

上腕三頭筋は腕の裏にあり、外側頭・内側頭・長頭で構成されています。

出典:Proko.com How to Draw Triceps – Arm Anatomy for Artists

 

この3つのヘッドの内、長頭だけは肘関節だけでなく肩関節をもまたぐ二関節筋で、腕の裏にあるので腕を真上に上げた姿勢で伸ばす事ができます。

 

リーンバック・レッグエクステンション:大腿四頭筋の大腿直筋の活動を増やす

 

大腿四頭筋の大腿直筋を伸ばした姿勢で行なうレッグエクステンションです。大腿四頭筋の大腿直筋の筋活動を増加させることができます。

大腿四頭筋は脚の表にあり、外側広筋・内側広筋・中間広筋・大腿直筋で構成されています。

出典:ASFYT.com Muscle Anatomy: The Quadriceps

 

この4つのヘッドの内、大腿直筋だけが膝関節だけでなく股関節をもまたぐ二関節筋で、脚の表にあるので寝そべって伸ばす事ができます。

 

参考の過去記事です。↓

 

リーンフォワード・シーテッド・レッグカール:ハムストリングスの活動を増やす

出典:David Thomasチャンネル Seated hamstring curl

 

ハムストリングスを伸ばした姿勢で行なうレッグカールです。ハムストリングスの大腿二頭筋短頭以外の筋活動を増加させることができます。

ハムストリングスは脚の裏にあり、半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋の長頭・大腿二頭筋の短頭で構成されています。

出典:girlsgonestrong.com Why Are My Hamstrings Always Tight?

 

この4つのヘッドの内、大腿二頭筋短頭以外の半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋の長頭は膝関節だけでなく股関節をもまたぐ二関節筋で、脚の裏にあるので長座で前傾する事でハムストリングスの大部分を伸ばす事ができます。

 

ドンキーカーフレイズ:下腿三頭筋の腓腹筋の活動を増やす

出典:Men's Healthチャンネル The Donkey Calf Raise

 

下腿三頭筋の腓腹筋を伸ばした姿勢で行なうカーフレイズです。下腿三頭筋の腓腹筋の筋活動を増加させることができます。

下腿三頭筋は脚の裏にあり、腓腹筋・ヒラメ筋で構成されています。

出典:en.wikipedia.org Triceps surae muscle

 

これらの内、腓腹筋が足関節だけでなく膝関節をもまたぐ二関節筋で、脚の裏にあるので立位で前屈して膝裏をしっかり伸ばす事で腓腹筋を伸ばす事ができます。

 

 

二関節筋を縮めて単関節筋の活動を増やす

短縮して緩んだ筋肉は動員されにくいという性質を利用して、二関節筋を緩めた姿勢でエクササイズを行って、その部位の単関節筋(1つの関節にまたがって付着する筋肉)の筋活動を増加させるパターンです。

 

プリーチャーカール:上腕筋・腕橈骨筋の活動を増やす

出典:Bodybuilding.comチャンネル Preacher Curl - Biceps Exercise - Bodybuilding.com

 

二関節筋の上腕二頭筋を緩めた姿勢で行なうカールです。上腕筋や腕橈骨筋の筋活動を増加させる事ができます。

上腕二頭筋は腕の表にあり、肘関節だけでなく肩関節をもまたぐ二関節筋なので、前方に出した腕を台で支える事で上腕二頭筋は力発揮せずに短縮して緩んだ状態となります。

 

緩んで上腕二頭筋が動員されにくい分、緩んでいない単関節筋の上腕筋と腕橈骨筋がこのエクササイズで頑張って力発揮する事になります。

 

ちなみに、カール時に前腕を回内する(内に捻る)事で上腕二頭筋はより力発揮しにくくなるので、プリーチャーハンマーカールやプリーチャーリバースカールは上腕筋や腕橈骨筋がさらに優位に働きます。

 

プリーチャ・ハンマーカール

出典:Jakked Hardcore Gymチャンネル JHG Online Training - DB Curls- Preacher Bench - Single Arm - Neutral Grip

 

プリーチャ・リバースカール

出典:Mark Dugdaleチャンネル Reverse EZ Bar Preacher Curl (part 1)

 

肘固定キックバック:上腕三頭筋の外側頭・内側頭の活動を増やす

出典:谷本道哉著 筋トレまるわかり大事典

 

このエクササイズはこちらの書籍で紹介されていたものです。↓

上腕三頭筋のうち、二関節筋である長頭を緩めた姿勢で行なうダンベルエクステンションです。上腕三頭筋のうち、単関節筋である外側頭や内側頭の筋活動を増加させる事ができます。

 

上腕三頭筋の長頭は腕の裏にあり、肘関節だけでなく肩関節をもまたぐ二関節筋なので、後方に出した腕を台で支える事(上写真は自身の腿で支えている)で上腕三頭筋の長頭は力発揮せずに短縮して緩んだ状態となります。

※上の写真や図は腕を横開きして後方に配置していますが、単純に横開きせずに後方に配置してもよいです。

 

緩んで上腕三頭筋の長頭が動員されにくい分、緩んでいない単関節筋の外側頭と内側頭がこのエクササイズで頑張って力発揮する事になります。

 

リーンフォワード・レッグエクステンション:大腿四頭筋の広筋群の活動を増やす

出典:Adam Sonチャンネル Forward Lean Leg Extension

 

大腿四頭筋のうち、二関節筋である大腿直筋を緩めた姿勢で行なうレッグエクステンションです。大腿四頭筋のうち、単関節筋である外側広筋、内側広筋、中間広筋の筋活動を増加させる事ができます。

 

大腿四頭筋のうち大腿直筋は脚の表にあり、膝関節だけでなく股関節をもまたぐ二関節筋なので、座る事でもも上げ姿勢が支えられ、かつ重力に従って前傾する事で大腿直筋は力発揮せずに大きく短縮して緩んだ状態となります。

 

緩んで大腿直筋が動員されにくい分、緩んでいない単関節筋の外側広筋、内側広筋、中間広筋がこのエクササイズで頑張って力発揮する事になります。

 

シーテッド・カーフレイズ:下腿三頭筋のヒラメ筋の活動を増やす

出典:MyTraining Appチャンネル Machine Seated Calf Raise

 

下腿三頭筋のうち、二関節筋である腓腹筋を緩めた姿勢で行なうカーフレイズです。下腿三頭筋のうち、単関節筋であるヒラメ筋の筋活動を増加させる事ができます。

 

下腿三頭のうち腓腹筋は脚の裏にあり、足関節だけでなく膝関節をもまたぐ二関節筋なので、座って重力に従って膝を曲げているので腓腹筋は力発揮せずに短縮して緩んだ状態となります。

 

緩んで腓腹筋が動員されにくい分、緩んでいない単関節筋のヒラメ筋がこのエクササイズで頑張って力発揮する事になります。

膝関節屈曲位で足関節を底屈させるには腓腹筋の長さが短いので、底屈すると尚更緩んでしまいます。

 

 

二関節筋の制約作用を利用する

二関節筋の制約作用を利用して、エクササイズ実施中に二関節筋を緩めて他筋肉の活動を増加させるパターンです。

 

二関節筋の制約作用

二関節筋はまたがっている2つの関節に渡って短縮する(力発揮して縮む)とき、ある時点まで力発揮すると以降は緩んでしまいます。これを二関節筋の制約作用といいます。

これが生じる理由は、2つの関節にまたがってしっかりと短縮できるほど二関節筋が長くないからです。

 

(例)上腕二頭筋の制約作用

上腕二頭筋は腕の表にあり、肘関節と肩関節にまたがってついています。ですので、上腕二頭筋の主な働きは『肘を曲げる(肘関節の屈曲)』『腕を前方にあげる(肩関節の屈曲)』になります(他にもありますが)。

これらを同時に行なうと(=またがっている2つの関節に渡って上腕二頭筋が力発揮して縮むとき)、可動域のある程度までは上腕二頭筋に力が入りますが、以降も肘曲げと腕前方上げを継続すると力の入りが弱くなります(=上腕二頭筋の緩み)。

 

以下に活用例を示します。↓

 

レッグカール:腓腹筋の制約作用でハムストリングスの活動を増やす

ダンベル・ハムストリングスカール

出典:Testosterone Nationチャンネル Dumbbell Hamstring Curl

 

腓腹筋(ふくらはぎ)は脚の裏にあり、足関節と膝関節をまたぐ二関節筋です。ですので、腓腹筋が働く事で『つま先伸ばし(足関節の底屈)』『膝曲げ(膝関節の屈曲)』が行えますが、これらを同時に行なうと制約作用により途中から腓腹筋の力が抜けてしまいます(弱くなります)。

 

ここで上動画を見てみると、ダンベルを保持するためにつま先を伸ばしながら膝曲げ(レッグカール)を行ってます。ですので腓腹筋の制約作用が生じます。

このレッグカールは制約作用により腓腹筋の補助力が途中で低下し、その分、ハムストリングスが頑張って力発揮しなくてはならないキツイやり方になります。

以下、参考の過去記事です。↓

 

マシン・ライイングレッグカール

出典:Mark Dugdaleチャンネル Banded Plantar & Dorsiflexion Leg Curls 5.25.15

 

このレッグカールはハムストリングスの伸張刺激を高めるために、腓腹筋の制約作用を上手く利用した行い方といえます。↓

 

step
1
つま先をスネに近づけて膝を曲げる

制約作用を抑えて腓腹筋の補助を受けて高重量をカールする。

 

step
2
膝を曲げきったところで、つま先を伸ばす

制約作用を生じさせて腓腹筋の補助解除。

 

step
3
つま先を伸ばした状態で元に戻す

腓腹筋の補助力を弱めて戻し始めるので、高重量をハムに乗せて伸張させることができる。

 

 

二関節筋をいい塩梅で短縮させる

筋肉に力発揮させたまましっかり短縮させる事ができれば、筋肉の仕事量が増える等、筋肥大反応を引き出す良い刺激になります。

二関節筋でこれを実現するには単純に考えて、前項で説明した制約作用が生じない範囲で2つの関節に渡って力発揮させて縮めればよいわけです。

 

上腕二頭筋や上腕三頭筋、大腿四頭筋の活用例を示します。↓

 

ダンベルカール:肘を前に出しながらカールする

上腕二頭筋は肘関節と肩関節をまたぐ二関節筋なので、その作用は主に『肘を曲げる(肘関節の屈曲)』『腕を前方にあげる(肩関節の屈曲)』がありますが、これらを制約作用が生じない範囲で同時に行なえばよいです。

言いかえると、力が抜けない範囲で肘を前に出しながらカールするという事です。

肘を前に出し過ぎると制約作用により上腕二頭筋の力が抜けます。

出典:Frederick Fittチャンネル YOUR ONLINE Personal Trainer | Dumbbell Alternate Bicep Curl | How To Perform (4K)

 

このカールのもう1つのコツは肩を下げながら行うという事です。より強く力が入ります。有名なyoutuberでビルダーの加藤さんも説明しています。

出典:katochan33チャンネル 上腕二頭筋に効かせるコツ!僕が教えてもらった大切なポイント

 

肩を下げながら行う事で強く収縮する理由は、おそらくですが上腕二頭筋の起始と停止が近づくからだと思います。

 

ケーブル・エクステンション:腕を後方に引いた状態でエクステンションする

上腕三頭筋の長頭は肘関節と肩関節をまたぐ二関節筋なので、その作用は主に『肘を伸ばす(肘関節の伸展)』『腕を後方に引く(肩関節の伸展)』がありますが、これらを制約作用が生じない範囲で同時に行なえばよいです。

言いかえると、力が抜けない範囲で腕を後方に引いた状態でケーブル・エクステンションを行なうという事です。

腕を引き過ぎると制約作用により上腕三頭筋長頭の力が抜けます。

出典:mountaindog1チャンネル Dual rope triceps extensions

 

参考の過去記事です。↓

 

レッグエクステンション:股関節を屈曲しながらエクステンションする

大腿四頭筋の大腿直筋は膝関節と股関節をまたぐ二関節筋なので、その作用は『膝を伸ばす(膝関節の伸展)』『ももをあげる(股関節の屈曲)』がありますが、これらを制約作用が生じない範囲で同時に行なえばよいです。

具体的に言いますと、腰を浮かした姿勢から腰を落としながらレッグエクステンションを行ないます。

 

参考の過去記事です。↓

 

 

本日もお読み頂きありがとうございました。

 

 

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