アイソメトリック収縮(等尺性筋収縮)は、それ単体で行なっても筋肥大効果はあまり大きくありませんが、副次的な活用・組み合わせを行なえば筋肥大促進の可能性があると考えています。
個人的には、以下の目的でアイソメトリック収縮を副次的に活用しています。
筋肉の血流制限
マインドマッスルコネクション
PAP(活動後増強)
筋緊張時間の延長
筋緊張の増幅
本日は、その中から『筋緊張の増幅』を目的とした活用例として、背中のロウイング種目を紹介します。
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シーテッド・バーベルロウイングwithアイソテンション
各反復にてバーベルを最大努力でもも裏に当て続けて(2秒程度)、背中の筋緊張を引き出すロウイングです。こんな感じです。↓
<写真は広背筋下部狙いのフォーム>
この種目における広背筋下部の最大短縮位で、最大限のアイソメトリック収縮を各反復で行うことになるので、広背筋下部の筋緊張が全ての反復で増大します。
言いかえると、この種目における広背筋下部の最大短縮位で、多くの筋繊維が各反復で動員されることになります。
詳細です。↓
準備について
【バーの選択】
短縮側の可動域を確保するため、以下2つのどれかを用意する。
①キャンバーbar
又は
②EZバーとケーブル用ハンドルで代用
①キャンバーbar
- キャンバーbarとは、凸になったバーベル。(下画像参照)
- ジムに無い場合が殆どだと思う。
- その場合は、『②EZバーとケーブル用ハンドルで代用』を使用する。
出典:Renaissance Periodizationチャンネル Cambered Bar Row
②EZバーとケーブル用ハンドルで代用
- EZバーの外凸にハンドルをかける。
私がお世話になっているジムにはキャンバーbarが無いので、『②EZバーとケーブル用ハンドルで代用』で行っています。
【負荷プレートの選択】
- 伸張側の可動域をある程度確保するため、軽量プレート(直径が小さい)で加重する。
- しかし、中・上級者になると使用重量が重くなるので、重いプレート(直径が大きい)を使用せざるを得なくなる。
- この場合は、プレートやパッド、ステップ台を用いて座面及び足着地位を高くして、伸張側の可動域をある程度確保する。
<軽量プレートで伸張側可動域確保>
<座面・足位高さで伸張側可動域確保>
パッドやプレートをお尻の下に敷いて座面を高くしたり、ステップ台を足の下に敷いて着地位を高くする。(下写真で言えば、もう少し低いステップ台の方が理想的です。ジムには、これしか無く。)
プレート多数使用した場合。(迷惑否めません。)
今回の種目は短縮刺激がメインなので、正直いいますと伸張側の可動域の確保についてはあまり重視していません。ですが、力発揮し辛くなるので無さ過ぎるのも困ります。
【開始姿勢】
- ベンチの先端に座り、『キャンバーbar』又は『EZバーとハンドルで代用』をももの下に配置。
- bar又はハンドルを握り、前傾姿勢をとる。
- bar又はハンドルの握り方と前傾具合を変えることによって、背中の刺激する部位を変えることができる。
<広背筋下部メイン狙い>
<僧帽筋中部メイン狙い>
<僧帽筋下部メイン狙い>
上3パターンの行い方について下記します。↓
1.広背筋下部メイン狙い用
効かせる部位
広背筋下部(特に内側)。
出典:Jeremy Ethierチャンネル The Best Science-Based Back Workout (TARGET EVERY MUSCLE!)
行い方
1回1回地面に負荷を置いて、力の入れ直しを行なうデッドストップstyleで実施。
<開始姿勢>
⇓
<引く動作>
⇓
<アイソテンションの実施>
⇓
<下ろす動作>
広背筋下部(特に内側)を強く短縮させることができます。この短縮感(縮み固まる感)を1回1回逃さず行い、もも裏にバーが当たらなくなるまで(そこまで引けなくなるまで)反復します。
追い込み方
よく行なう追い込み方法は、パーシャルレップ法とレストポーズ法の2つ。
パーシャルレップ法
上記行い方で、もも裏にバーが当たらなくなっても尚、引ける可動域で構わないので数回の反復を追加する。
レストポーズ法
以下のセット法で行なう。これを1セットと定義する。
2.僧帽筋中部メイン狙い用
効かせる部位
僧帽筋中~下部(特に中部)。
出典:Jeremy Ethierチャンネル The Best Science-Based Back Workout (TARGET EVERY MUSCLE!)
行い方
1回1回地面に負荷を置いて、力の入れ直しを行なうデッドストップstyleで実施。
<開始姿勢>
⇓
<引く動作>
⇓
<アイソテンションの実施>
⇓
<下ろす動作>
僧帽筋中~下部(特に中部)を強く短縮させることができます。この短縮感(縮み固まる感)を1回1回逃さず行い、もも裏にバーが当たらなくなるまで(そこまで引けなくなるまで)反復します。
追い込み方
よく行なう追い込み方法は、パーシャルレップ法とレストポーズ法の2つ。
パーシャルレップ法
上記行い方で、もも裏にバーが当たらなくなっても尚、引ける可動域で構わないので数回の反復を追加する。
レストポーズ法
以下のセット法で行なう。これを1セットと定義する。
3.僧帽筋下部メイン狙い用
効かせる部位
僧帽筋中~下部(特に下部)。
出典:Jeremy Ethierチャンネル The Best Science-Based Back Workout (TARGET EVERY MUSCLE!)
行い方
1回1回地面に負荷を置いて、力の入れ直しを行なうデッドストップstyleで実施。
<開始姿勢>
⇓
<引く動作>
⇓
<アイソテンションの実施>
⇓
<下ろす動作>
僧帽筋中~下部(特に下部)を強く短縮させることができます。この短縮感(縮み固まる感)を1回1回逃さず行い、もも裏にバーが当たらなくなるまで(そこまで引けなくなるまで)反復します。
追い込み方
よく行なう追い込み方法は、パーシャルレップ法とレストポーズ法の2つ。
パーシャルレップ法
上記行い方で、もも裏にバーが当たらなくなっても尚、引ける可動域で構わないので数回の反復を追加する。
レストポーズ法
以下のセット法で行なう。これを1セットと定義する。
この行い方の特徴及び利点
特徴
- 各反復の筋肉の短縮位で最大限のアイソメトリクスを行なう。
- デッドストップstyleで行なう。
利点
随意的な多くの筋繊維動員が期待できる。
補足
最大限アイソメトリクスの実施
- 最大限(最大努力)のアイソメトリクスは、多くの筋繊維動員に寄与する。
- 加えて、その筋肉の収縮をしっかりと感じ取れるので、マインド・マッスル・コネクションが高まり、結果として多くの筋繊維動員につながる可能性がある。
デッドストップstyleのロウイング
- デットストップstyleのロウイングは完全脱力から一気に引くstyleで、瞬発的な引き動作で反復する方法。
- 通常、ボディメイクのトレーニングで、こういった反復は行わないので新鮮な刺激になり得る。
- ボトムで完全静止(脱力)するので、伸張反射や腱に蓄えた弾性エネルギーが引き動作に活かせない事になる。
- この状況で、静止した重たいバーベルに加速度を与えて引くので、随意的な多くの筋繊維動員が期待できる。
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