IFBBプロ山岸選手の
トレーニングビデオ第一弾『究極戦士』
をご存知でしょうか?
山岸プロが
日本トップアマチュアだった頃の
ガチトレ作品です。
この作品がでた頃、私は学生で、
就職試験で上京した帰りに
東京オープンボディビル選手権を観戦しました。
その会場でブースを出していた
山岸選手から直接購入しました。
山岸選手のデカさに
ビビった事を思い出します。(笑)
ビビり中の私に声をかけて頂き、
サインまで入れてくれました。
良い思い出です。(笑)
この頃、JBBFトップ選手のガチトレ作品は
殆どなく、大変貴重で
どんなトレーニングをしているのか
早く知りたくて急いで帰札し、
ワクワクしながら
再生ボタンを押した事を覚えています。
ちなみに、
受けた就職試験は落ちましてね。
教授の『推薦』というお墨付きを
ひっさげての受験にも関わらずですよ。(笑)
教授の顔に泥を塗ってしまいました。
話を戻しますね。
そのビデオには、
今は無き名門ボディビルジム
『中野ヘルスクラブ』で
小沼コーチや会長の補助を受けながら
追い込む山岸選手のガチトレが
収められているんですが、
何度も観る内に気付いた事がありました。
それは
プリーチャーカールの行い方の違いです。
とても利に適ったコツで、
カールバリエーションとして
活用できますし、
他の部位・種目にも応用できるコツだと思います。
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支点を作ってカールする
通常のプリーチャーカールって
こんな感じで行うと思います。↓
⇅
出典:Bodybuilding.comチャンネル Preacher Curl - Biceps Exercise - Bodybuilding.com
一方、『究極戦士』の山岸選手はこんな感じです。↓
⇅
出典:山岸選手トレーニングビデオ『究極戦士』
同じプリーチャーカールですが、
腕の支えに違いがあります。
上腕が
広い面で支えられているか
点で支えられているか(支点)
の違いです。↓
<上腕が面で支えられている>
出典:Bodybuilding.comチャンネル Preacher Curl - Biceps Exercise - Bodybuilding.com
<上腕が点で支えられている>
出典:山岸選手トレーニングビデオ『究極戦士』
目的に応じて上記2つの行い方を
私は使い分けていますが、
上腕二頭筋の筋腹(ピーク付近)の
テンションを高めながら行うのであれば
後者の点支えのカールが優れています。
ですが、最近のプリーチャーベンチは
傾斜が緩やかなものがほとんどで、
そのせいで上腕の点支えが行いにくいんです。
上記の山岸選手が使用している
傾斜がきついプリーチャーベンチだったら
点支えしやすいんですが、
ほとんど見かけません。
また、かまぼこ型の
プリーチャーベンチ(スコットカールベンチ)
というのも昔はありまして、
丸みがある分、点支えしやすかったんです。
これも最近は全く見かけません。
出典:Peter Khatcherianチャンネル Larry Scott - Massive Arm Program
昔話が過ぎますね。(笑)
とにかく、
現在主流のプリーチャーベンチは
点支えがしにくいという事です。
この解決法として挙げられるのが、
逆向きで行なうパターンです。
逆向き利用にする事で
腕との接地面積が小さくなるので
点支えのカールができるようになります。
<プリーチャーベンチ逆向き>
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
⇅
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
このカールのポイントは以下2つです。
上腕の厚さ方向に対して負荷掛けする
テンションを高めたい上腕二頭筋の場所に点支え(支点)をつくる
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
これらによって
上腕二頭筋の支点上にある部分に
集中的な湾曲させようとする力を
働かせる事ができます。
これは、広く面で支える
通常のプリーチャーカールでは得難いです。
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
この力が働いている状態で
カール動作や
コントロールしながらの下ろし動作
を行なうので、
上腕二頭筋のテンションを高めながら
カール種目を行う事ができます。
支点上にある部分に
集中的に湾曲させようとする力が働くので
上腕二頭筋のテンションを
高めたい部分の下に支点をつくればよいです。
例えば、
上腕二頭筋の遠位部(肘側)を
重視するなら、その下に支点をつくります。
上腕二頭筋の筋腹(ピーク部)でしたら
その下に支点をつくります。
他の実施バリエーションはこちら。↓
⇅
出典:典:ジュラシック木澤チャンネル 日本一と言われる上腕二頭筋ピークをじっくりご覧下さい!!【ジュラトレ上腕二頭筋/ラスト③種目目・マシンカール】
このカールバリエーションも
上記の2つのポイントをおさえています。
このカールの動画はこちら。↓
<7:00~11:52>
出典:典:ジュラシック木澤チャンネル 日本一と言われる上腕二頭筋ピークをじっくりご覧下さい!!【ジュラトレ上腕二頭筋/ラスト③種目目・マシンカール】
上述した点支えカール種目らで
1つ残念なところがあります。
それは
上腕二頭筋の近位部(肩側)が
比較的緩んでしまう事です。
自分の筋収縮ではなく『物の支え』によって
上腕が前に出た状態(肩関節の屈曲)
になっているので
上腕二頭筋は短く緩む事になります。
(上腕二頭筋は肘と肩を跨ぐ二関節筋)
短く緩んだ筋肉は動員されにくいので
上腕二頭筋の筋活動の面で
いくらかマイナスである可能性があります。
そこが惜しい点だと思っています。
ですが、これを解消した
点支えカールがいくつかあります。
その1つが
Michael Gundillさんのカールです。↓
⇅
出典:Michael Gundillチャンネル Michael Gundill performs incline curls with a triangular dumbbell
ベンチの縁で点支えを作り出してカールしています。
このカールも上記した2つのポイントを
満たしている事がわかります。
加えて、上腕の位置を見てください。
上腕は体の前に無く、
逆に体の後方に位置しており
上腕二頭筋が伸ばされた状態です。
上腕二頭筋が短く緩むことなく
逆に伸びた状態で
点支えカールができる理想形なので
テンションが非常に高いカールになります。
紹介してきました点支えカールですが
注意点があります。
それは肘が伸びきるまで戻さない事です。
肘怪我しますから。
(やってみればわかりますが、危険を感じて肘を伸ばし切る事はできないと思います。)
上腕二頭筋から負荷が抜けず
かつ安全な可動域で
カール動作と戻し動作を繰り返します。
オススメはチートで行なう
前項のように
ストリクトstyleで
行なうのも良いですが、
チーティングを入れて
ストリクトstyleでは扱えない重い重量
で行なうのがオススメです。
(中・上級者が対象です)
支点を利用してチートします。
具体的にどう行なうかですが、
まさにコレです。↓
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
出典:Michael Gundillチャンネル Michael Gundill performs incline curls with a triangular dumbbell
1つ目の、木澤選手の動画で説明します。
①開始姿勢
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
⇓
②ゆっくり下ろす
『上腕二頭筋でブレーキをかける』を意識しながら肘をゆっくり伸ばして行く。
この時、怪我防止とカール動作のチーティングの備えのために、支点を軸に軽く身を乗り出して行く。
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
⇓
③ボトム位で完全に身を乗り出す
ボトム位で完全に身を乗り出すが(チーティングカール動作の開始位置完成)、肘は伸ばし切らずに上腕二頭筋から力を完全に抜く事はしない(脱力の手前)。
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
⇓
④チーティングカール動作
初動
乗り出した身の戻し動作(支点を軸に)をカール動作初動の補助として使い、以降上腕二頭筋で力強くカールして行く。
負荷の(高)重量によっては、背中の筋群もカール動作初動の補助として参加させても良いです。(※)
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
※カールに背中の筋群を参加させる
こういうイメージです。↓
出典:Muscle and Motionチャンネル How to Do One-Arm Preacher Curls and a Common mistake
最重要のレンジ
初動を乗り越えたところで待ち構えているのが以下のレンジ。
このレンジが、この種目で一番の重要箇所。
高重量使用と、支点と負荷掛け方向による上腕二頭筋を湾曲させる力の発生で、非常に強いテンションが上腕二頭筋にかかる。これに負けず上腕二頭筋で力を出し続け、このレンジを通過する。
上腕二頭筋の筋繊維が最も多く動員されるレンジである。
出典:ジュラシック木澤チャンネル いきなり上腕二頭筋トレーニングの秘訣を公開してしまいました!!【ジュラトレ上腕二頭筋/①種目目】
⇓
①の開始姿勢に戻り繰り返す。
②と④、特に④の最重要レンジ
ただ一点にかける思いで行なうカール
と言った感じです。
なので、
①や③で小休止(筋緊張の緩め又は解放)を
とりながら、1回1回④(や②)に全集中します。
カールでよく聞くのは、
ストリクトな動作でできる重量を
選択すべきで、反動を要する高重量は
扱うべきでは無いというものです。
これ、
上腕二頭筋の緊張を維持しながら
カールを行なって、
代謝ストレスを主として
筋肥大を狙うのでしたら
全くその通りです。
ですが、
メカニカルテンションや
(多くの筋繊維を動員させる)
筋損傷を主とした筋肥大を狙う
のであれば、
筋緊張維持のストリクトカールよりも
高重量のチーティングカールの方が
適しています。
目的によって
選択する手段は変わるんです。
カールはストリクトが良いとか
チーティングstyleが良いとか
一概には言えないんです。
上記のチートカールは
筋緊張が維持できる様な重量ではなく
もっと重い重量を使う事で、
あるレンジ限定だけど
ストリクトstyleでは難しいレベルの
筋繊維動員を引き出せます。
この筋繊維動員は瞬発的だし
断続的ですが、
これを十分に繰り返す事で
(反復やセット数)
多くの筋繊維の肥大反応を得ようとする
やり方になります。
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