上腕三頭筋の種目にフレンチプレスがあります。上品な名前ですが、別名はシーテッド・スカルクラッシャーです。一転、物騒な雰囲気。(笑)
こんな種目です。↓
<ダンベル>
出典:LIVESTRONG.COMチャンネル How to Do Triceps Dumbbell Extensions
<バーベル>
出典:Jesse Collins Trainingチャンネル EZ Bar French Press
<ケーブル>
出典:Training Strategiesチャンネル Seated - Low pulley - BB - Triceps French press - Pronated -
この種目は、上腕三頭筋の全ヘッド(長頭、外側頭、内側頭)がしっかり伸びた位置で大きな負荷がかかる構造になっているので、上腕三頭筋に伸張刺激を与える種目として非常に優れています。
特に長頭(肩関節と肘関節を跨ぐヘッド)においては、他のメジャー種目より伸びた位置で大きな負荷をかける事ができるので、上腕三頭筋長頭の伸張種目としてピカイチな存在です。
そんなフレンチプレス、非常に優秀な種目なんですが以下2つの難点があります。
①負荷を開始位置に持って行き辛い
②終了時、負荷を戻し辛い
①も②も負荷重量が軽い内は何ら気になりませんが、高重量になってくると一人で行なうには一苦労になります。
②においては、中途半端な可動域で反復限界に達してしまった場合、危険で怪我するリスクもあり、このせいで追い込み切れなかったり、反復限界前で反復を止めてしまったりする事は出てきます。
これら欠点を解消してフレンチプレスができるのがフレンチプレスマシンです。↓
出典:David Featherチャンネル Old School Paramount Seated Triceps Extension
出典:Testosterone Nationチャンネル French Press
ですが、このマシンは中々お目にかかれないんです。
そこで何かで代用できないかと思い試したのが、本日紹介するカールマシンで行なうフレンチプレスです。
試したところ効きが良いし、動作の開始と終了が安全にできる、加えてこの行い方だからこその利点もあり、お気に入りの種目になりました。
はじめた切っ掛けは代用種目としてでしたが、その利点がとても良く、現在ではわざわざカールマシンでフレンチプレスを行っています。
小道具を用意しなければならないし、マシンの通常利用と異なるので、これをやってみようと思われる方は極少でしょうが(笑)、なにかの参考になれば嬉しいです。
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カールマシンで行なうフレンチプレス
使用するカールマシンはこんなタイプ。↓
出典:Hammer Strengthチャンネル Hammer Strength Select Biceps Curl
この動画と同じマシンに小道具(登山用スリングとFatグリップ)を組み合わせて実施します。
<小道具>
(登山用スリングとFatグリップ)
こんな感じで行なっています。↓
⇅
カールマシンに逆向きに座り、腕の乗せ台を背もたれにし、カールマシンのハンドルと連結した小道具(登山用スリング+Fatグリップ)に手を当ててフレンチプレスを行います。
参考に連結のしかたも載せます。↓
<連結のしかた>
↓
↓
次に、開始位置までの持って行き方と終了時の戻し方も示します。高重量でも比較的楽に安全に開始位置まで持って行けますし、戻す事ができます。
<開始姿勢のとり方>
↓
↓
↓
<終了時の戻し方>↓
反復動作で重視すべきはボトム域です。ボトム位の伸張と、ボトム→挙げに転じる初動の強いテンションを各反復で逃さず反復していきます。
あと、Fatグリップは握りません。握らず、サムレスで手の平に当てて行います。
冒頭で言いましたが、この行い方ならではの利点があります。
それは、ボトム位の伸張刺激がかなり強くなる事です。通常行われる以下の様なフレンチプレス種目よりも強い刺激がボトム位で入ります。
ダンベル・フレンチプレス
バーベル・フレンチプレス
ケーブル・フレンチプレス
マシン・フレンチプレス
そしてもう1つ、動作中断する事なくメカニカルドロップセットができる事です。
フレンチプレス→JMプレスが中断無く連続でできますので、上腕三頭筋は緊張しっぱなしでかなりのレベルまで追い込む事ができます。
この行い方が個人的にはお気に入りで、全セットこのメカニカルドロップセットで行なっています。
また、上記のとおり、このカールマシンでフレンチプレスとJMプレスができ、かつ重量変更が簡単にできるので(ウェイトスタック)、HDT式事前疲労法(単一マシン)を行なう場合もあります。
最後に、メカニカルドロップセット法とHDT式事前疲労法(単一マシン)の活用例を紹介します。
カールマシン・フレンチプレスのメカニカルドロップセット
以下要領で行なう事で、『フレンチプレス限界反復』→『JMプレス限界反復』がウェイトスタックを戻す事なく連続で行なう事ができます。
<フレンチプレスを限界まで反復>
⇓
<JMプレスの開始姿勢をとる>
⇓
<JMプレスを限界まで反復>
JMプレスもフレンチプレスと同様にFatグリップは握らず手の平に当てて行う。
これにより、上腕三頭筋から負荷が抜けること無く緊張時間を延長する事ができます。
とてつもなく効きます。
カールマシン・フレンチプレスのHDT式事前疲労法(単一マシン)
過去記事で、1つのマシンで行なうHDT式事前疲労法を紹介しました。この詳細についてはその過去記事を参照下さい。↓
続きを見る
【筋トレ】ウェイトスタック式レッグプレスマシンで大腿四頭筋をとことん刺激する
以下の様に行います。↓
これで1セットになります。
次に、使用重量や反復回数について説明します。
使用重量と反復回数
【フレンチプレス】
以下の行い方で限界反復6回の重量を設定。8回できるようになったら、次回トレで重量を増やす。
等速4秒で戻す
↓
ボトム位で2秒保持
↓
等速2~4秒でエクステンション
(肘が伸びきる手前まで)
【JMプレス】
以下の行い方で限界反復6回の重量を設定。8回できるようになったら、次回トレで重量を増やす。
等速4秒で戻す
↓
等速2~4秒で押す
(肘が伸びきる手前まで)
両種目とも漸進性の原則を重要視し、行い方やフォームを維持したまま前回の反復回数を上回るように取り組みます。
セット数ですが、HDTではその種目で行なうセット数は1セットのみです。『1セットしかやらない』のではなく、『1セットしかできない』出し切るトレーニングを目指す考え方です。(複数セットの場合、全セットこなそうと無意識下で余力を残してしまう)
そうなんですが、私の場合、十分なセット間休息をとって複数セットを行います。総負荷量も重要視しているので、柔軟に考えそれで良しとしています。
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