とにかくデカいマーカス・ルール氏。この方のトレで特徴的なのがプレス種目です。
遺伝的要因は大いにあると思いますが、この特徴的なプレス種目をやり込んでいる事が、あの現実離れした肩・胸の一要因なんじゃないかと思うんです。
ということで、そのプレス動作を紹介します。バリエーションの1つとして参考になればと思います。
上級者以外の方は行わないで下さい、怪我のリスクが通常より高いからです。
そんな物を紹介するこのブログは、やはり一般向けではないですね。。。
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かなりワイドなプレス
まずは見て頂きましょう。マーカス・ルール氏のスミスマシン・インクラインプレスです。↓
出典:20satyendraチャンネル YouTube - Bodybuilder Training Chest 1 (Markus Ruhl).flv
『ワイド』なんてレベルではないですね(笑)、『超ワイド』なグリップ幅で行っています。
そういえば、あのシュワちゃんのベンチプレスも、マーカス・ルールさん程ではないですがかなりワイド式です。↓
インクライン・バーベルプレス
出典:Cory Gregoryチャンネル Arnold Schwarzenegger Barbell Incline Form Video
フラット・バーベルプレス
出典:Angelo Lopezチャンネル Arnold Schwarzenegger benching- blueprint
シュワちゃんの長所も胸でしたね。
このワイドなチェストプレスはボトム位の伸張刺激が増しますし、慣れると挙げも下ろしも負荷が抜けづらいです(テンションが掛かり続ける)。
※ベンチプレスのうま味
ボディメイクにおいて、ベンチプレスはボトム位の刺激が重要だと思っています。この種目は大胸筋短縮側の可動域が短いので短縮には不利ですが、比較的伸張側の可動域は広いので伸張刺激に向いています。
胸だけでなく、嫌でも肩に効いてくる感があります(笑)。
慣れない内は肩に意識がいきやすいかもしれません。これを欠点と思う方もいらっしゃるでしょうが、取り入れ始めの時期は肩強化も同時にできるとプラスに考えて欲しいです。
慣れれば胸に集中できますから。
研究分野ではどうでしょうか?
以下の筋電図研究を見てみますと、かなり広いグリップ幅にする事で大胸筋の筋活動が増加する傾向となっています。
ですが、『大胸筋の活動増を狙ってより広いグリップ幅にする』手法が効果的と支持する学術的根拠は乏しいのが現状だと思います。
それでも上記研究結果は参考になると思いますし、実感として有効な方法であると個人的に感じています。
ショルダープレス時もワイドなグリップで行うと、これまた肩フロントヘッドに強い刺激が得られます。再登場、マーカス・ルール氏のかなりワイドなスミスマシン・ショルダープレスです。↓
出典:video7676576チャンネル Markus Ruhl Shoulder Press, 6 reps of 500Lb, Smith Machine
冒頭でもいいましたが、今回のプレスは上級者以外行わないで下さい。ハッキリ言って 今回のやり方は教科書的にはダメなやり方です。
Green氏とComfort氏のレビューが示すとおり、かなり広いワイドグリップは怪我のリスクが高いと言えます(このレビュー論文が推奨している通り、グリップ幅は両肩峰幅の1.5倍以下)。
トレーナーの立場からすると、そのエクササイズの効きの良し悪しの前に、怪我リスクの低さが最優先されます。
そうあるべきなんですが、自分の事になると強い刺激や効きの良さを最優先にしてしまう。。。しかも誰でもアクセスできるブログで紹介してしまうんですね(笑)。
とにかく、トレ経験豊富な方以外は行わないで下さい。
最後に実施時の私なりのコツを書きます。
私なりのコツ
グリップ幅
ベンチプレス・ショルダープレス共に、両肩峰幅の1.65~2倍の範囲で出来るだけ広い位置(肩への強すぎるストレスが生じたら、それ以上広げない)。
両肩峰幅とはこの長さです。↓

出典:Rom J Leg Med [19] 171-176 [2011] (Ozaslanさん達の研究:PDF)
挙げる動作
ベンチプレス・ショルダープレス共に 、『肘で押す』イメージで行うと良いと思います。
ベンチプレス

ショルダープレス

下げる時は、ベンチプレスは胸で、ショルダープレスは肩(前部)で負荷を受け止めます。
動作範囲
ベンチプレスの場合
過去記事で紹介したように、動作範囲をボトムレンジに限定したやり方で行うと良いと思います。今回のグリップ幅と相性が良く、大胸筋のテンションが抜けにくいと感じるからです。
ですので、『ボトム~スティッキングポイントを超えた範囲』に限定し反復しています。

動作範囲を限定したチェストプレスの過去記事はこちら。↓
続きを見る
【筋トレ】チャンピオンのチェストプレス動作
ショルダープレスの場合
マーカス・ルール氏の様に以下で行っています。
ベンチ角度は70~75°くらい
バーは鼻に下ろし、そこから真上に挙げる
動作範囲は鼻~トップ位に限定して行う
このように行う事で、高重量で肩前部を強く刺激できます。

かなり広いグリップ幅でベンチプレス・ショルダープレスを行う場合、私はスミスマシンで行う場合が多いです。
テンションがより抜けづらくなると感じるからです。
以上です。
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後記~しょーもない話~
ガリな自分を変えたく模索していた頃、ボディビルディングという世界を知り、体が変わる取り組みを学ぶ事ができました。
その頃、ビルダーの体の凄さに対して免疫がなく、目に入るビルダー画像全てが着ぐるみに見えて全く区別ができない状態でした(笑)。
そんな私も各メディアで沢山のビルダーさんを見まくったり、実際にコンテストに足を運んだりしながら徐々に見る目が養われ、各メディアで見るプロビルダーの凄まじすぎる体でも当初のように驚愕する感覚が得られなくなっていました。
そんな時、あるプロビルダーの存在を知ります。ドイツの巨人『Markus Rühl(マーカス・ルール)』氏です。
驚きましたね。
デカいだけでなく、その筋密度が物凄く、筋線維が何層にも重なりあっているようなモッコモッコな立体筋肉に久しぶりに驚愕したことを覚えています。
後にも先にも、マーカス・ルールさんを見た時のインパクトを超えるビルダーさんはいません。
この方は現役を引退していますが、現在活躍しているデカイ、モンスター級と称される現役プロビルダーでさえも、私にとってはマーカス・ルールさんのインパクトに敵わないのです。
マーカス・ルールさんの特に凄い部位は胸、肩、上腕二頭筋です。ステージングを見ると、肩がいかにステージ映えする部位か悠然と物語っていますね。凄過ぎ(笑)。
胸も密度ギュウギュウで分厚過ぎ。二頭のピーク見て下さい!あり過ぎ。
そんなマーカス・ルールさんの本気トレが観たくて購入したのがこのDVDです。↓
ガチトレ内容になっております。セット間休息時の荒い呼吸やゲップが観ている者を心配させます(笑)。