大胸筋の下部の厚みを得て、胸の下部ラインを際立たせたい要望が意外と多いです。
下部ライン構築に悩む方もいれば、細かい事考えずプレスのやり込みで難なく下部ライン構築できるトレーニーもいます。
基本的には、『デクラインベンチプレス』『アーチを高く保ったフラットベンチプレス』『ディップス』『ケーブルクロスオーバー(上→下)』など、プレスやフライ動作の方向を大胸筋下部繊維方向にあわせる事で改善を図ります。
それでも結果が思わしくないのであれば、1回1回の反復で大胸筋の下部がしっかり収縮する感覚が得られるかに拘って、種目に取り組む事も選択肢の1つです。いわゆる『形を作る種目』です。
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【筋トレ】形を作る種目について。種目例もいくつか紹介します。
おおまかに筋量を得るマス系種目(基本種目が多い)では刺激しにくい箇所を『形をつくる種目』で丁寧に刺激して(1回1回収縮を感じ取りながら行う)、自分自身が持つ筋肉の形を際立たせます。
通常、ディップスは胸や上腕三頭筋のマス系種目に分類されますが、大胸筋下部ラインの『形をつくる種目』としてとても優れています。
本日は大胸筋下部に特化したディップスを紹介します。
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大胸筋下部ライン
まずは、この記事でいう『大胸筋下部ライン』とはどこなのかを示します。↓
今回紹介する大胸筋下部用ディップスでは、この部分の短縮感(ギュッと固まる感覚)を1回1回感じ取りながら行います。
大胸筋下部用ディップス
ポイントは以下です。
上体を丸めて前傾姿勢をつくる
肘は開き気味にする
『胸を張る』は意識しない
理想形がこちら。↓
⇅
出典:Stephen Constantineチャンネル Chest Dips
参考動画も載せます。↓
出典:Stephen Constantineチャンネル Chest Dips
出典:mountaindog1チャンネル How To Perform The Perfect Dip (Must Try Tips)
12:23~13:26
出典:Mocvideo Productionsチャンネル LEE PRIEST - CHEST WORKOUT AND WEDDING - ANOTHER BLOND MYTH DVD (2000)
一番重要なのは、体を丸めて前傾姿勢をとる事です。イメージはみぞおちから上体を丸める感じです。
この姿勢を維持しようとすると、上図や動画のように脚は前方に組むのが自然になります。
この姿勢をとる事で動作方向と下部繊維方向が合うのは勿論、上げの際(=大胸筋下部短縮時)に脊柱の屈曲と肩甲骨の外転が引き出されます。これは、大胸筋下部の短縮幅(可動域)が増すので下部をより縮める事ができます。
加えて、肘を開き気味で行います。
これにより、上げの際に肩関節の内転動作を引き出せるので、大胸筋下部の短縮を引き出せます。
以上の事から、大胸筋下部ラインまで短縮感が得られるようになります。1回1回の反復でこの短縮感をしっかり感じ取りながら反復していきます。
上げる際も、下ろす際も『胸を張る』は意識しません。これを意識して上げ動作を行うと、一番重要なこの姿勢維持が保てず、大胸筋下部の短縮がしっかり得られません。
下ろす際も胸張りは意識しません。私にとってこのディップスは大胸筋下部の短縮重視の種目であり、肩の筋群・関節の怪我のリスクを高めてまで大胸筋下部の伸張を狙うべきでは無いと思うからです。胸を張らずとも、この姿勢を維持しながら『肘開き気味+適度な下ろし』で得られる伸張で十分だと思っています。
あと、行なう向きも効かせるコツになると思っています。自分から見てバーが逆ハの字の方向で行なう方が、この姿勢と肘の開きをキープし易いしいと感じます。手幅が平行ではないディップスバーがジムにある場合は、自分から見てバーが逆ハの字の方向で行なってみて下さい。
出典:Madison Bahraチャンネル Custom Made Dip Bar
補助付きマシンを活用しよう
この前傾姿勢を安定的に維持する方法として、補助付きディップスマシンを活用します。補助付きディップスマシンとはこれです。↓
①足乗せパターン
出典:JP Total Fitnessチャンネル CHEST DIPS - A Quick Guide
②膝乗せパターン
出典:パクチー大原トークチャンネル 大胸筋をまず大きくしたいならこの種目・ディップスのポイント
普通、このマシンは筋力の補助として活用しますが、私は安定的に姿勢維持を保つ目的で補助用プラットフォームを活用しています。なので、補助の重量設定は安定維持できる必要最低限の重量にします。
加重してこのディップスを行なう場合はおかしな絵ずらになりますが(笑)、補助用プラットフォームを活用しつつ、加重ベルトで負荷を高めて行なっています。
加重する場合、①の足乗せパターンのマシンは一般的な加重ベルトで加重可能ですが、②の膝乗せパターンのマシンは加重ベルトで加重は困難なので、加重ベストで加重します。オススメの加重ベストはプレートで加重できるKENSUI製のEZ-VESTです。
出典:Kensuiチャンネル Kensui EZ-VEST® Promo
通常の胸用ディップスは難しい
通常の胸用ディップスでよく言われるポイントは、「膝を曲げて(脚を後ろで組んで)上体を前傾させたまま、胸を張りながらディップス動作を行なう」だと思います。こんな感じでしょうか。↓
出典:ビーレジェンド チャンネル 【初心者】ディップスの効果的なやり方 | 大胸筋と三頭筋に効かせる!【ビーレジェンド プロテイン】
大胸筋下部をターゲットとした場合、効いているのか分からないと思う方が多いと思います。「上手く効かせられない」と相談される事がよくあります。そのとおりだと思います。
通常の胸用ディップスの行い方が悪いのではなく、そもそも種目自体が不向きな感がある事を知って頂きたく、この項を書きます。
通常の胸用ディップスが大胸筋下部に効きにくい理由は、前傾姿勢の取り方にあると思います。体を直線的に前に傾けている事です(横から見ると斜め直線状態)。
この前傾姿勢の取り方でディップスを行なうとどうなるのでしょうか?
伸張時(下ろし時)
この姿勢を維持したまま下ろすと、胸は張りやすいでしょうが肩関節の外転動作(両肘開く)ではなく、肩関節の伸展動作(両肘が後方に向かう)が優位になってしまいます。
肩関節が伸展では、大胸筋の下部よりも三角筋前部(肩前部)の伸張がかなり高くなります。筋肉だけでなく肩関節においても過度なストレスがかかりがちになります。
これに大胸筋のストレッチを高めようと『胸を張りながら下ろす』なんて事を加えたら、肩の怪我のリスクが高まります。
なので、やってみるとわかりますが、この前傾姿勢のまま深く下ろすなんて動作の途中で肩の危険性を感じてできない方がほとんどだと思います。
大胸筋下部を伸ばすには肩関節の外転優位の方が良いのですが、この前傾姿勢を維持しようとする事で伸展優位になってしまうんです。
通常の胸用ディップは大胸筋下部の伸張種目といわれる場合がありますが、下部に伸張を与える種目として実は大して優れていないと個人的に思っています。
短縮時(上げ時)
この前傾姿勢を維持したまま上げると、フィニッシュの肘位置は上体に並ぶか又は後方にある事になります。これ、大胸筋の短縮側の可動域がかなり狭いという事です。大胸筋下部をしっかり縮ませる事ができません。
下部に限った事では無く、上部・中部においてもしっかり短縮させる事ができません。
しかも、肩関節の内転動作では無く、屈曲動作が優位ですから大胸筋下部の短縮に特段優れているわけではありません。
というように、通常の胸用ディップスは大胸筋の外側の一部が伸びた位置で細かく短縮・伸張を繰り返す様な種目で(これはこれで良いのかもしれません)、大胸筋というより三角筋前部(肩前部)に優位な種目という印象を持っています。
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