三角筋後部(肩後部)は、レイズ系(=単関節種目)の種目でトレすることが多いと思いますが、高重量が扱えるコンパウンド種目(=多関節種目)もあります。
普段、レイズ系種目で行なっている場合、コンパウンド種目を採用することで三角筋後部に新鮮な刺激を与えることができます。
本日は、その1パターンをご紹介します。

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チューブ・プルアパート⇒アンダーハンド・リアデルトロウ
今回のやり方は、アクチベーション種目『チューブ・プルアパート』→メイン種目『アンダーハンド・リアデルトロウ』の順で連続で行います。

出典:Daniel Finneganチャンネル Band Pull Aparts Rear Delt
出典:Dynamic Body Coachingチャンネル Incline bench underhand dumbbell row
これを1セットと定義します。
アクチベーション種目:チューブ・プルアパート
メイン種目の直前にこの種目を行う目的は、メイン種目で三角筋後部の筋活動を増加させるためです。
注意点は『限界まで反復しない』『追い込まない』ことです。単関節種目を軽負荷で行い、対象筋が意識できる程度(パンプ感がある程度)で終了します。
Júniorさん達の研究 によると、軽重量・余力残す単関節種目によってメイン種目(多関節種目)の筋活動が増加する可能性があります。
(Augustsson氏らの研究によると、疲労するまで行った場合はメイン種目で筋活動が低下するようです。)
メイン種目:アンダーハンド・リアデルトロウ
ダンベルで行います。多関節種目なので高重量が扱え、三角筋後部に強い張力を発生させ過負荷を与える事が可能になります。
アンダーハンドで行うのは、他グリップより重い重量が扱えるからです。上記の写真は左右同時にロウイングしていますが、バリエーションとしてワンハンドで行う事も有効です。↓

出典:Mike Thurstonチャンネル 6 Exercises For Bigger Rear Delts
Ohtsuki氏の研究やKuroki氏とNosaka氏の研究が示すように、左右同時で行う場合より片側で行う方が力発揮しやすいです(両側性筋力低下と言われる)。
それと、片方ずつ行う方が、対象筋への意識がより集中できます(効き感がつかみやすい)。
以上の様に、今回のやり方は、三角筋後部の筋活動増加とメカニカルテンション(筋肥大要因の1つで、強い張力を発生させる)を強調したものになります。
チューブ・プルアパートの行い方

出典:Daniel Finneganチャンネル Band Pull Aparts Rear Delt
- 背中の筋活動を抑えるために肩甲骨を寄せる動作はせず、肩を軸に両腕を後方に回転させる動作で行う。
- チューブを握って行うよりリング状にして小指側に引っ掛けて行う方が、三角筋後部に意識が集中できる。
- 反復はテンポ良く行う。プルに0.5~1秒、戻しに0.5~1秒程度。
- 反復の可動域は上記の写真ぐらいが丁度良い。
- 三角筋後部に意識を集中して行う。
アンダーハンド・リアデルトロウの行い方
ダンベルで行います。

写真はワンハンドバージョンですが、左右同時に行う場合も同じ動作ポイントになります。
- グリップは自分から見て逆ハの字で握り、動作中変えない(捻ったりしない)。
- 三角筋後部を主働筋にするため肩甲骨を寄せる動作はせず、肩を軸に肘からロウイングする。
- ロウイングは肘を若干外に開きながら真上ではなく後方へ引く。
- 引ききったポジションで、三角筋後部をギュッと縮み固めて2秒ほど維持する。
- 三角筋後部に意識を集中して行い、短縮感を重視する(伸張が弱い種目)。
負荷、セット数などの設定
私が行う場合の設定を参考に示します。
セット数
3~4セット。
『チューブ・プルアパート』→『アンダーハンド・リアデルトロウ』の順に連続で行い、これを1セットとします。
負荷
チューブ・プルアパート
各セット共に『20回→5秒休息→12回→5秒休息→8回』で反復して、三角筋後部が熱くなる程度のチューブ強度(疲労困憊10割とすると6~7割程度)。
私が使用しているチューブはこれです。↓
※2022.9.28追記
上記チューブは旧型ですが、最近、仕様変更されました。正直に言いまして、仕様変更後は切れやすくなったと感じます(個人的感想)。旧型は非常に丈夫でしたが。。。現在、代わりの商品を探しています。
アンダーハンド・リアデルトロウ
1セット目でギリギリ10回できる重量(反復限界10回の重量)。この重量のまま全セット行う。
反復回数
チューブ・プルアパート
各セット共に『20回→5秒休息→12回→5秒休息→8回』。
決して疲労困憊まで行わず、三角筋後部が熱くなる程度(疲労困憊10割とすると6~7割程度)。
アンダーハンド・リアデルトロウ
1セット目:10回(反復限界)
2セット目:同重量のまま反復限界まで
3セット目:同重量のまま反復限界まで
4セット目:同重量のまま反復限界まで
以後、トレーニング毎に各セット1回でもよいので、反復回数を伸ばすように取り組む。
セット間休息
90~120秒。
負荷を上げるタイミング
チューブ・プルアパート
三角筋後部の熱くなる感が明らかに減少したらチューブ強度を上げる。
アンダーハンド・リアヘッドロウ
1セット目12回できたら次回のトレーニングで1~2kg程度増やす。
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