大胸筋の基本種目といえば、フリーウェイトやスミスマシンで行なうベンチプレスが筆頭にあがります。
何の苦労もなくベンチプレスが胸に効きまくる方もいれば、逆に効かない、効きづらい方も多いです。私は完全に後者で、効きづらいタイプですね。
その理由は色々考えられますが、私の場合、『大胸筋の張りが維持できない』が主原因な気がしています。
筋肉を活動させる場合、その筋肉がある程度張っていた方が短縮も伸張もしっかりできますが、その張りが不十分であったり、緩んでしまうと筋肉の活動は低下します。
これが私のプレス動作中(挙げと下ろす)に起きている気がします。反復中にいつの間にか最適な大胸筋の張りが維持できなくなっていると思うんです。
なぜ維持ができなくなるのか。前肩?胸骨が低い(胸壁が低い)?肩甲骨の寄せが下手、甘い?などなどありますが、複合的な理由だと思います。
とにかく、全反復通して『大胸筋の張りの維持』ができればいいんだと思い取り入れたのが、今回紹介するストレッチポールを活用したフロアプレスです。
私にとっては、大胸筋の効きが格段に向上した行い方です。ベンチプレスが効きにくい方の参考になれば嬉しいです。
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フロアプレスwithストレッチポール
こんな感じです。↓
上写真ではわかりづらいですが、肩甲骨を寄せた上背部だけストレッチポールに乗っていて、お尻は床についています。↓
肩甲骨までストレッチポールに乗せて、肩甲骨より下はストレッチポールの外に出して床にお尻をつけます。
上記がフォームづくりの目安ですが、腰の不快感(反り過ぎ感)や痛みがあったり、胸の張り感が弱ければ、フォームづくりが正しくないのでストレッチポールに乗せる部分を上下に微調整して下さい。
正しくできていれば腰の痛みや不快感が無く、しっかり胸が張れる感覚があります。
こうする事で、肩甲骨の寄せだけでなく胸椎の伸展も作り出せるので、筋活動しやすい大胸筋の張りが維持できるようになりますし、下ろし動作の可動域を損なう事もありません。
このフォームで行なってみて最初に感じたのは、挙げ動作の際に大胸筋にかかる強いテンションでした。しかも外側だけでなく全体的にギュッと強いテンションがかかる事を感じれたんです。
通常のベンチプレスでは、私の場合、良くて挙げ初動時に外側のみに感じれる程度。なので、ベンチプレスは『下ろし重視(ネガティブ)』の種目だと割り切っているくらいです。
それが、挙げ動作でも大胸筋全体でテンションを感じれて『よし!やった!!』と嬉しくなったのを覚えています。
そして、下ろし動作でも良い刺激が入り、下ろし動作を反復していく内に大胸筋が突っ張りそうになる感覚が得られます。
個人差はあると思いますが、大胸筋の活動を引き出せる行い方だと思っています。
次項に最近私が行っている実施パターンを紹介します。
実施パターン1:ストリクト反復+レストポーズ
反復テンポ
下ろし動作:等速3秒
ボトム:2秒保持
挙げ動作:爆発的に力強く
可動域
下ろし動作:
バーが胸につくまで。
つかない方は出来るだけ下ろす。
挙げ動作:
スティッキングポイントを超えたところ。
(肘は伸ばし切らない)
追い込み方法
レストポーズ法を使用。
上記反復法で限界まで反復(1段階目)
↓30~40秒休息
再度、上記反復法で限界まで反復(2段階目)
↓30~40秒休息
再度、上記反復法で限界まで反復(3段階目)
これで1セットになります。
セット数
3~4セット。
セット間休息
2分程度。
使用重量
各セット上記反復法で反復限界8~10回の重量。(1段階目)
使用重量を増すタイミング
10回(1段階目)できたセットは、次回トレの同セットで2.5kg増量する。10回(1段階目)できなかったセットは、次回トレの同セットで同重量のまま10回(1段階目)を目指す。
①下ろし動作
⇓
②ボトムで保持
⇓
③挙げ動作
⇓
①~③を限界まで繰り返す
⇓
バーをラックに戻し30~40秒休息
⇓
再度①~③を限界まで繰り返す
⇓
バーをラックに戻し30~40秒休息
⇓
再度①~③を限界まで繰り返す
⇓
1セット目終了
実施パターン2:ストリクト反復+ISOホールド・レストポーズ
最近はこの行い方でやる事が多いです。
反復テンポ(実施パターン1と同じ)
下ろし動作:等速3秒
ボトム:2秒保持
挙げ動作:爆発的に力強く
可動域(実施パターン1と同じ)
下ろし動作:
バーが胸につくまで。
つかない方は出来るだけ下ろす。
挙げ動作:
スティッキングポイントを超えたところ。
(肘は伸ばし切らない)
追い込み方法
ISOホールド・レストポーズ法を使用。
上記反復法で限界まで反復(1段階目)
↓30~40秒休息(大胸筋伸張状態で)
再度、上記反復法で限界まで反復(2段階目)
↓30~40秒休息(大胸筋伸張状態で)
再度、上記反復法で限界まで反復(3段階目)
これで1セットになります。
ISOホールド・レストポーズ法とは、レストポーズ中(小休息中)に対象筋をアイソメトリクス(等尺性筋収縮)させて血流制限をかけるレストポーズ法です。
レストポーズ(小休息)直後の反復回数を極端に減らないため、アイソメトリクスの程度(血流制限の程度)はドギツイものではなく軽く行います。
今回の場合、私はレストポーズ中に大胸筋をセミストレッチさせた状態で軽いアイソメトリクスを実施しています。↓
このレストポーズ中、段階的に大胸筋がジンジンやジリジリしてきます。これ、血流制限がかかり大胸筋が酸欠してきてる証なので上手くいっています。休息時間経過まで我慢しましょう。
セット数(実施パターン1と同じ)
3~4セット。
セット間休息(実施パターン1と同じ)
2分程度。
使用重量(実施パターン1と同じ)
各セット上記反復法で反復限界8~10回の重量。(1段階目)
使用重量を増すタイミング(実施パターン1と同じ)
10回(1段階目)できたセットは、次回トレの同セットで2.5kg増量する。10回(1段階目)できなかったセットは、次回トレの同セットで同重量のまま10回(1段階目)を目指す。
①下ろし動作
⇓
②ボトムで保持
⇓
③挙げ動作
⇓
①~③を限界まで繰り返す
⇓
バーをラックに戻し、
30~40秒ISOホールド休息
⇓
再度①~③を限界まで繰り返す
⇓
バーをラックに戻し、
30~40秒ISOホールド休息
⇓
再度①~③を限界まで繰り返す
⇓
1セット目終了
この実施パターン2は血流制限がいい塩梅なので(=大胸筋の酸欠具合が絶妙なので)、レストポーズ法を進めていく過程で反復回数は極端に落ち込まないし、実施パターン1と比較して『代謝ストレスが増す(パンプ感が増す)』『挙げ動作の大胸筋の短縮感がより強い』という結果が得られます。
特に、より強い短縮感が個人的に好きで、あのギュッと大胸筋に力が入る感覚はそう得られるものでは無く、筋繊維動員の増加を期待しています。
少なくとも、強い短縮感が得られる事でマインド・マッスル・コネクションによる筋繊維動員の増加は実現できていると思っています。
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