先日、夏にむけて、これからダイエットを頑張ろうとしている方に、
筋トレを強く推している場面に遭遇しました。
『夏までに間に合うから筋トレを頑張れ!』
『筋肉つけば、基礎代謝量が上がり脂肪が燃えるから!』
と熱く言っているのです。
私はこのセリフが大嫌いです。笑
2~3ヶ月ほど筋トレを頑張れば、
筋肉がついて基礎代謝量があがり
体脂肪が燃えて、夏にはスッキリボディ!
有り得ません、ウソです。
だから嫌いなんです。
本日は、『筋肉つけば基礎代謝量が上がり、脂肪が燃える!』
の効果について書いてみます。
伝えたい要点
- ダイエットしようと筋トレをはじめる方は、『筋肉つけて基礎代謝量をあげて、2~3ヶ月で数キロ単位の脂肪を減らそう!』なんて考えてはいけない。
- 『ダイエットで大切な事は、筋肉つけて基礎代謝量を上げる事!さぁ~筋トレ頑張りましょう!!』なんて軽々しく、これからダイエットを頑張ろうとする方に言わない。
- その理由は、筋トレで筋量を増やしても、脂肪がバンバン燃えるほど基礎代謝量は上がらないし、筋量を増やす筋トレと食事の実践は困難で、身につくまでに多くの時間を要すから。
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『筋肉つけば基礎代謝量が上がり、脂肪が燃える!』のツッコミどころ
よくwebで見かけますし、聞きます。
筋トレで体脂肪が燃える理由の代表格、
『筋肉をつけて基礎代謝量を上げる』。
ツッコミどころが大きく2点あります。
基礎代謝量、期待するほど上がりません。
筋肉をつけるトレーニング・食事は、そう簡単ではない。
って事です。これらについて説明します。↓
ツッコミ点1:基礎代謝量は期待する程あがらない
筋肉がつく事で基礎代謝量が上がるのは事実です。
ですが、その程度が重要です。
筋肉1kgあたりの代謝量は、1日で13kcalとなっています。
なので
筋肉が1kg増えても、1日でたったの13kcalしか基礎代謝量が増えない
ということです。
また、近畿大の谷本道哉準教授の書籍『筋トレまるわかり大辞典』
によると、
筋トレ習慣によって筋肉がつくと、
筋肉自体の代謝量の変化(増加)も起こり得るので、
筋肉1kg増えると、基礎代謝量は1日で約50kcal増えるようです。
いずれにせよ、
筋肉が増えて上がる基礎代謝量の程度は、思いのほか低いのです。
脂肪がどの程度燃えるか概算してみます。
筋トレを頑張って増えた筋量:2kg
脂肪組織(体脂肪+水分)1gのエネルギー:7.6kcal
脂肪がエネルギーとして使われる割合:50%(多く見積もって)
筋肉1kg増で上がる1日あたりの基礎代謝量:50kcal(多く見積もって)
を前提とすると、3カ月後に減る脂肪量は以下です。
2kg×50kcal×90日÷7.6kcal×0.5≒592g
。。。えっ
頑張って2kg筋量つけても、
その基礎代謝量の増加で減る脂肪量は
3カ月でたったの600g弱です。
これ、筋肉2kgつけたあとの話なので、
筋肉をつける期間を含めると、もっと時間を要した事になります。
コスパがかなり悪いです。。。
というように、
筋トレで筋量を増やしても、脂肪がバンバン燃えるほど基礎代謝量は上がりません。
ツッコミ点2:筋肉をつけるトレ、食事は簡単ではない
上記したとおり、基礎代謝量の増加で脂肪を燃やすには、
筋量2kg程度の増加では不十分でした。
なら、もっと筋トレ頑張って筋肉つければいい!となります。
が、
まず無理です。2~3ヶ月で筋量2kg増すら達成できません。
筋肉をつけるトレ、食事ができていないからです。
できてない点を書き出してみると、
筋肉をつけるトレと食事が簡単ではなく、
身につくまで時間がかかる事がわかります。
できてない点を書き出してみます。↓
①エクササイズの反復のしかたが良くない
ジムにあるマシンに座って、ただ動かせば筋肉がつくわけではありません。
筋肉をつけるために、マシンやフリーウェイトを動かすには、
意図する筋肉に負荷を乗せるフォーム、
筋肉の緊張を抜かずに動作を続ける厳密さ、
筋肉の動きを感じととろうとする事
などが伴っていなければなりません。
反復のしかたを身につけるでだけでも、月単位の時間が必要です。
②トレーニング原則・原理が無視されている
過負荷の原理、漸進性の原則にそってトレーニングしていません。
過負荷になり得る重量・反復回数の設定がわかっていなく、
自分のさじ加減で決められています。(余力たっぷり残したまま)
そして、毎度、同じ重量・反復回数でトレを行い、
重量・反復回数の更新を意識していません。
③原理・原則に従ったトレをこなせる体力と精神力がない
②に気付き、しっかりしたトレーニングに取り組もうとしても、
こなせるだけの体力と精神力が備わっていません。
トレーニング原則・原理に従ったトレを行うにも
時間や経験を必要とするのです。
これらの事から、
筋量を得る筋トレの習得は難しく、
筋肉をつけるトレーニングを身につける=スタートラインに立つ
だけでも時間がかかります。さらにそこから、
筋肉をつける期間として2~3ヶ月以上かかります。
分かって頂けたと思いますが、
筋肉をつけて基礎代謝量を上げ脂肪を燃やすまでに
かなりの期間が必要となります。
④筋量を得る食事に無頓着
かたち有る物をつくるには、材料と労力が必要です。
筋肉づくりも同じです。その材料と労力(カロリー)を食事で与えなければなりません。
が、食事に無頓着な方がほとんどです。
これに気付き、筋量を得る食事に取り組もうとしても
実のところ、
体脂肪をつけずに筋量だけ増やす食事の構築、実践は玄人でも困難です。
(たぶん無理です。)
食事の面でも簡単ではないのです。
①~④のとおり、
体脂肪をつけず、
代謝を著しく向上させるほどの筋肉をつけるのは、
簡単ではありません。(女性は、なおさら困難です。)
まして、
2~3ヶ月で、
目に見えて変化がわかる程の脂肪を燃やす
筋肉量を得るなんて夢物語です。
以上、ツッコミどころ2点を説明してきましたが、
ダイエットしようと筋トレをはじめる方は、
筋肉つけて基礎代謝量をあげて、
2~3ヶ月で数キロ単位の脂肪を減らそう!
なんて考えてはいけません。浅はかです。
また、
『ダイエットで大切な事は、筋肉つけて基礎代謝量を上げる事!』
『さぁ~筋トレ頑張りましょう!!』
なんて軽々しく、
これからダイエットを頑張ろうとする方に
言わないでほしいです。
薄っぺらいですし、
頑張ろうとしている方がかわいそうです。
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