本日は、バルクアップ期トレーニング後の基本サプリについて書いていきます。
ちょっと長めですが、お付き合いください!
伝えたい要点
- 次の分量でワークアウト後ドリンクをつくり、トレーニング直後に飲み始め、1時間以内に飲み終える。(水の量は多くして下さい)
- ・糖質[g]=1×体重[kg]
- ・ホエイたんぱく質[g]=0.275×体重[kg]
- ・カゼインたんぱく質[g]=0.055×体重[kg]
- ・クレアチン[g]=3g
- ・ロイシン[g]=0.1×体重[kg]またはHMB[g]=3g
ホエイとカゼイン混合プロテインと糖質(トレーニング後)
トレーニング直後のプロテインと糖質の摂取は基本中の基本ですね。
この目的は以下となります。
トレーニングで消費された筋グリコーゲン(筋に蓄えられる糖)の速やかな補給。
発達を促すインスリン(同化ホルモン)分泌の促進による筋タンパク質合成(疲労した筋肉の修復と構築)の上昇。
筋グリコーゲンの補給を最大化するためには、糖質とプロテインを3:1の割合で摂取する事が良いと示されています。
さらに、Burkeさん達の研究によると、
速やかな筋グリコーゲンの補給には、トレーニング後1時間以内に、体重1kgあたり1~1.2gの糖質を摂取すると良いようです。
また、Zawadzkiさん達の研究では、
プロテインまたは糖質を単体で摂取するよりも、プロテインと糖質の同時摂取の方がインスリン分泌が高い事が示されています。
次に、選択すべきプロテインについてですが、やはり吸収が早くBCAAの含有量が多いホエイプロテインがベストでしょうか?
題記のとおり、ホエイとカゼインの混合プロテインが良いようです。
筋トレ後と筋トレしない日の朝に摂取するサプリを以下の3種類に分けて、10週間の筋トレの結果を比較しています。
ホエイプロテインとアミノ酸の混合
糖質のみ
ホエイプロテインとカゼインプロテインの混合
結果は下のグラフのとおり、筋量の増加はホエイプロテインとカゼインプロテインの混合がベストとなっています。ちなみに、この研究のホエイとカゼインの混合割合は5:1になっています。
出典:Chad M Kerksickら著 The Effects of Protein and Amino Acid Supplementation on Performance and Training Adaptations During Ten Weeks of Resistance Training
ホエイとカゼインの混合の摂取により、
吸収が早いホエイで筋タンパク質合成(疲労した筋肉の修復と構築)が高まり、ゆっくり吸収されるカゼインでその状態が持続します。
これがこの結果の一因となっているかもしれません。
この様にトレ後のプロテイン選びは、筋タンパク質合成が高い状態を持続させる事も考えて選択すべきと思っています。
クレアチン(トレーニング後)
数多くの研究で示されているとおり、クレアチンは、筋量・筋力の増加に効果的なアミノ酸です。
このクレアチンをホエイとカゼインの混合に加え摂取すると筋量の増加が大きくなるようです。
筋トレ後と筋トレしない日の朝に摂取するサプリを4種類に分けて、12週間の筋トレの結果を比較しています。
その4種類の内、
ホエイとカゼインの混合プロテインと糖質
ホエイとカゼインの混合プロテインと糖質とクレアチン
の結果は下のグラフのとおり、筋量の増加はホエイとカゼインの混合プロテインにクレアチンを加える方が良い結果となりました。ちなみに、この研究のクレアチンの摂取量は3gです。
出典:Chad M Kerksickら著 Impact of differing protein sources and a creatine containing nutritional formula after 12 weeks of resistance training
以上のことから、トレ後のホエイとカゼイン混合プロテインと糖質にクレアチンも加えると良いと思います。
ロイシンまたはHMB(トレーニング後)
必須アミノ酸の1つであるロイシンは、下記のとおり筋タンパク質の合成に効果的です。
インスリンの分泌促進
全身のタンパク質ネットバランスの増大(筋タンパク質の合成量が分解量を上回る)
体に備わる筋肉をつくる主要な仕組み(経路)のmTORシグナル伝達系を活性化する
Koopmanさん達の研究によると、トレーニング後のプロテインと糖質にロイシンを加えて摂取すると、
インスリン分泌が促され、全身のタンパク質ネットバランスも大きくなる事が示されています。
さらに、Dreyerさん達の研究で、トレーニング後に糖質とロイシンを多く含んだEAA(必須アミノ酸)を摂取すると、
mTORシグナル伝達が基準値の145%増加したことが示されています。(トレーニングのみの場合は41%の増加)
ちょっと話は変わりまして、皆さんはHMBというサプリをご存じでしょうか?
数年前から日本でも、話題になっています。既に活用している方も多いと思います。
実はこのHMB、体内でロイシンが代謝されてできるものです。
なので、サプリとしてロイシンではなくHMBの摂取の方が良いように感じますが、
Wilkinsonさん達の研究によると、
HMBよりロイシンの方が筋タンパク質合成を高める作用が大きいようです。(HMB:+70%、ロイシン:+110%)
また、mTORシグナル伝達系(体に備わる筋肉をつくる主要な仕組み)の活性もロイシンの方が高いようです。
ですが、以前の記事で書きましたように、
クレアチン(前項でトレ後の摂取を推奨)とHMBの両方の摂取で、
筋量と筋力の増大効果は高まりますし、
続きを見る
【サプリメント】このサプリってどうなの!?:HMB
ロイシンより少し低いのかもしれませんが、HMBの筋タンパク質合成の向上やmTORシグナル伝達系の活性効果がありますので、
ロイシンの変わりにHMBを摂取してもよいと考えています。
摂取方法
上記の研究内容から、バルクアップ期のトレーニング後の摂取方法をまとめますと下記になります。
次の分量でワークアウト後ドリンクをつくり、トレーニング直後に飲み始め、1時間以内に飲み終える。(クレアチン摂取や糖分量を考えると、水の量は多くして下さい)
糖質[g]=1×体重[kg]
ホエイたんぱく質[g]=0.275×体重[kg](プロテインパウダー量ではなく、プロテインパウダー内のタンパク質量)
カゼインたんぱく質[g]=0.055×体重[kg](プロテインパウダー量ではなく、プロテインパウダー内のタンパク質量)
クレアチン[g]=3g
ロイシン[g]=0.1×体重[kg]またはHMB[g]=3g
参考例
体重70kgの場合
多めの水に
1×70=70gの糖質と
0.275×70≒19gのホエイたんぱく質と
0.055×70≒4gのカゼインたんぱく質と
3gのクレアチンと
0.1×体重=7gのロイシンまたは3gのHMB
を溶かし、トレーニング直後に飲み始め、1時間以内に飲み終える。
オススメ商品
糖質
吸収が早い糖質のマルトデキストリンが非常に安く利用できるのが粉飴です。
粉飴よりコスト高ですが、CCDは素早く美味しく糖質を摂取できます。ビタミンとミネラルも含有されています。こちらもオススメです!
コスト度外視なら、ヴィターゴで決まりです!おそらく最早の吸収スピードで、美味しいです。こちらもビタミン・ミネラルが含有されています。
プロテイン
【ホエイたんぱく質】
プロテインでお腹がゆるくなる方はアイソプロをおすすめします。
【カゼインたんぱく質】
クレアチン
クレアチンは数タイプあるのですが、個人的にモノハイドレイトが効きを体感できます。
クレアチンモノハイドレートでお腹が不調になる方は、この飲み方をお試しください。
続きを見る
【サプリメント】クレアチンでお腹の調子が崩れる方へ
ロイシン
HMB
<2018.11.24追記>
私のクライアントの変化を見ると、
こっちの遊離型HMBの方が良い(かも)。↓
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