広い背中は、非常に印象的です。
下からしっかり広がる背中は、
それはそれは雄大で、
見るものに強烈なインパクトを与えます。
特に、コンテストに出場する選手において
肩同様に順位を左右する重要な部位です。
そんな広い背中づくりに欠かせない事、
広背筋の発達です。
本日は、
普段、ジムやクラブで頑張っている
広背筋トレを拝見して思う、
おろそかにされている点と
その改善ポイントを書いてみました。
具体的な活用例も載せてあります。
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広い背中づくりで、おろそかにしている点:広背筋の下部を働かせる
普段、ジムでトレを頑張る方々を
拝見していて感じるのですが、
広背筋のエクササイズで、
広背筋下部ラインをしっかり
働かせる事ができていない
印象があります。
ここで、広背筋の下部ラインを確認します。↓
下からしっかり広がる背中を得るには、
この広背筋下部を意識して
トレに取り組む必要があります。
広背筋をトレするメジャー種目には
以下があります。
<ラットプルダウン>
出典:Denice Mobergチャンネル Correct technique- lat pull down
<アンダーハンドラットプルダウン>
出典:Performance Uチャンネル Underhand-grip Lat Pulldown Drop-set
<プルアップ>
出典:bodybuilding.comチャンネル Pullups - Back Exercise - Bodybuilding.com
<チンアップ>
出典:bodybuilding.comチャンネル Chin-Up - Back Exercise - Bodybuilding.com
<Yatesロー>
出典:Strongfitチャンネル Yates Row - Movements - StrongFit
これらのエクササイズで、
先に示した広背筋下部に
強い短縮(ギューッと縮み固まる感覚)や
強い伸張(ピーンと伸びて張る感覚)が
得られているでしょうか?
実はけっこう難しいです。
ラットプルダウン
や
プルアップにおいては、
脇の下あたり(大円筋、小円筋、広背筋上部など)の
刺激にとどまる方が多いと思います。
これらのエクササイズが
悪いというつもりはありません。
ただ、
これらのエクササイズでできる
体幹の動き、
肘動作の方向・可動域、
そして負荷がかかる方向などを考えると、
広背筋下部をしっかり動かすという点で
不十分だと思っています。
では、
どうやって広背筋下部を働かせるか?
そのポイントを書いていきます。↓
広背筋下部を働かせるポイント①:肘の動き
広背筋下部の筋線維方向
かつ
体の後方に向かって、
肘をしっかり引ききる事が重要です。
これができると、広背筋下部に
とても強い収縮感が得られます。
広背筋下部の筋線維方向に引く
下の図のとおり、
肘を線維方向に引く事で
収縮を強める事ができます。
体の後方に引く
これは、ローイング動作で
当たり前に意識する事ですが、
上から引っ張るラットプルやプルアップ
の動作においては意識が薄いです。
下の写真のとおり、
肘を体の後方に向かってプルダウンする事で
広背筋はしっかり動いてくれます。
これが甘いと、
(肘が体に並んだり、体前方にあったり)
大胸筋の活動が増してしまいます。
(大胸筋が肩関節の前方に位置するため)
肘はしっかり引ききる
上記の方向に、
肘を最後まで引ききることで
広背筋下部の最大短縮を狙います。
広背筋下部を働かせるポイント②:負荷の方向
負荷がかかる方向
と
広背筋下部の筋線維方向を
あわせる事で、肘を引ききった際に
広背筋下部が強く短縮します。
広背筋下部を働かせるポイント③:体幹の動き
脊柱(背骨)や骨盤の動きに
広背筋下部が関わっています。
なぜなら、広背筋は
背骨(胸椎、腰椎)、骨盤、肋骨
から始まり、
腕の骨(上腕骨)に付着しているからです。
実際に、
脊柱の伸展(反る)、側屈(横に曲げる)、回旋(ひねる)、
骨盤の左右引き上げの際に、
広背筋下部の筋活動が確認されています。
なので、
背中トレ時に、
これら体幹の動きを加え・使い分ける事で
広背筋下部の短縮や伸張を
より強める事ができます。
広背筋下部を働かせるポイント④:片方ずつ行う
広背筋下部の短縮と伸張を強めるために
①や②、③を活用するわけですが、
その際に、
左右片方ずつ行うエクササイズを採用すると
うまく行きます。
なぜなら、
体幹や肘の動作、負荷の方向などの
自由度が増すからです。
広背筋下部の深い所まで肘が引けますし、
体勢を変えて負荷がかかる方向を変更できますし、
体幹の動きも自由自在です。
一方、左右両方の広背筋を同時に動かす
ラットプルダウンやプルアップ、
Yatesローなどのメジャー種目では、
バーが邪魔だったり、
負荷方向が真下だったり、
肘動作方向が限定的だったりで
広背筋下部の線維方向に
きっちり肘を引けませんし、
体幹の側屈・回旋、骨盤の引き上げは
左右同時にできません。
次項に、これらポイントの
具体的な活用例を示します。
広背筋下部を働かせるポイントの具体例
広背筋下部を働かせるエクササイズとして、
ワンハンド・ケーブル・ラットプルが
優れています。
このエクササイズでの活用例を下記します。
強い短縮を重視する場合
以下のように行います。↓
このやり方は、
広背筋下部が強く短縮します。
その理由は、片方で行う事で、
負荷がかかる方向(ケーブル方向)を
広背筋下部の筋線維方向にあわせ、
その方向に思いっきり
肘が引けるからです。
加えて、肘を引く際に
肩を落とす(肩甲骨を下げる)
+
体の後方に肘を引く
+
肩関節の内旋(腕を内にひねる)
+
同側の骨盤を引き上げる
の複合動作を行います。
上記で肘を引ききった状態は、広背筋を
その起始(脊柱・骨盤・肋骨側付着部)
と停止(腕側付着部)の両側から
縮めることになるので、
広背筋の下部を含む全体を
しっかり短縮できます。
強い伸張を重視する場合
以下のように行います。↓
出典:Shelby Starnesチャンネル Great Exercise for Lower Lats
このやり方は、
広背筋が大きく引き伸ばされるので、
強い伸張刺激が入ります。
その理由は、片方で行う事で、
ケーブルを戻す際に
腕を真上にしっかり伸ばす
+
脊柱を逆側に側屈(曲げる)
+
同側の骨盤を引き下げる
の複合動作ができるからです。
この状態は、広背筋を
その起始(脊柱・骨盤・肋骨側付着部)
と停止(腕側付着部)の両側から
引き伸ばすことになるので、
広背筋の下部を含む全体を
しっかり伸ばせます。
また、ケーブルを引く際に
肩が落ちるまでしっかり肘を引く
+
脊柱を同側に側屈(曲げる)
+
脊柱を同側に回旋(ひねる)
の複合動作によって、
広背筋の短縮を強めます。
この複合動作も片方で行う事で可能となります。
以上、広背筋下部への強烈な刺激を堪能下さい!
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