前回のブログで反復性の原則と過負荷の原理について説明しました。
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【筋トレ】ボディメイクで結果を出すためのトレーニング原則【前編】
本日は、もう1つの重要な原則、『漸進性(ぜんしん性)の原則』について説明します。
これは、非常に大切です。ジム、スポーツクラブの現場で、重要視されていない印象を持っています。
簡単にではありますが、実践方法も記載しますので、参考にして頂ければ幸いです。
是非お読みください!
伝えたい要点
- 前回のトレーニング刺激を上回る!という挑戦的な心構えで、トレーニングを実施する。
- 前回の反復回数を1回でも多く反復する事を、その日のトレーニング目標とする。
- ウェイトを増量するタイミングは、1セット目の反復回数が目標回数に達したら、次回のトレーニングで増量する。または2 for 2ルールに従って、次回のトレーニングで増量する。
- 増量は、少しずつ増やす事がポイント。
- トレーニングノートを活用すべき。
- 反復回数や重量の伸びが頭打ちになったら、トレーニング種目やプログラムを変える。
過負荷の原理だけでは不十分!?
前回の記事で、
ボディメイクで過負荷の原理を当てはめると、
"トレーニングで選択するウェイトは、軽重量でも中重量でも高重量でも構わないが、限界まで反復する。"
と結論付けました。
確かに、反復限界まで行えば、十分なトレーニング刺激になりそうです。
しかし、そうとは限らないのです。
そのトレーニングが、体を変える刺激になるか否かは、取り組む心構えによって決まると言っても過言では無いと思っています。
どういう事か説明します。
「今日は何回反復できるかな?」といった受身の心構えで、ただ漠然と「キツイ!もう限界」というところまで反復しても、結果的に、いつもと同じ重量や反復回数で終わってしまう可能性が高いです。
キツイ!限界!という自覚があって反復を終えても、その結果が前回と同重量・同反復回数では、体にとって同じ刺激です(同じ仕事量です)。
同じ刺激の繰り返し。。。体の慣れは直ぐにおとずれます。
以前も書きましたが、慣れた刺激は、もはやトレーニング刺激になり得ません。当然、体は変化をしないという事です。
というように、受け身の心構えでは、過負荷の原則に従い限界までやっていても(いるつもりでも)、実は体を変えるトレーニング刺激になっていない事があるのです。
体を変えるトレーニング刺激にするには、前回の刺激を上回るように取り組まなければなりません。
そこで必要になってくるのが、漸進性の原則です。
漸進性の原則
とても重要な原則ですが、あまり実践されてない原則でもあります。
漸進性の原則
言い換えますと、同じトレーニング強度の継続は、体の慣れをまねき、トレーニング効果が得られなくなる。
と、いうことです。
体を変えるボディメイクトレーニングを行うには、
漸進性の原則を重要視して、
前回のトレーニング刺激を超えようとする挑戦の心構えが必要と考えます。
この心構え無く実践した反復限界は、その日の気分(自分のさじ加減)次第で変動します。曖昧なものです。これでは、毎回のトレーニングで、体に変化を起こす刺激を与えることは難しくなります。
まとめますと、
ボディメイクで漸進性の原則を順守するとは、
挑戦的な心構えを持って、
前回より1回でも多く反復する!
or
前回より選択した重量(軽・中・高重量)を1kgでもいいから更新する!
を毎回のトレーニングで目指し、実践すること。
と、またもや勝手に解釈しています。笑
受け身の心構えで限界をむかえる事と、進歩を望む積極的な心構えで限界をむかえる事。
言葉では同じ "限界" であり、1回のトレーニングで見ると、さほど違いは無いかもしれません。
しかし、トレーニングの質は後者のほうが各段に上であり、長いスパンで見た場合、得られる結果はこちらの方が勝ると考えています。
フォームを崩すこと無く積極的に筋力を伸ばそうとする取り組みこそ、漸進性の原則を順守したシンプルで実践しやすい方法だと思っています。
『漸進性の原則』の実践法【Zeal-Kの場合】
私とクライアント様の実践法を書きます。ご参考になれば幸いです。
その日のトレーニング目標として、前回のトレーニング記録を更新する事を目指します。毎回のトレーニングで、反復回数や使用重量を少しでも伸ばそうとします。
すなわち、「前回の自分を超える!」を毎回の目標として、取り組んでいます。
そこで必要になるものが、トレーニングノートです。
当然ですが、前回の自分を超えるには、前回のトレーニング記録が必要だからです。
その日のトレーニングを行う時に、トレーニングノートを見返し、前回の記録を把握します。
そして、その日のトレーニング目標値(目指すべき反復回数)を
前回の反復回数+1回以上とし、
「必ず目標を達成する!」という強い決意で、トレーニング種目を開始するのです。
私はこれを、全トレーニング種目の全セットで実践しています。
この様に、毎回のトレーニングの目標を数値で設定し、明確化します。
これにより、モチベーション高い状態で、前回の自分越えに取り組むことができます。(よい緊張感があります)
トレーニングノートの中身ですが、以下の項目を記録しています。
トレーニング種目(エクササイズ名)
各セットの使用重量
各セットの反復回数
セット間のインターバル時間(休息時間)
反復時のテンポ(ネガティブ、スロー、アイソテンションなどの実施時)
セッティング情報(ベンチの角度や配置、マシン可動部設定など)
次に、各トレーニング種目の重量を増やすタイミングですが、
記録更新を目指し行った1セット目の反復結果が、あらかじめ決めた反復の上限回数に達したら、次回のトレーニングでウェイトを増やします。
そして、また反復の上限回数を目指して、記録を毎回更新して行くように努めるのです。
私の場合、ウェイトを増やす反復の上限回数は、
軽重量は20回
中重量は10回
高重量は5回
と、しています。
重量を増やすタイミングを1~3カ月後に設定する方がいますが、ボディメイクにおいては、非常にもったいない事だと思います。
人の体の適応は、思いのほか早いものです。これでは、直ぐに体の慣れが生じ、トレーニング刺激としては不十分になる可能性が高くなります。
そしてもう1つアドバイスをさせて頂くと、少しずつ増量することも重要なポイントとなります。
いきなり5kg、10kgと増量しますと、直ぐに反復回数が頭打ちになります。
1~2kg単位でいいと思います。
腕(特に上腕二頭筋)や伸びにくいトレーニング種目、上級者で使用重量の伸びしろが多く望めない場合などは、数百g単位でもいいと思います。
マシンで1~2kg単位で増やせるものも多くなりましたが、そうでは無いマシンの場合は、マシンウェイトの上部に1~2kgのダンベルを乗せたり、ウェイトスタックピンを指すときに、1.25~2.5kgプレートを挟んだりしています。
また、フリーウェイトで数百g~1kg単位の増量をする場合は、バネのシャフトストッパー(私が使用しているものは、1個あたり270gです。)を複数つけることで可能になります。見映えが異様ですが。笑
この様に、小単位の増量のやり方は色々できます。
こういう数百g単位のプレートもあります。↓
【フラクショナルウェイトプレート】
以下プレートが一式になっています。
0.25ポンド(112.5g)×2
0.5ポンド(225g)×2
1.0ポンド(450g)×2
1.25ポンド(562.5g)×2
今回のトレーニング目標の定め方や、ウェイトの増量ぐあいについてだけでは無く、何でもそうだと思いますが、
その人が頑張れば達成できる範囲の目標を定め、それを着実に達成する。この積み重ねこそが停滞なく成長できるコツだと思います。
ウェイトを増量するタイミングが早いよ。。。
と、思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そうですよね。Zeal-Kの増量タイミングは、鼻息の荒い、がっついた感があるかもしれません。笑
プレッシャーになり、トレーニング自体が嫌になってしまうかもしれません。
その場合は、旧式な方法ではありますが、2 for 2ルール(BaechleさんとGravesさんが開発)を適用すればよいと思います。
紹介します。
2 for 2ルールとは、
2回のトレーニングで、最終セットで目標としている反復回数より2回多く反復できたら、次回のトレーニングで増量するというものです。
ウェイトの増加量は、前回の重量に対して2~10%の範囲で増量すればよいと思います。
伸びなくなったら、どーしよう?
栄養摂取や休息に配慮しながら、上記の様に、挑戦的な心構えで取り組んでも、少量ずつウェイトを増やしても、反復回数や使用重量の更新は、頭打ちをむかえます。
その理由の1つは、
体が、そのトレーニング種目(エクササイズ)自体に慣れてしまうため
と、考えています。
対処法として、筋肉をつけるための重要な4要素で記したとおり、馴化回避を実行します。
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【筋トレ】筋肉をつけるための重要な4要素
ボディメイクの場合、伸びなくなったら躊躇することなく、トレーニング種目やトレーニングプログラムを変えればよいのです。
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