トレーニング

【筋トレ】形を作る種目について。種目例もいくつか紹介します。

札幌パーソナルトレーニング

 

ボディメイク専門 札幌パーソナルトレーナーZeal-Kの長崎健太です。

 

本日は『形を作る種目』について説明します。例として、悩まれている方が多い大胸筋の内側を作る種目を参考動画をもとに紹介します。どなたかのお役に立てば幸いです!

 

ボディメイクのトレーニングには、『マス系種目』と『形を作る種目』があると実感しています。

 

マス系種目とは高重量を扱い、その部位の筋量を全体的に大まかに得る種目といえます。いわゆる基本的な種目が多いです。

『マス系種目』はストリクトに行なっても良いですし、少しの反動動作は気にせず使い、ストリクトでは扱えない高重量の負荷を断続的に筋肉に与える行い方もアリです。

 

そして『形を作る種目』ですが、以降説明していきます。また、いくつか種目例も紹介します。

 

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大前提:生まれ持った筋肉の形は変えられない

今回のテーマは『形を作る種目』ですが、これは生まれ持った筋肉の形を変えるという事ではありません。それはできません。

 

わかりやすい例で言えば、腹直筋です。

形を縦長から横長に変える事はできませんし、逆も然りです。↓

出典:Marx Max Muscleチャンネル The Legendary Abdominal And Thigh Pose

 

非対称な腹直筋を綺麗な対称に変えることもできません。↓

出典:Tomn8erチャンネル Best Ab & Thigh Pose Of All Time!!!

 

割れを4つから6つに変えることもできません。↓

出典:Marx Max Muscleチャンネル The Legendary Abdominal And Thigh Pose

 

上腕二頭筋も形の違いは顕著です。

丸々としたピークのある力こぶや全体的にボワッと大きい力コブなど、人により様々です。この形は、どんなに上腕二頭筋を発達させようと変えれません。

理由は、悲しい現実ですが、上腕二頭筋の形は筋腹や腱の長さによるところが大きいからです。

出典:DVD Battle for the olympia 1997

 

大胸筋もそうです。

四角い形だったり、末広がりと言いますかハの字の形だったり、丸い形など、いろんな形があります。

これは、骨格の形状・大きさや筋肉の付き方等によって決まるので変えようがありません。

また、大胸筋においては内側の薄さを気にされる方も多いと思います。これは単に発達不足という事もありますが、そうではなく、生まれ持って比較的腱が長くて筋腹が短い場合は、そうでない方と比べると明らかに内側の厚みに差は出てしまいます。

 

というように、ご自身の筋肉の形はいろんな要素によって既に決まっているんです。

筋トレでそのものの形をガラッと別の形に変える事はできません。

 

ちょっと脱線して、クビレ・細いウェストや広い肩幅等もそうです。これらも既に決まっています。

クビレ・細いウェストの場合でいえば、勿論これらは脂肪量や腹斜筋群の厚みに影響されますが、胸郭や骨盤の大きさ、胸郭-骨盤間の距離など、骨格的影響の方が大きいです。

これら骨格に優れた人とそうでない人が、腹斜筋群の過度な肥大に気を付け脂肪を削ぎ落した場合、クビレ・細いウェストに関しては明確に前者の方が優れた結果になります。

広い肩幅の場合もそうで、三角筋の発達で肩幅を大きくする事は可能ですが、もともと鎖骨が長いなど、骨格的優位の方には全く歯が立ちません。

というように、骨格を変える事ができないので、いくら筋トレを頑張ってもクビレ具合や肩幅の広さを劇的に変える事はできません。

 

脱線ついでに、血管の出具合もそうです。

筋トレで血管も発達しますが、限界があります。上腕や前腕に走る太い血管に憧れますが、それを持っていない方がいくら筋トレを頑張っても太い血管を生まれ持った方には敵いません。

出典:Muscle Mutantチャンネル Ronnie Coleman vs. Flex Wheeler @ 1998 Mr. Olympia - Full Analysis

 

残念な事なんですが、これが現実なんです。

筋肉そのものの形や骨格を変える事はできないので、ボディメイクの筋トレには限界があるんです。

 

ですので、人と比べない事です。

他者ではなく、自分自身のシェイプに価値を感じれるようになりましょう。自分自身と向き合って、自分自身の体の向上をコツコツと成し遂げていくんです。

他者ではなく自分自身に目を向けた時、そのボディメイクは非常に楽しいものになります。

 

この項の〆として、偉大な日本人プロビルダー山岸選手の言葉を載せます。

 

『自分VS自分。昨日の自分より少しでも良くなるように。他人と比較する必要なし!』

出典:山岸さんのインスタグラムより

 

 

『形を作る種目』とは?

前段の話がかなり長くなりました(笑)。本題です。

 

『形を作る種目』とは、その人が本来持っている筋肉の形を最大限に発達させるために必要な補助種目といえます。

 

冒頭で、『マス系種目』は大まかに筋量を得るものだと言いました。科学的根拠はまだ乏しいですが、経験し実感してきた事をベースに言うと、『マス系種目』だけでは同じ部位であってもどうしても発達が遅れる箇所が出てきてしまいます。

 

例えば、大胸筋の上部。同じ大胸筋上部でも外側と内側で厚みに差がでたりします。

同じ部位でも『マス系種目』だけでは刺激しきれない、刺激が乏しい箇所が生じて差が出てしまうという事があり得ると感じています。

 

その箇所を狙って刺激するのが『形を作る種目』です。

『形をつくる種目』は的確に効かせる事が重要で、それが実現できる重量を扱います。高重量に拘りません。

 

科学的根拠はまだ乏しいですが、形を作る種目の存在を裏付けるものが出てきています。一例は以下になります。

Fonsecaさん達の研究

『スミスマシン・スクワットのみ群』と『スミスマシン・スクワット含む複数種目群』の比較で(両群の総負荷量は同じ)、『スミスマシン・スクワット含む複数種目群』の方が大腿四頭筋をバランスよく肥大させた。

Wakaharaさん達の研究1

上腕三頭筋で種目によって活性箇所が異なり、その結果、上腕三頭筋の活性箇所が肥大するという事が示された。

Shoenfeldさん達のメタ分析

大腿四頭筋は、伸張性トレーニングで遠位部の肥大が促進され、短縮性トレーニングで中間部の肥大が促進された。

 

以上の様に、同じ筋肉でも種目によって活性化する箇所が異なり、その活性箇所が肥大する可能性や、筋活動の様式(短縮性筋収縮や伸張性筋収縮など)によって肥大箇所が異なる可能性があります。

 

『形をつくる種目』の取り入れで陥りやすい注意点が2つあります。

 

注意ポイント1

漸進性の原則を疎かにしない

高重量に拘りません。ですが、効かせる・意図する箇所を感じとれる範囲で、使用重量や反復回数を少しずつ伸ばしていく事を忘れてはいけません。トレーニングの大原則ですから。

 

注意ポイント2

マス系種目を疎かにしない

十分にサイズがない内から『形を作る種目』ばかり行っても非効率です。やはり筋量獲得には、各部位最低1種目は『マス系種目』を組み込んだ内容にすべきです。

 

『形を作る種目』はボディメイク筋トレの醍醐味の1つです。他スポーツ競技の筋トレには無いものです。

あれこれ創意工夫して、弱い箇所にピンポイントで刺激していく。その過程は楽しく、結果が伴えば本当に嬉しくなります。

『形を作る種目』を取り入れ、試行錯誤しながら自分の体をこしらえていく、その過程を楽しんで下さい!

 

最後に、『形を作る種目』の参考例を紹介します。

 

 

形を作る種目の例

例として、広背筋と大胸筋の『形をつくる種目』を紹介します。

 

広背筋の例

刺激が乏しくて広背筋上部の発達が遅れている場合に活用できる種目を過去記事で紹介しています。↓

 

大胸筋の例

大胸筋の肥大を狙って、基本種目(マス系種目)のベンチプレスやダンベルプレスをやり込んで発達してきて気付く事は、『大胸筋の内側が薄い。。。』って事じゃないでしょうか?

 

マス系種目だけで内側までしっかり発達する方もいます(羨ましいですね)。ですが、大胸筋の外と内で厚みに差が出てしまう方が多いと思います。内側が刺激不足である可能性があります。

 

そんな時、活用できる内側の刺激入れに特化した種目を以下の動画から紹介します。↓

Danny Hesterさん(トレウェアが青の方)の丁寧なトレーニングは参考になります。

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

スミスマシン・ナロープレス

上動画の3:00~4:10に収録されています。私も良く活用します。

動画ではインクラインベンチで行い、意識を集中して、大胸筋上部の内側を丁寧に刺激しているのが見て取れます。

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

私が行う上で重視してるコツを参考に記します。

 

1.スミスマシンを使用

『形を作る種目』では、狙った箇所に刺激を入れ続けるので、軌道が決まったマシンの方がよい場合が多いです。

 

2.ナローグリップで行なう

大胸筋上部の短縮側の可動域を増やして、しっかり内側まで短縮させるためナローグリップで行ないます。

 

3.脇を広げる

肩関節の水平屈曲動作を強調して、大胸筋上部をしっかり短縮させるため脇を広げたフォームにします。

 

4.両肘の内寄せでプレス動作を行なう

肩関節の水平屈曲動作を強調して、大胸筋上部をしっかり短縮させるため両肘の内寄せを意識したプレス動作にします。具体的にいうと以下です。↓

 

step
1
初動は『押す』を意識して挙げる

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

step
2
スティッキングポイント手前~トップ位(両肘ロック)まで『両肘の内寄せ』を意識して挙げる

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

トップ位では大胸筋上部の内側が強く短縮する事を各反復で感じ取ります。

 

step
3
トップ位(両肘ロック)で2秒程度両肘を内寄せし続ける(アイソメトリクス)

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

大胸筋上部の内側が強く短縮する事を各反復で感じ取ります。

 

5.筋肉のテンションを抜かない

大胸筋上部の緊張を抜かないように反復するので、必然的に動作スピードはゆっくりになります。意識は常に大胸筋上部に集中します。

 

 

ケーブル・スクイーズプレス

上動画の12:48~13:20に収録されています。

アームが自由に動くケーブルマシンで行なうスクイーズプレスです。

出典:JayCutlerTVチャンネル Chest day in THE MECCA with Danny Hester and Stan Mc Quay-Iron Diaries

 

これも『両肘の内寄せ』を意識して丁寧に行うと大胸筋内側が強く短縮できます。

ちょっとした違いですが、動画のように両ハンドルをカラビナで固定すると良いです。狙ったところに刺激が入れやすくなります。

 

このケーブルはほとんど見かけないノーチラス社製『Freedom Trainer』ですが、通常みかけるデュアルケーブルマシンでも、長めのロープ等を介してケーブルとハンドルを接続すればできます。

 

 

本日もお読み頂きありがとうございました。

 

 

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