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過去記事で、肩をすくめて上腕三頭筋の短縮刺激を高める方法を紹介しました。この行い方はボディビルの規定ポーズ『サイド・トライセプス』がヒントになっています。この記事では、見当違いの可能性が高いことを前置きしつつ、こうなる理由は肩甲骨の動きによるものだと推測しました。
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【筋トレ】上腕三頭筋の短縮を強めるコツ
当時の見解では『肩甲骨の挙上によって肩をすくめる』が上腕三頭筋の短縮を高める主要因でしたが、現在では考えが変わり、『上腕骨の挙上によって肩をすくめる』が主な理由だと思っています。確証がないところは当時と変わっていませんが。
見解が変わった切っ掛けは、夜な夜な行っていた書斎ポージングです。クライアント様のポージング指導やアドバイスに活かすため、フリーポーズを作成するため、書斎でポージングすることが多くなっていました(笑)。
ある日の書斎ポージングでボディビルの規定ポーズ『サイド・トライセプス』をとっていたところ、上腕骨の挙上による比較的小さな肩のすくめだけでも、十分に上腕三頭筋が強く短縮することがわかりました。当初、主要因だと思っていた肩甲骨の挙上による肩のすくめは必要無かったんです。
<サイド・トライセプス>

○動画
出典:YerayPosingチャンネル Lo que nadie sabe de la pose de tríceps
この動き(上腕骨の挙上)は、他のポーズやトレーニングに活かすことができます。
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上腕骨を挙上させる筋肉について
実は私、トレーニングやボディビルに興味を持つ以前から上腕骨の挙げ下げが出来ていました。誰かから教わったわけでは無く、癖だったんです。ちょっとした一人遊びで腕をぴくぴく上下させる変な子でした(笑)。特に左腕(左肩)が顕著に動きます。
まさかこの癖が、トレーニングやポージングに活きるなんて思いもしませんでした。仕事に関りがあることだと認識してから、上腕骨を挙上させる筋肉に興味を持ちはじめます。いったいどこの筋肉が担っているのか?
上腕骨を挙上させた時、どこに力が入っているか感じとると『肩後部』『上腕の裏』であることがわかりました。この感覚は満更でもなく、三角筋と上腕三頭筋長頭は上腕骨を上方に変位させる筋肉であり、上腕二頭筋短頭と烏口腕筋もそうであることがわかりました(村木氏のレビュー論文)。
<三角筋>

<上腕三頭筋長頭>

<上腕二頭筋短頭>

<烏口腕筋>

出典:荒川祐志 著 筋トレ 動き方・効かせ方 パーフェクト事典
恐らく、『上腕骨の挙上によって肩をすくめる』はこれらの筋肉の短縮性筋収縮によるものだと思われ、私の場合(癖)は肩後部と上腕の裏に力感があるので『三角筋後部』と『上腕三頭筋長頭』をメインにして、この動作を行っていると思われます。
ポージングに活かす
上腕骨の挙上は、ボディビルやフィットネス競技のポージングに活かせます。以下に例を示します。
サイド・トライセプス
冒頭で示した通り、ボディビルの規定ポーズ『サイド・トライセプス』で上腕三頭筋の短縮が高まります。上腕骨を挙上させる筋肉の1つが上腕三頭筋長頭だからです。

フロントポーズ
ボディビルの『フロントリラック』、フィジークやボディフィットネス(フィギュア)やビキニフィットネスの『フロントポーズ』などで、肩の張り出しを強調させることができます。
これらポーズにおける肩の張り出しで重要な要素は、当然ですが三角筋のサイズ、肩甲骨の位置(外転及び若干の上方回旋位)になります。これに上腕骨の挙上が加わることで、肩がポコッと突き出て肩の張り出しが強調されます。
<フロントリラックス>

<フロントポーズ>
フィジーク

ボディフィットネス

ビキニフィットネス

昔から勉強させて頂いている加藤昌平選手のYouTubeチャンネルで実演されていました。
出典:katochan33チャンネル 【8割が知らない】肩の張り出しを作るポージングの取り方!コツは三角筋と肩甲骨のコントロール
先に説明した通り、上腕骨を挙上させる筋肉には『三角筋』『上腕三頭筋長頭』『上腕二頭筋短頭』『烏口腕筋』があります。これらの内、上腕骨挙上への関与が最も大きい筋肉は『三角筋側部』で、次いで『三角筋後部』になります(Halder氏他5名の研究)。
上動画で加藤昌平選手が言うように、丸みある肩に見せるには三角筋側部に力を入れない方が良いので(収縮させると、ぷっくり感が無くなる)、フロントリラックスやフロントポーズをとる際は、三角筋後部や上腕三頭筋長頭をメインにして上腕骨を挙上させると良いです。
トレーニングに活かす
上腕骨の挙上はトレーニングにも活かせます。以下に例を示します。
ケーブルtricepsエクステンション
上腕骨を挙上させながら肘を伸ばすと、上腕三頭筋の短縮刺激が高まります。上腕骨を挙上させる筋肉の1つが上腕三頭筋長頭だからです。

○動画
出典:Michael Gundillチャンネル Triceps extension with a larry scott bar
DBカール
上腕骨を挙上させながらNegative動作(下ろす動作)を行なうと、上腕二頭筋への負荷乗りが良く、伸張刺激も増します。主な理由としては、起始部側(長頭側)が突き上げられて(上方へ引っ張られて)、上腕二頭筋のテンションが増すからだと思っています。
このNegative動作の参考画像及び動画として、JBBF60kg級ボディビルチャンピオンだった石川栄一さんと、マッスルマニアproビルダーの宮野成夫さんのDBカールを載せます。意識されて行っているのか不明ですが、お二人の動作が上腕骨の挙上を取り入れたNegative動作のイメージに近いです。
<石川栄一さん>

○動画
0:48~1:00
出典:ishikawatraininggymチャンネル 石川栄一のトレーニング
<宮野成夫さん>

○動画
6:28~8:09
出典:スズメチャンネルチャンネル 宮野成夫
ボディビルという世界を知って、はじめて憧れたビルダーが宮野成夫プロなんです。VHS『ナチュラルユニバースへの道』が、まさかYouTubeにアップされているとは!購入して何度も繰り返し観た作品なんです、懐かしい。本記事と無関係なんですが(笑)、選手時代の宮野成夫プロを載せちゃいます。

話を戻します。
私の場合は、ストリクトstyleのワンハンドDBカールに取り入れています。1反復を以下の要領で行なっています。
肩下げ&若干の肩関節屈曲を行ないながらカール
⇩
カールしたまま、肩下げ&若干の肩関節屈曲を解除
⇩
上腕骨を挙上させながら、等速3秒で下ろす
参考カール動作について
上記の『肩下げ&若干の肩関節屈曲を行ないながらカール』については、加藤昌平選手の動画が参考になります。こうすることで、上腕二頭筋の起始と停止が近づいて短縮刺激を高めることができます。

4:36~5:50
出典:katochan33チャンネル 上腕二頭筋のトレーニング動画!ダンベル種目のポイントを解説
『肩下げ』ですが、肩甲骨よりも上腕骨の下制(下方向へ動かす)で肩を下げることが、起始停止を近づけて短縮刺激を高める上で重要だと思ってます。上腕骨を下制させる主な筋肉は棘下筋、小円筋、肩甲下筋になります。
<棘下筋>

<小円筋>

<肩甲下筋>

出典:荒川祐志 著 筋トレ 動き方・効かせ方 パーフェクト事典
また、肩関節屈曲を『若干』としたのは、屈曲が大きくなると、二関節筋の制約作用や肘回りの負荷トルクの減少によって上腕二頭筋の収縮が抜けるためです。屈曲のし過ぎには注意が必要です。
サイドレイズ
Negative動作(下ろす動作)の後半から上腕骨を挙上させると、三角筋側部の伸張刺激が増します。主な理由としては、筋腹が突き上げられて、三角筋側部のテンションが増すからだと思っています。
このNegative動作の参考画像及び動画として、アメリカ Jrボディビル(ライトヘビー級)チャンピオンだったJason WojoさんのDBサイドレイズを載せます。上腕骨の挙上を取り入れたNegative動作のイメージに近いです。

○動画
0:24~0:59
出典:Jason Wojo - Lifeonaireチャンネル Get Cannonball Delt Development!
私の場合は、ボトム位の負荷が抜けづらいケーブル・サイドレイズやインクラインDBサイドレイズに取り入れることが多いです。
以上です。
肩の健全さの観点でいいますと、上腕骨の挙上・下制は望ましくないです。インピンジメントが生じる可能性もあると思われます。肩に痛みがある場合や、取り入れてみて肩の違和感や痛みが生じた場合は行わないで下さい。
また、上半身種目で肩関節は要ですので、過去記事で紹介した様なコンディショニングも日頃から取り入れることをおすすめ致します。
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【筋トレ】上半身トレーニング前の下準備
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