![]()
『チンアップ』とは逆手懸垂のことです。『チンニング』とも言われます。ちなみに、『プルアップ』は順手で行なう懸垂です。
<チンアップ(逆手懸垂)>
出典:MovementLinkチャンネル Strict Chin-up Demo
<プルアップ(順手懸垂)>
出典:Bodybuilding.comチャンネル Pullups - Back Exercise - Bodybuilding.com
本日の主役は『チンアップ』の方です。これは肩関節伸展動作と肘関節屈曲動作のエクササイズなので、広背筋(肩関節伸展筋)や上腕二頭筋(肘関節屈曲筋)が働いています。
行い方によって、これら筋肉の鍛え分け(どちらをメインに働かせるか)が可能です。
日頃お世話になっている書籍『筋トレ 動き方・効かせ方 パーフェクト辞典』の内容を拝借させて頂き、『広背筋用チンアップ』と『上腕二頭筋用チンアップ』の行い方を示します。
広背筋用チンアップ

出典:荒川 裕志著 筋トレ 働き方・効かせ方 パーフェクト辞典
上腕二頭筋用チンアップ

出典:荒川 裕志著 筋トレ 働き方・効かせ方 パーフェクト辞典
本日は、上腕二頭筋用チンアップでより効かせる行い方を紹介します。
※参考:エクササイズ書籍について
エクササイズ関連の事をあれこれ考える際に、私が参考にしている書籍をシェアします。現在でも活用している書籍は以下の2冊です。
種目をより深く理解できますので、『筋肉の鍛え分け』や『目的に応じた種目選択(POF理論など)』などに役立ちます。
【広告】
エルボーピボット・チンアップ
先に言いますが、このチンアップは上級者向けのものですので、初級者・中級者は行わないで下さい。こんな感じです。↓

⇅

この様に前腕部を傾けて固定することで、肘回りに大きい負荷トルクが安定的に発生します。

⇓

言い換えますと、チンアップ(広背筋用、上腕二頭筋用)よりも高い負荷が上腕二頭筋に掛かり、かつ肘を曲げる動作がより主体的になります。

セッティングや動作について説明します。
セッティング
パワーラックを使用します。2つのセイフティストッパーをラックの片側に配置します。1つは手握り用、もう1つは前腕乗せ用になります。前腕乗せ用のセイフティストッパーには、前腕保護目的でパッドや厚手のタオルを装着します(写真はIVANKO製のスクワットパッド)。

別角度。↓

セイフティストッパーの配置は以下のとおりです。
手握り用
動作のボトム位(肘は伸びきらない)で、安全に着地できる高さに配置する。

前腕乗せ用
肘付近の前腕部が接触する高さに配置する。接触部が肘から離れていると危険なので、必ず肘付近にします。

個人的には、厚みあるセイフティストッパーが好みです。好む理由は、手関節がしっかり固まって、上腕二頭筋の負荷乗り・力伝達のロスが減るからです。握りづらい感は否めませんが。

動作について
肘関節の負担減や怪我防止のため、動作全体をとおして(開始直前の着地時も含め)肘は伸ばしきりません。手幅は腰幅程度にします。
上げ動作
- 力強く一気に上げる。
- 手に向かって顔を近づける様に行うと良い(肘を軸とした回転動作になりやすい)。
- 前腕を回外しようとしながら行う(手の平を外に向けようとする)。これにより、上腕二頭筋の収縮がより高まる(上腕二頭筋の前腕回外作用のアイソメトリクス)。
- トップ位で最大努力の『肘曲げ』と『前腕回外』を2秒程度継続(ISOテンションの追加)。上腕二頭筋全体が強く短縮性収縮するので、毎レップこの短縮感を逃さず感じ取る。

⇓

⇓

下ろし動作
- 上げ動作で行なった前腕の回外を解除しながら、等速3秒程度かけて下ろす。
- 上げ動作の様な『肘を軸とした回転軌道』は意識せず、素直に重力に従って『下ろす』感でよい。
- 下ろし過ぎないこと(肘の痛みや違和感がでるところまで下ろさない)。肘が伸びきるまで下ろすことは禁忌。
- 下ろし動作中は上腕二頭筋遠位部(※)が強く伸張性収縮するので、毎レップこの伸張感を逃さず感じ取る。

※上腕二頭筋遠位部
上腕二頭筋の下側のこと。

出典:Mocvideo Productionsチャンネル JEAN PIERRE FUX - LEGS AND ARMS (1996) BATTLE FOR THE OLYMPIA
上腕二頭筋が非常に強く収縮する種目です。
クラスタセット法でボリュームを稼ぐ
『エルボーピボット・チンアップ』は上腕二頭筋の負担が大きいチンアップなので、多くの筋繊維が動員され、強い張力を発生させることができます。
ですが、多く反復することが困難なために十分なボリュームをこなすことが難しい種目です(上級者は、体重が重い場合が多いので尚更そうです)。
十分なボリュームがこなせないと筋肉の力発揮時間や仕事量が減るので、筋肥大効果はあまり大きくありません。
そこで、クラスタセット法を用いて1セット当たりのボリュームを増やします。
クラスタセット法とは、そのセット内の反復途中で数秒~数十秒の小休息時間を挟み、断続的に反復を行うセット法の事です。図で表すと以下の様になります(反復回数:8回を例にしています)。↓

筋肥大トレーニングでクラスタセット法を利用する狙いは『過度な疲労を抑えながら、筋繊維動員が比較的高い反復(反復限界の 1~2回前)でボリュームを稼ぐこと』だと解釈しています。
筋繊維動員が高い状態で一定レベルのボリュームを確保すれば、反復限界まで行わなくても筋肥大は可能です。過度な中枢性疲労による『慢性的な倦怠感』『筋肉への神経駆動低下』『内分泌系・回復系・免疫系への悪影響』を低減しながら、筋肥大が可能ということです。
高負荷・高重量トレーニングは反復1回目から筋繊維動員が高いですが、筋力がほんの少し落ちただけでも途端に反復不能になってボリュームが稼げません。
ですが、クラスタセットを用いることで、反復の最初から最後まで動員レベルが高い状態が続き、かつ筋肥大に必要なボリュームも稼ぐことができます。
ですので、クラスタセット法と高負荷・高重量トレーニングの組み合わせは、筋肥大トレーニングのバリエーションとして良い選択肢だと思っています。
クラスタセット法で『エルボーピボット・チンアップ』を行なう具体例として、私の場合を紹介します。
クラスタセット具体例
私が『エルボーピボット・チンアップ』を前項の動作で行うと、4回程度で反復限界に至ります。この4回は、私にとって高重量なので1回目から筋繊維動員が高い反復ですが、筋肥大を狙うにはボリュームが低いです。
そこで、『2回反復したら20秒休息』を5度繰り返すクラスタセットで反復回数を増やします(通常4回の仕事量を10回に増やす)。こんな感じです。↓
2回反復
⇓20秒休息
2回反復
⇓20秒休息
2回反復
⇓20秒休息
2回反復
⇓20秒休息
2回反復
これを1セットと定義します。セット間休息3分以上で3セット行います。負荷の漸進は2回反復を3回反復に増やしたり、1~2kg荷重したりしています。
パーソナルトレーニングのお問い合わせはこちらから
札幌パーソナルトレーニングZeal-K
札幌パーソナルトレーニングZeal-K
facebook https://www.facebook.com/ZealKenta/
【広告】


