トレーニング

【筋トレ】筋肉を感じる~マインド・マッスル・コネクション~

札幌パーソナルトレーニング

 

ボディメイク専門 札幌パーソナルトレーナーZeal-Kの長崎健太です。

 

本日はボディメイクに有効な『マインド・マッスル・コネクション』について説明します。参考になれば嬉しいです!

 

『筋肉を感じる』

 

ヤバめのタイトルですね(笑)

 

ですが、筋トレの成果・質を上げるために必要な事。

 

本日は、『筋肉を感じる』ことの重要性について書いていきます。

 

 

伝えたい要点

  • マインド・マッスル・コネクションとは筋肉に意識を集中して、その動きを感じること。
  • これにより、意図的に筋活動を増大させる事ができ、筋肥大の促進にもつながる。
  • この作用は、中重量以下のトレーニングで有効である。
  • 高重量トレーニングではむいていなく、力発揮を低下させる恐れがあるので使用しない。

 

 

マインド・マッスル・コネクションって何?

ボディビルの世界でよく使われる表現、

 

『筋肉に効かせる』。

 

この意味は、

 

ウェイトをしっかり筋肉にのせる

筋肉に意識を集中して、その動きを感じる

 

の両方を行いながらトレーニングすることです。

 

1つ目の『ウェイトをしっかり筋肉にのせる』は、

 

フォームの大切さの事です。

 

フォームが正しい場合に、

 

ウェイトが鍛えたい筋肉にズッシリとのってきます。

 

また、フォームにちょっとした工夫をいれる事で、

 

より筋肉にウェイトをのせることができたりします。

 

このへんの話は、別の機会に書いていきたいと思っています。

 

そして2つ目の

  

『筋肉に意識を集中して、その動きを感じる』

 

これが本記事の主役、

 

マインド・マッスル・コネクション(Mind Muscle Connection)です。

 

そもそも、これが身についていないと、

 

1つ目の筋肉にウェイトがのってるのか否かも判断できません。

 

ボディメイク(筋肥大)を目標にしている場合は、

 

マインド・マッスル・コネクションの重要性はさらに増します。

 

なぜなら、

 

トレーニングするメインの筋肉(主動筋)を

 

活性化(筋活動の増大)することができるからです。

(また、補助的に働く筋肉の関与も下がる場合があるようです。)

 

 

マインド・マッスル・コネクションで筋活動が増す!

『マインド・マッスル・コネクション』。

 

このような意識と筋肉の結びつきを習得・強化することで

 

意図する筋肉の神経が活性化し、その筋活動を増大します。

 

KarstさんとWillettさんの研究によると、

 

腹筋エクササイズ『カールアップ』を意識する部位を変えて行い、

 

その際の筋活動を筋電図(EMG)で計測しています。

 

その結果、意識した部位の筋活動が活発になる事がわかりました。

 

腹直筋を意識してカールアップを行うと、腹直筋の筋活動が増し、

 

腹斜筋を意識してカールアップを行うと、腹斜筋の方が、筋活動が増すのです。

 

<カールアップ>

出典:Chandler Winnerチャンネル Curl-Up Test

 

<測定結果(一部)>

 

筋電図

出典:J Orthop Sports Phys Ther. 2004 Jan;34(1):4-12.

 

<腹直筋・腹斜筋>

 

腹筋

 

また、LewisさんとSahrmannさんの研究でも、

 

意識した筋肉の活動が有意に増加した結果となっています。

 

この研究によると、

 

エクササイズ『プローンヒップエクステンション』を行う若い女性達に

 

お尻を意識してもらったところ、

 

大臀筋(お尻の主たる筋肉)の活動が高まり、

 

ハムストリングス(もも裏の筋肉)の筋活動が低下しました。

 

さらに、このエクササイズ中のより早い段階で

 

大臀筋が有意に活性化する事もわかりました。

 

<プローンヒップエクステンション>

出典:Adrian Mottチャンネル Prone Hip Extension

 

<大臀筋・ハムストリングス>

 

ハム

 

他の数多くの研究でも、同様の結果が得られています。

 

これらが示す様に、

 

そのエクササイズで鍛える筋肉を意識しながら

 

トレーニングを行う事で

 

その筋肉の活動を高めることができるのです。

 

あっ、この記事を書いていて思い出しました。

 

以前、谷本道哉准教授のトレーニングセミナーを受講した際、

 

トップボディビルダーの効かせる技術の高さを

 

数値結果で見させて頂きました。

 

レッグエクステンションで、

 

非常に軽い重量(最大筋出力の36%程度)かつ

 

上げ・下ろし速度2秒弱程度にも関わらず、

 

たったの10回程度の反復でオールアウトレベルまでもっていけるのです!

  

ウェイトをしっかり筋肉にのせ、

 

マインド・マッスル・コネクションで筋活動を最大限に高め、

 

そのテンションを維持し続ける。

 

これ無しには成し得ない、

 

非常に高い『筋肉に効かせる』技術です!!

 

 

マインド・マッスル・コネクションで筋肥大するのか?

マインド・マッスル・コネクションで

 

筋活動が高まることはわかりました。

 

筋活動が高まれば、その部分は筋肥大すると

 

感覚的に連想されます。

 

実際はどうなのでしょうか?

 

意外と、これを科学的に検証したものは少ないようですが、

 

『筋活動の増大が筋肥大をもたらすのか』

 

の確認を行った研究があります。

 

Wakaharaさん達の研究で、

 

上腕三頭筋(腕の裏)の上・中部の活動が活発となるエクササイズ

 

『ライイングトライセプスエクステンション』を

 

12名の男性を被験者に、週3日で実施し、これを12週間行いました。

 

12週間後、MRIで上腕三頭筋のサイズを調査したところ、

 

上腕三頭筋の下部(肘側)に比べて、上・中部(肩側)のサイズが

 

増していることがわかりました。

 

<ライイングトライセプスエクステンション>

出典:ToddSmithTrainingチャンネル Lying Triceps Dumbbell Extension

 

また、Wakaharaさん達の別の研究で、

 

上腕三頭筋(腕の裏)の中部の活動が活発となるエクササイズ

 

『クローズグリップダンベルプレス』においても、

 

その筋活動の活発さと筋肥大の関係を確認しています。

 

その12週間後の結果はやはり、

 

筋活動が活発だった上腕三頭筋の中部が

 

より大きく肥大した結果となっています。

 

<クローズグリップダンベルプレス>

出典:Aaron Presley Galvinチャンネル Dumbbell Tricep Press For Muscle Mass & Strength in The Arms

 

これらが示すように、

 

筋活動の増大が筋肥大をもたらすと言えるようです

 

これらの研究では、エクササイズを変えることで

 

筋活動が増大する箇所を変えていますが、

 

マインド・マッスル・コネクションで高めた筋活動でも

 

同様のことが起きる可能性が高いと、私は考えています。

 

 

 マインド・マッスル・コネクションを身につけるには?

筋肥大に効果的と結論づけたマインド・マッスル・コネクション。

 

これは、『筋肉に意識を集中して、その動きを感じる』ことです。

 

具体的言いますと、

 

そのエクササイズ中、

 

テンションがかかった状態で筋肉が伸び縮みする事を

 

常に感じることです。

 

これ、一般的には非常に難しいです。ある程度経験と訓練が必要です。

 

上級者になると、常に感じ、さらに意図的に筋活動を増すことができます。

 

私も最初はできませんでした。

 

そんな初期の頃の私は、マインド・マッスル・コネクションを

 

身につけるために、以下に気をつけてトレーニングを行っていました。

 

step
1
行うエクササイズで使用する筋肉の動きを把握する

筋肉の伸び縮みを感じるには、まずはじめに、

 

そのエクササイズのどの時に

 

筋肉は縮んでいるのか、伸びているのかを知る必要があります。

 

例えば、上腕二頭(腕の力こぶ)を鍛えるインクラインケーブルカールの場合、

 

上腕二頭筋の伸び縮みは以下です。

 

カール時:上腕二頭筋は縮んでいる

出典:Andy Vincentチャンネル High Incline Cable Curl

 

下げた時:上腕二頭筋は伸びている

出典:Andy Vincentチャンネル High Incline Cable Curl

 

 

もう一例あげますと、

 

大胸筋(胸)を鍛えるペックフライの場合、

 

大胸筋の伸び縮みは以下です。

 

フレームを寄せる:大胸筋は縮んでいる

無題

 

フレームを戻す:大胸筋は伸びている

無題1

 

というように、

 

自分が行うエクササイズの動きに対する筋肉の動きを知ることが大切です。

 

初心者の方だけでなく、中級者の方でも

 

これを知らずに行っている場合があります。

 

『この筋肉には、このエクササイズ』と短絡的に

 

漠然と行うのではなく、

 

エクササイズと筋肉の動きを理解して行うことが

 

第一歩になります。

 

step
2
ポイントを絞って感覚をつかむ

エクササイズを行っている時、

 

常に筋肉の動きを感じ取る事は難しいので、

 

ポイントを絞って感じ取る努力をします。

 

そのエクササイズで筋肉が最大に縮むポイントでは、

 

鍛える筋肉が『縮んでギューッと固まる(強く握りしめたこぶし)』ことをイメージし、

 

筋肉が最大に伸びるポイントでは、

 

鍛える筋肉が『伸びてピ~ンっと張る(緩んだ糸を両方から引いて強く張る)』ことを

 

イメージして、筋肉が縮む感覚・伸びる感覚を養っていきます。

 

STEP 1の例で説明しますと、以下になります。

 

ンクラインケーブルカールの場合

カール時

 

⇒このエクササイズで上腕二頭筋が最大に縮む

 

⇒上腕二頭筋が『縮んでギューッと固まる(強く握りしめたこぶし)』をイメージ

『ギューッとカチカチ!』

出典:Andy Vincentチャンネル High Incline Cable Curl

 

下げた時

 

⇒このエクササイズで上腕二頭筋が最大に伸びる

 

⇒上腕二頭筋が『伸びてピ~ンっと張る(緩んだ糸を両方から引いて強く張る)』をイメージ

『ピーンっと張る!』

出典:Andy Vincentチャンネル High Incline Cable Curl

 

 

ペックフライの場合

フレームを寄せた時

 

⇒このエクササイズで大胸筋が最大に縮む

 

⇒大胸筋が『縮んでギューッと固まる(強く握りしめたこぶし)』をイメージ

 

無題

『ギューッとカチカチ!』

 

 

フレームを戻した時

 

⇒このエクササイズで大胸筋が最大に伸びる

 

⇒大胸筋が『伸びてピ~ンっと張る(緩んだ糸を両方から引いて強く張る)』をイメージ

無題1

『ピーンっと張る!』

 

 

まずはここから。STEP 1とSTEP 2を実践します。

 

これを継続していくうちに、

 

エクササイズ中の筋肉の動きを常に感じることができるようになります!

 

 

マインド・マッスル・コネクションと使用重量

動いている筋肉を意識して、その筋肉の活動量を増大させる。

 

実は、このマインド・マッスル・コネクションの作用、

 

SnyderさんとFryさんの研究が示すとおり、

 

重量が重くなるにつれて低下します。

 

経験的にも、これは体感しています。

 

私だけでななく、多くの方が経験していると思いますが、

 

高重量のトレーニング(反復回数3~5回しかできない)で、

 

筋肉の動きを意識しても、

 

それを感じ取ることは困難ですし、

 

それどころか、力発揮が上手くいかず反復回数が落ちます(泣)

 

これは、マインド・マッスル・コネクションの上達レベルの問題では無く、

 

神経・筋の生理として生じ、トレ歴に関わらず誰でも起こる現象のようです。

 

高重量の場合、筋肉の動きを意識するのではなく、

 

『上げる』、『引く』といったエクササイズの動作そのものに

 

意識を集中する方が力発揮でき、反復回数で良い結果が得られます。

 

このことから、

 

マインド・マッスル・コネクションを適用するか否かは、

 

使用重量によって決めます。

 

 

高重量トレーニング

 

反復回数が5回以下しかできない重量。

マインド・マッスル・コネクションを使用しない。

エクササイズの動作に意識を集中する。

 

マインド・マッスル・コネクションを使用しても筋活動が促進されず、

 

それどころか力発揮が低下し反復回数が落ちてしまう。

 

高重量トレーニングで反復回数が落ちるという事は、

 

筋肥大の要因のうちの『機械的張力』と『筋損傷』の機会が

 

減るということです。

 

マインド・マッスル・コネクションで筋肉の動きを意識するのではなく、

 

エクササイズの動作に意識を集中して、高重量で反復回数をしっかりこなす事で、

 

筋肥大に必要な『機械的張力』と『筋損傷』を筋肉に確実に与えて行く事が、

 

高重量トレーニングでは重要です。

 

 

中重量以下のトレーニング

 

反復回数が8~12回以上できる重量

マインド・マッスル・コネクションを使用して、筋活動の増大を最大限にねらう。

 

 

本日もお読み頂きありがとうございました。

 

 

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