トレーニング

【筋トレ】より密度感のある筋肉をめざして『速筋筋原線維肥大トレーニング(Draft版)』(1/2)

 

ボディメイク専門 札幌パーソナルトレーナーZeal-Kの長崎健太です。

 

今回と次回に分けて、速筋繊維の筋原線維に着目したトレーニングについて説明します。今回は『なぜ着目する必要があるのか』について纏めます。

 

私がトレーニーだった頃、トレーニング知識を得る情報源は雑誌、webの一部サイト記事、video映像といったもので、自分や他者の経験値がほぼ全てでした。ですが、その源がパッと開けた切っ掛けがありました。それはトレーナーを目指したことです。

 

トレーナーを目指し、NSCAの会員になりました。そこで初めて知ったのですが、トレーニングにも学術的に探究する学会が存在していたんです。失礼ながら当時の私は知りませんでした。それ以降、学術論文の情報にも触れて一気に視野が広がり、トレーニングの引出しが増えていきました。

 

ちなみにですが、トレーニング分野では科学的知見が全てだと思いません。経験的知見も重要だと思っています。経験則で得たトレ手法が、後で科学的に裏付けられることがあるからです。ボディビルダーが経験則で構築したトレ手法が、スポーツやリハビリ分野に活用されている事実もあります。

 

話を戻します。

 

学術的な知見に触れて初めて知ることが多くありました。その中で、個人的にインパクトが大きく印象的だったことがあります。それは、ボディビルダーの筋肉は意外にも遅筋繊維が発達しているということです。

 

初めて知った時、少しショックを受けた覚えがあります(笑)。ですが、裏を返せば速筋繊維肥大に余地があるということなので、結局ワクワクに転じました。

 

速筋肥大の最大化を狙うトレーニング手法も個人的な関心事です。科学的根拠が乏しく、経験則が支配的なのでたたき台レベルですが、それを記事にしようと思います。

 

本日は前段の話です。実践的な話は次回にします。

 

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本記事に必要な予備知識について

前段としまして、本記事に関わる予備知識を簡単に説明します。以下2つです。

🔴筋繊維の構成

🔴筋肥大のタイプ

 

筋繊維の構成

 

皆様ご存知のとおり、筋肉は速筋繊維と遅筋繊維があります。これら筋繊維の構造を簡略的に表すと以下になります。

<速筋と遅筋の筋繊維>

 

筋原線維

  • 筋収縮を行なう部分。
  • アクチンとミオシンという収縮性タンパク質からなるフィラメントが規則正しく並んだ構造(サルコメア)を持ち、筋収縮の基本単位である。
  • サルコメアの並列方向または直列方向への増加により筋原線維は肥大する。

 

筋形質

  • 筋原線維にエネルギーを供給する部分。
  • グリコーゲン、ミオグロビン、ミトコンドリア、酵素などを含んだ、筋原線維を取り巻く液状成分。
  • グリコーゲン量及び水分量の増加や、筋形質タンパク濃度の増加などにより筋形質は肥大すると考えられている。

 

筋繊維の構成

  • 筋繊維は『筋原線維(収縮する部分)』と『筋形質(エネルギー供給部分)』から成る。

 

筋肥大のタイプ

 

前項で既に書いてしまいましたが、遅筋繊維や速筋繊維の構成要素である" 筋原線維 "と" 筋形質 "はそれぞれ肥大することがわかっています。ですので、筋肥大は『筋原線維肥大』と『筋形質肥大』に大別することができます。

 

どちらの肥大が支配的かと言いますと筋原線維肥大の方であって、筋形質肥大はサブ的なものだと思われます。筋繊維の構成の体積比率でみれば、筋原線維(および関連する収縮構造)が占める割合の方が圧倒的に支配的だからです。筋形質はその隙間を埋める存在に過ぎません。

 

ちなみにエンハンスドビルダーにおいては、外因性のホルモンにより筋細胞内の水分貯留やグリコーゲン貯蔵能力が劇的に高まった場合、サイズアップの主因が筋形質側に大きく偏ることがあるようです。

 

科学的根拠の数は限られていますが、トレーニング法の違いが2つの筋肥大タイプ『筋原線維肥大』『筋形質肥大』に影響を与える様です。ですので、どちらの傾向を高めるのか、トレーニング手法によって選択できる可能性があります。

Haun氏他15名の研究

Roberts氏他4名のレビュー

Vann氏他20名の研究

Gezer氏他4名の研究

 

筋肥大のタイプ

  • 筋肥大は『筋原線維肥大』と『筋形質肥大』に大別される。
  • トレーニング方法の違いによってどちらの傾向を高めるか、選択できる可能性がある。

 

 

ボディビルダーの筋肉

 

ボディビルダーの筋肉は一般人やスポーツ競技選手と比較すると、速筋繊維も遅筋繊維もしっかり肥大していると言えます。

 

ですが、ウェイトリフティング/パワーリフティング選手と比較すると、速筋繊維の肥大が顕著では無く、遅筋繊維の肥大率が高いことがわかっています。また、筋形質が肥大している傾向があります。

Tesch & Larsson氏の研究

Tesch氏のレビュー

MacDougall氏他3名の研究

 

このことから、ボディビルダーの筋肉は、『速筋繊維/遅筋繊維の筋形質』と『遅筋繊維の筋原線維』は顕著に肥大しているが、『速筋繊維の筋原線維』には肥大の余地があると考えられます(速筋の筋原線維の発達が乏しい・していない、ということではありません)。

 

これはボディビルのトレーニング様式によるものだと思われます。ビルダーは「追い込み」や「パンプ感」を好むので、持久的要素を含むトレーニングstyleになってしまうからです。

 

ボディビルダーの筋肉

  • 追い込みやパンプ感を好むボディビルダーの筋肉は「速筋繊維/遅筋繊維の筋形質」「遅筋繊維の筋原線維」の肥大が顕著な傾向がある。
  • 『速筋繊維の筋原線維』は肥大の余地があると思われる。

 

 

ボディビルダーの筋密度感を高めるために

 

私も陥りがちですが、1年の殆どをボディビル的トレーニング(追い込みやパンプ感を重視したトレ)で過ごしてしまい、速筋筋原線維肥大が疎かになっているケースがあると思われます。前項で示したとおり、『速筋繊維の筋原線維』の肥大にまだ余地があるということです。

 

『速筋繊維の筋原線維』の肥大が充足されれば更なる筋肥大が見込まれ、体の厚みが増すでしょう。

 

また、見た目の質感にも違いが出ると思われます。太い弾性体の束(速筋筋原線維)が顕著に肥大すれば、その表面の凹凸が強調されて立体的に見えるはずです。これが見る者に筋密度を感じさせます。細い弾性体の束(遅筋筋原線維)や液状の容量(筋形質)の肥大では太刀打ちできない質感が期待できます。

 

以上の様に、ボディビルダーの筋密度感をより向上させるカギは『速筋繊維の筋原線維』であると考えます。

 

ですので、もう少し速筋の筋原線維肥大に目を向けたトレーニングの割合を増やすと良いと思います。例えば、1年の内4ヶ月程度は持久的・代謝ストレス的要素の内容は一切行わずに、いつもより高重量を扱って筋力を高める様なトレstyleだけ導入するなど、試してみる価値はあると思います。

 

筋密度感を高めるには?

  • 選択的に『速筋繊維の筋原線維』を肥大させることができれば、更なる筋肥大が見込まれ、筋密度感の向上も期待できる。
  • 施策例:『ボディビル的トレは一切行わずに、筋力向上に専念するトレ期間を設ける(1年の内4ヶ月程度)』

 

以上です。

 

参考内容としまして、今回の主役『速筋筋原線維肥大トレーニング』と総負荷量の関係について、私見を書きます。この考えは具体的なプログラム作成に関わってきます。宜しければどうぞ。↓

 

速筋筋原線維肥大トレーニングと総負荷量

 

筋肥大と相関がある総負荷量(筋肉の仕事量)は、ここ数年でその重要性が説かれてます。ここでいう" 筋肥大 "は、筋原線維肥大と筋形質肥大の両方を含んだ肥大のことです。

 

高い努力度を伴った上での総負荷量の増大が、筋原線維と筋形質の両方を効率よく肥大させるための条件だと思われます。

 

この筋肥大に総負荷量の増大が重要だとする理由は以下だと考えています。他の理由もあるでしょうが。

  • 遅筋繊維及び速筋繊維の筋原線維を多く動員させるため(サイズの原理)。
  • 遅筋繊維及び速筋繊維の筋形質に負荷を掛けるため(筋原線維へのエネルギー供給に負荷掛け)。

 

しかし、今回注目している『速筋繊維の筋原線維肥大』のみに着目した場合は、遅筋繊維や筋形質のことを考慮しなくてよいので、総負荷量増大の重要性は下がると考えています(総負荷量増大に囚われる必要がない)。1反復目から速筋繊維の筋原線維が動員される重量を扱えばよいのです。

 

 1セットあたりの「速筋筋原線維への有効刺激」の濃度が濃くなり、セット数を重ねて「量を稼ぐ」必要性が相対的に低下するということです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございました。

 

 

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