肩の代表的な種目にダンベル・ショルダープレスがあります。皆様もご存知だと思います、これですね。↓
⇅
出典:Andrew Coatesチャンネル Exercise Demo: Seated Dumbbell Shoulder Press
ダンベル・ショルダープレスは慣れてくると高重量が扱える種目なので、多くの筋繊維動員が引き出せる良い種目です。
ですが伸張刺激を重視する私にとっては、それが短縮刺激と比較すると弱い点が気になるところです。これを改善したプレスバリエーションが複数ありますが、本日はその中から1つ紹介します。
【広告】
ローリングDBショルダープレス
こんな感じで行ないます。↓
動作説明
開始姿勢
両腕を下ろした位置で肘角度90°にして構える。
ダンベルの握り保持はハンドル中央を握って保持するのではなく、拳の親指側にダンベルヘッドを乗せて握る。(ダンベル重量が重くなってきたら拳の親指側の痛みや重量バランスの偏りが強くなるので、ダンベルヘッドと拳の親指側の間にねじって厚みを増したタオル等をかまします)
①ローリング挙上動作
肘角度90°程度を保持したまま、肩関節を回転軸として両腕を水平位まで回転させる。回転中に肘角度90°から曲げてしまうと負荷が低下するので、90°を保持する。
このローリング挙上動作は軽く肩を落としながら行う意識で実施すると、肩関節の外転が引き出せるので三角筋の活動が促進できる。
⇓
ローリング挙上動作の初動~前半において三角筋前部の強い短縮が得られるので、1回1回この刺激を大切に行う。
②プレス動作
通常のDBプレス動作。力強く実施する。
⇓
プレス動作の初動~前半において三角筋前部の強い短縮が得られるので、1回1回この刺激を大切に行う。
③プレス戻し動作
通常のDBプレスの戻し動作。等速2秒程度かけて両腕が水平位にくるまで戻す。
⇓
④ローリング下降動作
肘角度90°程度を保持したまま、肩関節を回転軸として両腕を回転させて下ろす。回転中に肘角度90°から曲げてしまうと負荷が低下するので、90°を保持する。
このローリング下降動作は、三角筋前部でしっかりブレーキをかけながら慎重にゆっくり下ろす。(雑に行うと表層筋・深層筋共に怪我のリスクが高まる)
⇓
ローリング下降動作中は三角筋前部に強い伸張刺激が入るので、1回1回この刺激を大切に行う。
『ローリングDBショルダープレス』を行なう際の使用重量は、一般的なDBショルダープレスより軽くする必要があるのでご注意下さい。
種目の特徴
『ローリングDBショルダープレス』は一般的なDBショルダープレスに比べ、ボトム位で三角筋前部がより伸展していて、かつ負荷モーメントアームがより長い状態にあるので、一般的なDBショルダープレスよりも強い伸張刺激が三角筋前部伸展位で入ります。
筋肉の伸展位側での負荷掛けと筋収縮は、筋肥大を促進する可能性があると考えています(Wolfさん達のレビューなど)。
また、伸張刺激だけでなく、ローリング挙上動作とプレス動作の初動~前半で強い短縮刺激が得られる点も良いです。
さらに、三角筋前部の緊張時間や1反復あたりの収縮距離が長いので、筋肥大に関わりのある代謝ストレスや筋肉の仕事量が大きくなる傾向にあると思われます。
スキャプラプレーン(肩甲骨面)上で行なう
上の写真は動作を分かりやすく見せるために行なっていませんが、『ローリングDBショルダープレス』を実際に行なう際は、怪我のリスクを抑えるためにスキャプラプレーン(肩甲骨面)上で行うと良いです。
スキャプラプレーン(肩甲骨面)とは肩甲骨が作り出す面で、背面に対して30~40°の面になります。肩関節が安定したポジションで、肩の怪我のリスクが低く機能的なポジションになります。
''スキャプラプレーン(肩甲骨面)上で行なう''という事がイメージしにくいと思います。
この面上で『ローリングDBショルダープレス』を行っている写真や動画はありませんが、イメージして頂くためにスキャプラプレーン(肩甲骨面)上で行なうレイズ動作やDBショルダープレスの動画を参考に載せます。
要は両腕を少し前方に構えて行います。
<スキャプラプレーン・レイズ>
出典:UPMCチャンネル Scapular Plane Elevation (Scaption) | UPMC Sports Medicine
<スキャプラプレーン・DBショルダープレス>
出典:Andrew Coatesチャンネル Exercise Demo: Seated Dumbbell Shoulder Press
パーソナルトレーニングのお問い合わせはこちらから
札幌パーソナルトレーニングZeal-K
札幌パーソナルトレーニングZeal-K
facebook https://www.facebook.com/ZealKenta/
【広告】