私の場合、広背筋をザックリと3つに分けて考えています。こんな感じです。↓
過去の記事で、ちょっとした姿勢変化で広背筋種目を行うことで、上図の広背筋中部・下部(特に下部エリア)により効かせられる事を説明しました。その姿勢変化とは『体幹回旋』です。
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【筋トレ】広背筋に効かせるコツ①:『体幹を回旋させて広背筋種目を行う』
一般的な広背筋種目で効かせにくい箇所を姿勢変化で刺激していくパターンは、過去記事で紹介した『体幹回旋』だけではありません。本日紹介する『骨盤側方傾斜』もその一つです。
『体幹回旋』姿勢や『骨盤側方傾斜』姿勢で広背筋中部・下部が刺激しやすくなる理由は、これらの姿勢により広背筋が伸びて筋活動しやすい状態になっているからだと考えています。
本日は、『骨盤側方傾斜』姿勢を説明すると共に、具体的な種目例を紹介します。
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『骨盤側方傾斜』姿勢とは
『骨盤側方傾斜』姿勢とは、骨盤が左右片方に傾いた姿勢の事で、以下の様な姿勢です。
<骨盤の左側方傾斜>
出典:Chad Williamsチャンネル Lateral Pelvic Tilt
<骨盤の右側方傾斜>
出典:Chad Williamsチャンネル Lateral Pelvic Tilt
広背筋の起始は複数あって、骨盤や腰椎にもあります。骨盤側方傾斜は骨盤の傾斜と腰椎の側屈を伴いますので、広背筋が起始部側から伸びる事になります。
これにより広背筋中部・下部が伸びて活動しやすい状態になると考えています。
<骨盤の左側方傾斜>
出典:Chad Williamsチャンネル Lateral Pelvic Tilt
<骨盤の右側方傾斜>
出典:Chad Williamsチャンネル Lateral Pelvic Tilt
『骨盤側方傾斜』姿勢でプルダウン種目を行う
『骨盤側方傾斜』姿勢で行なう広背筋種目として相性が良いものは、プルダウン種目になります。
『骨盤側方傾斜』姿勢を作り出すために、左右片側ずつプルダウン種目を行います。
左右片側ずつ行なうプルダウン種目で、左の広背筋中部・下部を刺激する場合は『骨盤の左側方傾斜』姿勢で行ない、右の広背筋中部・下部を刺激する場合は『骨盤の右側方傾斜』姿勢で行ないます。
『骨盤側方傾斜』姿勢で行なうプルダウン種目の一例をYouTube動画から示します。個人的には、少しやり難い感がある種目ですが(骨盤側方傾斜姿勢が少しとり難い)、参考になります。
左広背筋中部・下部の場合
『骨盤の左側方傾斜』姿勢でプルダウンを行なう。
⇅
出典:Andrew Jackedチャンネル Texas Pro 3weeks: Back & Biceps
右広背筋中部・下部の場合
『骨盤の右側方傾斜』姿勢でプルダウンを行なう。
⇅
出典:Andrew Jackedチャンネル Texas Pro 3weeks: Back & Biceps
<動画>
12:32~23:02
出典:Andrew Jackedチャンネル Texas Pro 3weeks: Back & Biceps
上の種目例はクロスボディ軌道で行なっていて、広背筋をより伸張させています。
一例として上動画の種目を紹介しましたが、これに限りません。『骨盤側方傾斜』姿勢がとれれば、どんなプルダウン種目でも構いません。
私が普段行っている種目がありますが、写真撮影終わり次第、その種目も載せたいと思います。
『骨盤側方傾斜』姿勢で行なうプルダウン種目で個人的に重視している刺激は伸張刺激です。戻す動作時に広背筋中部・下部エリアの伸張感を1回1回逃さない様に丁寧に行っています。
メリット
『骨盤側方傾斜』姿勢でプルダウン種目を行うことのメリットは2つあると思っています。
1つ目は、広背筋が動員しやすく、通常のプルダウンでは刺激しにくい中部~下部エリアが刺激しやすいという点です。
2つ目は、通常のプルダウンより広背筋が伸びたい位置で負荷掛けできる点です。筋肉の伸展位側での負荷掛けと筋収縮は、筋肥大を促進する可能性があると考えています。
骨盤・腰まわりのコンディショニング種目を導入
前項までの内容を見て頂いてわかると思いますが、不自然な体勢で行なう種目になります。基本的な種目と比較して、体に歪みを生じさせたり、不定愁訴を発生させるリスクがいくらか高まる様に思います。
このリスクを低減させる目的で、骨盤・腰まわりの緊張を解く(リセットさせる)様なコンディショニング種目の実施を推奨します。実施タイミングは、その日のトレーニングの最後で良いと思います。
私が取り入れている骨盤・腰まわりのコンディショニング種目を参考に紹介します。以下の順番で行なっています。
この内容は、パーソナルトレーナー木内周史さんが考案した『リラックスモーション・リリース』の一部で、『季刊パーソナルトレーニング2009冬第4号』に掲載されたものを利用させて頂いています。
1.つま先の開閉
- あお向けになって、両膝を肩幅くらいに開き、股関節(脚のつけ根)から動かしてつま先を開閉する。
- つま先だけの動きにならないように注意する。
- 30~50回実施。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P108
2.うつ伏せお尻振り
- うつ伏せになり、両脚を肩幅くらいに広げる。腕は頭の近くのところで床につける。
- 腰をツイストするように、お尻を左右に振る。
- 30~50回実施。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P109
3.うつ伏せかかと回し
- うつ伏せになって、片脚の膝を90°曲げる。足首は力を抜き、ブラブラの状態にする。
- この90°に曲げた状態のかかとの位置を円の中心として、大きく円を描く。
- 円を描く動作のなかで内側への動きはつくりやすいが、外側への動きが十分にできないことが多いので、外側への動きを意識して(強調する感じで)行うこと。
- できるだけ骨盤を揺らさないようにして行う。
- 左脚で内まわしを30~50回行ったら、右脚で内まわしを30~50回。次に、左脚で外まわしを30~50回、右脚で外まわしを30~50回行う。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P109
4.うつ伏せ脚倒し
- うつ伏せになって、両脚をそろえて膝を90°に曲げる。
- 力を抜いた状態で左右交互に倒す。
- 力を入れてグイッと倒すのではなく、脚の重みで倒れるところまで倒し、倒れたときの反射を利用して上げ(このとき多少は筋力を使うが最小限にとどめる)、反対に傾けて同様に繰り返す。
- 30~50回実施。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P110
5.あお向け両膝倒し
- あお向けになって両膝をそろえ、膝を約90°に曲げる。
- 『うつ伏せ脚倒し』と同様に、できるだけ脱力した状態で膝を倒し、反射の力を利用して膝を上げ(このとき多少は筋力を使うが、最小限にとどめる)、反対側に傾けて同様に繰り返す。
- 30~50回実施。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P110
6.あお向け骨盤横上げ
- あお向けになって、両脚を肩幅くらいに広げ、真っ直ぐ伸ばす。
- 足を背屈(甲側に足を反らせる)させたほうの骨盤を頭のほうに上げる。足の裏を押され、股関節が押し込まれているイメージで骨盤を動かす。
- 反対側の足は底屈(足の裏側に曲げる)して、骨盤を脚のほうに下げる。足が引っ張られているイメージで骨盤を動かす。
- この動作を左右交互に行なう。
- 30~50回実施。
出典:季刊パーソナルトレーニング2009冬4号 P111
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