
ここ最近、ハンドルやグリップを題材にした記事を書いていますが、もう一つ紹介しておきます。
おすすめ動画で流れてきたハンドルに目がとまりました。そのハンドルとは『TORQ GEAR製 D -Handles』です。↓

出典:torq-gear.com D-Handles
私は『TORQ GEAR製 D -Handles』を使ったことはありませんが、これは良いハンドル製品だろうなと思いました。そう思った理由は、筋肉に負荷を乗せる点で利に適う構造になっていますし、実は別の道具で同構造のものを試し、その有効性を実感して現在も使用しているからです。
本日は『TORQ GEAR製 D -Handles』について説明すると共に、現在も使用している同構造の別ハンドルを紹介します。また、同構造のバー製品も紹介します。
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1.TORQ GEAR製 D -Handlesとはどんなものか
TORQ GEAR製D-Handlesが、いったいどんなものか動画で確認しておきます。本ハンドルを実際に使用したエクササイズ動画をいくつか載せます。TORQ GEAR公式ホームページで他動画も観れます。
<ワンハンド・プルダウン>
出典:TorQGearチャンネル TorQ Bench Supported Sagittal Pulldown
<Face awayケーブルカール>
出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle Unilateral Curl
<Face awayケーブルプレスダウン>
出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle bench supported pushdowns
<ケーブルサイドレイズ>
出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle Unilateral bench supported raises
<ケーブルchestフライ>
出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle Mid Chest Fly
2.TORQ GEAR製D-Handlesの構造
通常のハンドルは、一点で負荷を受け止めることになります(多くの場合、手中で負荷を受け止める)。一方、TORQ GEAR製D-Handlesは、手中と手首付近(前腕)の2点で負荷を受け止める構造になっています。


出典:torq-gear.com D-Handles
この構造から、メリットが色々と見えてきます。
3.TORQ GEAR製D-Handlesのメリット
重複するものもありますが、ケーブル・アイソレーション種目と背中種目に分けて記載します。
ケーブル・アイソレーション種目

私が特に良いと思うメリットを通常グリップと比較して示します。
(1)手首・前腕負担の低減
本ハンドルは負荷の受止めが手中と手首付近の2点なので、通常ハンドルよりも手首(手関節)にかかる負荷トルクや、握り込みによるグリップ筋群の負担が減ります。
(2)肘・肩関節安定性向上
通常ハンドルは負荷の受止めが手中のみなので、肘・肩関節から遠位部で負荷を加えることになります。この場合、使用重量が重くなると関節をずらそうとする力が強くなり、両関節が不安定になりがちです。
一方、本ハンドルは負荷の受止めが手中と手首付近(前腕)の2点になるので、肘・肩関節から遠位部(手中)と近位部(手首付近)で負荷を加えることになります。よって、通常ハンドルよりも関節をずらそうとする力は低くなり、両関節の安定性が向上します。これは、関節負担や怪我のリスクを減らすことになります。
<例:Face awayケーブルカール>
肘関節の安定性向上

出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle Unilateral Curl
(3)対象筋への負荷乗り向上
上記(2)の関節安定性向上は、対象筋への負荷乗り向上につながります。また、本ハンドルは手首(手関節)を跨いで負荷を2点支持しているので、手首のグラつきが通常ハンドルより抑えられます。これにより負荷作用点のブレ、手関節での吸収・分散が抑えられるので、対象筋の負荷乗りが向上します。
(4)対象筋内的集中の高まり
上記の通り、本ハンドルの方が通常ハンドルより手関節・肘関節・肩関節が安定します。関節負担感や関節安定化のための筋群に意識を持っていかれることが少なく、その分、対象筋の収縮に意識が集中できるので、筋繊維動員の増加につながる可能性があります。
(5)負荷の掛かりを自動調整
全てのケーブル・アイソレーション種目に当てはまりませんが、関節負担少なく、かつ負荷乗りが良い状態になるように、本ハンドルは動作に合わせて柔軟に負荷の掛かりを調整してくれます(手中側負荷が優位になったり、手首付近側負荷が優位になったりする)。通常ハンドル使用で、これは不可能です。
<例:Face awayケーブルカール>
ボトム位:手首付近側負荷が優位に働く

トップ位:手中側負荷が優位に働く

出典:TorQGearチャンネル TorQ Handle Unilateral Curl
参考リストカフとの比較

リストカフは手首や握力の負担問題が生じないですし、肘・肩関節負担低減や対象筋内的集中の高まりといった確かなメリットがありますが、TORQ GEAR製D-Handlesと比較した際、以下の部分で少し物足りない点があります。
🔴扱う負荷重量
使用重量が増すと、前腕圧迫による不快感やカフ自体のズレなどが生じる場合があります。この場合、扱う負荷重量を制限するしかありません。
🔴負荷トルク
ケーブル・アイソレーション種目のトップ位において、負荷モーメントアーム長さが短くなって負荷トルクが小さくなる場合があります。この場合、TORQ GEAR製D-Handlesの様な『負荷掛かり自動調整』機能がないので、トップ位で負荷抜けしてしまいます。
🔴動作中の手の向き
『前腕を回外しながらのケーブルカール』『前腕を回内しながらケーブルプレダウン』といった筋収縮を高めるテクニックが、あまり意味をなしません。
背中種目

私感ですが、TORQ GEAR製D-Handlesの良さが最も発揮されるのは背中種目(特に広背筋・大円筋系)だと思っています。冒頭で書きましたが、私は他のツールを使って同構造のハンドルを使用しています。その経験から、背中種目と相性が非常に良いということがわかっており、TORQ GEAR製D-Handlesも同じだと思っています。
背中種目において、私が特に良いと思うメリットは以下になります。
(1)握力消耗の抑制
本ハンドルは手中と手首付近の2点で負荷を分散し、かつ覆いかぶさる様に手・手首を乗せるかたちになることから(" 握って保持 " から " 引っ掛けて保持 " へ)、握力の消耗を抑えながら高重量が扱えます。
(2)肘で引く感覚が掴みやすい
本ハンドルでグリップを「握る」から「乗せる・引っ掛ける」という感覚に変えられるため、前腕と二頭筋を不活性化できます。また、次項(3)により肘の張り出しが促されます。これらにより、肘から先をフックとして扱い、肘から動かす意識で引くことができます。これは、広背筋や大円筋の活動を引き出すことにつながります。
(3)負荷が背に引っ掛かる
本ハンドルで肘の張り出しが促されるので、広背筋・大円筋に引っ掛かる様な負荷掛けができます。本ハンドルで肘の張り出しが促される理由は、2つあると思っています。
🔴肘が張りだされる推定理由
- 深く屈曲した状態で手首が固定されるため。
- 肘を内に入れようとする負荷トルクが発生しているが(負荷の作用線が前腕より内を通るため)、これに抗ってフォームを維持しようと肘を張り出しているため(フォームを維持しようとする行為そのものが、結果として『肘内入れの負荷トルクに抗って肘を張り出し続ける』という行為になっている)。
(4)負荷が安定的に掛かる
本ハンドルによって手首のグラつきが抑えられているので、負荷作用点がブレにくくなり、また、手関節での吸収・分散がしにくくなります。これらにより、負荷の掛かりがロスせず安定します。
通常グリップ(パワーグリップ着)、リストカフ、マシン標準バー(パワーグリップ着)、MAG系グリップ(類似品含む)と比較しても遜色なく優秀だと思います。
TORQ GEAR製D-Handlesの日本代理店は、現時点において無いようです。ですが、公式サイト(USA)から購入可能です。
4.同構造をもつ別ハンドルについて
![]()
冒頭で書いたとおり、別ツールを利用して同構造のハンドルを現在も使用しています。2パターンあります。
パターン1は『ケーブルマシン付属のロングハンドル』を利用したもの、パターン2は『登山用スリングとFATGRIPZ』を利用したものになります。それぞれ紹介します。
ケーブルマシン付属のロングハンドルを利用
ケーブルマシン付属のハンドルにロングハンドルがあります。人気ないんですよね(笑)。これです。↓

これを以下の手順で、手中と手首付近の2点支持ハンドルとして使用しています。↓

⇩

上の写真は、見やすくするために素手で撮っていますが、いつもパワーグリップで手を保護しています。↓

ケーブルマシン以外にも利用できます。同じ要領で、二つ折りにして他マシンのハンドルに掛けます。例えば、プルアップマシンだとこんな感じです。↓

TORQ GEAR製D-Handlesと同様に色々な種目ができます。参考例です。↓
🔴プルダウン

🔴プルアップ

🔴ケーブルロウ

🔴ケーブルカール

🔴ケーブルプレスダウン

🔴ケーブルサイドレイズ

🔴マシンフライ

登山用スリングとFATGRIPZを利用
登山用スリングとFATGRIPZを組み合わせて、上記の様なロングハンドルにします。↓

ケーブルマシン付属ロングハンドルと同じ手順で、手中と手首付近の2点支持ハンドルとして使用しています。↓

⇩

このパターンも色々な種目ができます。参考例は省略します。
以上、TORQ GEAR製D-Handlesと同構造のハンドルを紹介しました。
どちらが良いかですが、TORQ GEAR製D-Handlesの方でしょうね。引っ掛けの微調整で手間取ることがないですし、恐らくグリップ部とストラップ部の長さや幅が最適化されているでしょうから。
5.同構造をもつバー『ATLAS GRIP™』

負荷の支持点が2つあるアタッチメントはハンドルだけではありません。バーもあります。それが『ATLAS GRIP™』です。最近では同タイプのバーがちらほら出てきていますが、元祖はJames Leoniak氏が発案した『ATLAS GRIP™』です。
ATLAS GRIP™がどんなものなのか、本バーを実際に使用したエクササイズ動画をいくつか載せます。
<ケーブルカール>
出典:ATLAS BARチャンネル ATLAS GRIP™CURLS
<ケーブルプレスダウン>
出典:ATLAS BARチャンネル ATLAS GRIP PRESS DOWNS
<ケーブルプルオーバー>
出典:ATLAS BARチャンネル ATLAS GRIP® STRAIGHT ARM PULLOVERS
<ケーブルロウイング>
出典:ATLAS BARチャンネル ATLAS GRIP® ROWS
カスタマイズしている方もいますね。
出典:andie_plチャンネル Making the Atlas bar better
ATLAS GRIP™の日本代理店は、現時点において無いようです。ですが、公式サイト(CA)から購入可能です。
妻の許可が得られる様に根気強く拝み倒し、TORQ GEAR製D-HandlesもATLAS GRIP™も購入までこぎつけようと企んでいます💪
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