【12章】柔軟性、自重、スタビリティボール・エクササイズ

 

1.柔軟性トレーニング

(1)柔軟性トレーニング

①柔軟性

柔軟性とは、1つ又は複数の関節における可動域(ROM :Range Of Motion)として定義される。

  • パフォーマンスの向上、または傷害の可能性を低下させるために最適な可動域を確保する(無理なROMはダメ)。→全域で自由に動作するための関節の能力を確保する。
  • 柔軟性を極限的なレベルにまで引き上げた方が良いわけでは無い。クライアントの要求により異なる。

 

※『緩い』と『柔軟性がある』

緩い

筋肉の弱化や関節の軟部組織の伸びで関節の安定性が失われる。脱臼癖などにつながる。

 

柔軟性がある

筋や関節軟部組織が弱いわけでは無く、柔らかい。関節の安定性は確保されている。

 

②ウォームアップ

  • ウォームアップで最初にやるべき事は身体深部温を上昇させること。
  • ウォームアップ後、活発な運動を行なうのであれば、柔軟性トレーニングを行なう必要がある。(柔軟性トレーニングの1つである動的ストレッチはウォームアップとしても使える。)

 

(2)柔軟性トレーニンングの利点

  • 非効率的な動きを無くす事で、パフォーマンスを向上させる。
  • 筋損傷への抵抗性を増加させ、傷害を防止する。
  • 優れた柔軟性が様々な動作スキルの可能性を高める。
  • 腰痛、肩コリや肩痛などの緩和・改善(※)。

 

※柔軟性低下による潜在的な腰痛症の例

 

 

柔軟性トレーニングの注意

  • 柔軟性トレーニングの目的は、ROMを無理に広げたり、関節の安定性が失われるところまでROMを広げる事ではない。(緩ませる事ではない。)
  • 柔軟性が過剰な場合、スポーツ傷害として捻挫の発生率が高くなる。

 

参考捻挫

関節を捻り又は伸ばして、関節を構成する組織を損傷した状態。

 

 

 

(3)柔軟性に影響を及ぼす要因

①関節の構造

  • もともと、蝶番(ちょうつがい)関節は可動域が狭く、球関節は可動域が広い。
  • 柔軟性は各関節に特有のものである。ある関節が柔軟になれば、他の関節の柔軟性も高くなるという事は無い。

〇蝶番関節の例

肘関節、膝関節。

〇球関節の例

股関節、肩甲上腕関節(いわゆる肩関節)。

出典:webサイト QLIFE 骨格系と筋肉

※滑液

関節腔(かんせつくう)の中にある。『水がたまる』は滑液がいっぱいになる事。滑液が減ると骨同士が接触して痛む。

 

※関節軟骨

すり減ると痛みが生じる。

 

 

②筋と結合組織

  • 静的な可動域は、筋や腱の弾性に影響を受ける。
  • 静的ストレッチングで筋をある程度の時間(30秒程度。10秒でも効果ある場合あり)伸張させると、筋の張力が減少(弛緩)する。→柔軟性が向上する。
  • 柔軟性の向上は、ストレッチ後90分かそれ以上維持される。
  • ある動作をしようとする際に、その動作の拮抗筋がより弛緩している方が動作は大きくスムースになる。

 

③関節弛緩性

生まれつき関節が緩い組織構造を持つ人(脱臼癖など。女性に多い)は、過度にストレッチしないように注意が必要で、弛緩性が悪化する。

 

④年齢

  • 子供の頃は柔軟性が高い。加齢に伴い低下する。
  • 加齢による柔軟性低下の要因は、骨格筋の萎縮、関節軟骨の骨化や摩耗、関節の変形。
  • 幼年期は柔軟性プログラムを開始する時期として理想的。

 

参考オスグッド・シュラッター

 

⑤性別

一般的に男性よりも女性の方が柔軟性が高い。関節構造の解剖学的な差異による。(関節深が浅い。→関節の凹が先天的に浅い。)

 

⑥温度

身体深部温度、外部温の上昇は可動域に正の効果を及ぼす。

 

⑦活動レベル

  • 活動的な人の方が、柔軟性が高い傾向がある。
  • 体脂肪の増加は柔軟性を低下させる。(関節のまわりに脂肪がついて可動域が狭くなる。)

 

⑧レジスタンストレーニング

  • 高負荷で尚且つ、可動域が狭いレジスタンストレーニングは柔軟性を低下させる。
  • レジスタンストレーニングが柔軟性の低下となるケースとして最も可能性が高いのは、狭い可動域でのみトレーニングをする事。
  • 不適切な筋群の発達は、関節の動きを制限する。

 

(4)ウォームアップ

  • ウォームアップは筋温の上昇のみならず、身体全体の体温を上昇させる活動。
  • 運動前の身体的準備。
  • 汗ばむ程度行なう。
  • 肉体的にも精神的にもしっかりウォームアップする事が重要。
  • 静的ストレッチにはウォームアップとしての効果はあまり期待できない(動的ストレッチはOK)。静的ストレッチはクールダウン向き。
  • ウォームアップは立位でやるのが効果的。

 

①ウォームアップ後の体温上昇による効果

 

②ウォームアップの種類

受動的ウォームアップ

  • 温かいシャワー、ホットパック、マッサージなど。
  • 身体活動前のエネルギー消費を最小にする事ができるが、実践的では無い。

 

一般的ウォームアップ(能動的)

  • ジョギングやサイクリングなど、大筋群の動作による基本的な活動。
  • 筋温の上昇、柔軟性を高め、身体を動かす為の準備になる。活発な身体活動の為には適切といえる。

 

専門的ウォームアップ

  • 各活動における実際の動作を低強度で行なう。(例:ピッチャーのキャッチボール)
  • 精神的、神経的な準備の役割も担う。

 

③ウォームアップのガイドライン

  • 量、強度、時間は実施者のフィットネスレベル、身体コンディショニング、気候によって変化させる。
  • 汗をかくのに十分な時間継続されるべきである。(5~15分程度)

 

(5)柔軟性トレーニングのタイプ

能動的ストレッチング

実施者自らがストレッチする力うぃ発揮する方法。アクティブストレッチングともいう。

 

受動的ストレッチング

パートナー又は器具によりストレッチングの力を加える方法。パッシブストレッチングともいう。

 

①バリスティックストレッチング

  • 反動を使い、素早く、急激な、コントロールされていない動作。
  • ストレッチの程度や強度をコントロールするのが難しい。
  • 傷害歴のある部位に対して、筋や結合組織に損傷を起こす恐れがある。
  • 可動域を広げるという目的には適さない。
  • 瞬発的な動作を行なう運動前のウォームアップとしては適切である。伸張反射(※1)が活性化する。(筋紡錘(※2)が刺激される。試合の体の反応を高める。試合前・運動前に行なうのがベスト。)
  • 静的ストレッチングと比べて、大きなエネルギーが必要であり、筋肉痛を起こす可能性が高い。

 

※1:伸張反射

筋肉は急に引き伸ばされると、反射的に(意思とは関係なく)、その筋が戻ろうと収縮する現象。 その筋肉の中にある筋紡錘が伸びを感受しておこる。

 

※2:筋紡錘(きんぼうすい)

筋肉の長さを検知する固有受容器。(センサーみたいなもの)

 

例:ラジオ体操(屈伸1:13~1:26や回旋1:27~1:40など)

出典:全国ラジオ体操連盟チャンネル ラジオ体操第1「立位と座位」伸びの運動から深呼吸まで

 

②静的ストレッチング

  • スタティックストレッチングともいう。
  • ゆっくりと一定したスピードで行ない、最終姿勢で通常30秒間保持する。(それ以上続けても効果に差はない。最低時間は10~15秒といわれている。)
  • 筋の伸張反射を活性化しない。→このストレッチ自体で発生する傷害リスクが少ない。
  • 体や筋肉が温まっていない状態で行なうと傷害のリスクは増す。
  • 強度は''わずかに不快感が感じられる''位置まで行い保持する。
  • 能動活動を行なう前に実施すると、パフォーマンスにマイナスの影響を及ぼす可能性有り。(緩みすぎると力が入りにくくなるため。揉みもやり過ぎると緩くなって力が入りにくくなるので、試合直前の実施は注意が必要。)

 

例:一般的にいわれるストレッチの事

出典:Brainy Movementチャンネル Basic Static Stretches

 

③動的ストレッチング

  • ダイナミックストレッチングともいう。
  • 反動をつけず、特異的な動作(そのスポーツ動作や行なう動作に似た動作)で実施する。
  • 変化に富んでいて、単調にならない。
  • 複合的動作のストレッチングでは、より多くの筋群をストレッチできる為、時間的効率が良い。
  • 体温が上昇する為、ウォームアップにも適している。
  • 能動的な可動域(※)を発達させる場合には、徐々に動作特異的なスピードに上げる動的な方法が適切である。

 

例:サッカーのダイナミックストレッチチング

出典:amateur footballerチャンネル dynamic stretches for full body warm up

 

※能動的・受動的な可動域

能動的可動域

自分自身の力発揮で広がる可動域。

受動的可動域

自身は脱力していて、外からの力で広がる可動域。

 

同じ人物の同じ関節でも、能動的可動域と受動的可動域に違いが出る。(受動的可動域は柔軟性で決まるが、能動的可動域は柔軟性だけでなく筋力も関係するので。)

例:寝た状態の脚あげ

仰向けに寝た状態で、膝を伸ばしたまま片脚を自分自身の脚力で上げた場合と、第三者に上げてもらう場合では、脚が上がる位置に違いがでる。

 

④固有受容性神経筋促通法

  • PNFともいわれる。
  • 受動的動作と能動的な筋活動(短縮性収縮、等尺性収縮)を用いる。
  • ゴルジ腱器官(※)を利用する。能動的筋活動の局面で力が入って、ゴルジ腱器官の緩ます作用が働いて可動域が伸びる。
  • 柔軟性を高める効果が最も高い。
  • パートナーが熟練している必要がある。
  • 一般的な方法は、(受動的な)静的ストレッチングを10秒間→等尺性筋活動を6秒間→休息1~2秒→(受動的な)静的ストレッチングを30秒間。
  • 行い方は多種類あり、ホールドリラックやコントラクトリラック等がある。

 

※ゴルジ腱器官(腱紡錘)

腱にかかる張力を検知する固有受容器。大きな張力を感じると、運動神経を抑制させ、筋肉をゆるまし、筋出力の抑制を引き起こす。

 

例:ハムストリングスのPNFストレッチング

ホールドリラック

等尺性収縮(アイソメトリック収縮)でゴルジ腱器官を刺激し弛緩させる。

出典:AIF Educationチャンネル PNF Hold-Relax Stretch

 

コントラクトリラックス

短縮性収縮(コンセントリック収縮)でゴルジ腱器官を刺激し弛緩させる。

出典:AIF Educationチャンネル PNF Contract-Relax Stretch

 

(6)実施順

 

 

静的ストレッチングと動的ストレッチングの種目

(1)静的ストレッチング

ハンズ・ビハインドバック

出典:Lift Clinicチャンネル Clasped hands behind back arm extension stretch in standing - great for biceps, chest and shoulders!

 

伸びる筋肉

三角筋前部(肩前部)

大胸筋

 

行い方

  • 直立し、両腕を後方に伸ばす。
  • 後ろで両手を組み、肘を完全に伸ばす。
  • 膝を軽く曲げて、真直ぐ前を向く。
  • ストレッチを感じるまで腕を上げていく。

注意

肘を曲げない事。上体を前傾したり、顔を下に向けない。

 

ビハインドネック・ストレッチ

出典:Your Fitness Finderチャンネル How to Perform Behind Neck Stretch | Static Flexibility Exercise | Stretching Exercise |Home Workout

 

伸びる筋肉

上腕三頭筋

広背筋

 

行い方

  • 左腕を頭の左側に上げる。
  • 左肘を曲げ、左手を首の後ろ又は背中の上部につける。
  • 右腕を上げて、右手で左肘をつかむ。
  • 右手で左肘を頭の方へ、ストレッチを感じるまで引く。
  • 反対側も同様に行う。

注意

上体を前に折り曲げたり、肩を丸めたりしない。

 

プレッツェル

出典:Bearsden Osteopathsチャンネル Pretzel Stretch

 

伸びる筋肉

内腹斜筋(捻った側)

右に捻ったら、右の内腹斜筋が伸びる。逆も然り。

 

外腹斜筋(捻った側)

右に捻ったら、右の外腹斜筋が伸びる。逆も然り。

 

梨状筋(膝を曲げた側)

右膝を曲げた側の臀部の梨状筋が伸びる。逆も然り。

 

脊柱起立筋(捻った逆側)

右に捻ったら、左側の脊柱起立筋が伸びる。逆も然り。

 

行い方

  • 床に長座位で座る。
  • 上体を起こし、右膝を曲げ、左脚に交差させ、右足を左膝外側の床に置く。
  • 上体を右に捻り、左肘で右膝の外側を押す。
  • 右手の平を臀部の30~40cm後ろに置く。
  • 臀部を床につけたまま、左肘を右膝で保持しながらストレッチを感じるまで頭と肩を右に捻る。
  • 反対側も同様に行う。

注意

肘を大腿前面や膝より内側に置かない。臀部を床から浮かせない。

 

フォワードランジ

出典:Zion Physical Therapyチャンネル Lower Extremity Exercise - Kneeling Hip Flexor Stretch - Zion Physical Therapy Video

 

伸びる筋肉

〇後ろ脚側(メイン)

腸腰筋

大腿直筋

 

〇前脚側(副次的)

大臀筋

ハムストリングス

 

行い方

  • 左脚を前、右脚を後ろに構える。
  • 体を沈める。
  • 上体を起こしたまま、右脚の股関節や大腿前面のストレッチが感じられるまで体を前方にシフトする。
  • 反対側も同様に行う。

注意

  • 前脚の膝をつま先より前に出さない。
  • 前足の踵を床から浮かせない。
  • 上体を前方に折り曲げたり、顔を下に向けたりしない。

 

後ろ脚側(腸腰筋、大腿直筋)のストレッチをより高めるバージョン

出典:Dr. Robert Fredricksonチャンネル Couch Stretch (advanced version of lunge stretch) open up those hips! Part 2

壁やベンチ、空いてる手で後脚の膝を曲げて行う。

 

ライイング・ニートゥチェスト

出典:Virginia Masonチャンネル Single knee to chest

 

伸びる筋肉

大臀筋

ハムストリングス

脊柱起立筋(若干)

 

行い方

  • 仰向けに寝る。
  • 右脚を両手でかかえる。
  • 右脚側の大臀筋やハムストリングスのストレッチが感じられるまで、かかえた右脚を自分の方へもってくる。
  • 反対側も同様に行う。

注意

  • 曲げた膝の前面を抱え持つ事はしない。大腿の裏を持つ。
  • 首を曲げたり、腰を反らせたりしない。
  • 伸ばしている脚は床から離さない

 

セミストラドル(修正されたハードラーズストレッチ(※))

出典:Asphodel Fitness, Strength & Conditioningチャンネル Semi Straddle Stretch

 

伸びる筋肉

ハムストリングス

脊柱起立筋

腓腹筋

 

行い方

  • 右脚を伸ばして座り、左足の裏を右膝の内側(または膝の近く)に当てる。
  • 左脚の外側は床につけるか、床に近づける。
  • 背中を極力伸ばしたまま、股関節を前傾(骨盤前傾)させ、右手で右足のつま先を持つ。
  • つま先を上体方向に引き寄せ、同時に上体を右脚の方へストレッチを感じるまで傾ける。
  • 反対側も同様に行う。

注意

  • 伸ばした脚を外旋させない。
  • 肩を丸めたり、上体を丸めたりしない。(丸めず前傾する)
  • 伸ばしている脚の膝は曲げない

 

このような座位や、立位体前屈の様な立位で、上体を前傾させてハムストリングスを伸ばす場合は以下に注意する。

  • 下背部の屈曲ではなく、股関節の前傾(股関節の屈曲、骨盤前傾)で上体を前傾させる。下背部を屈曲させると骨盤が後傾してしまい、ハムストリングスへのストレッチ効果が減少する。
  • 上体を前傾する際は、手で体を支えた方が良い。手で支えないと、体を支えるために筋が収縮してしまって、上手くストレッチされない。

 

※ハードラーズストレッチ

出典:Inspire FAE Coaching Hurdler Stretch

 

ハードラーズストレッチは、膝関節の左右方向の安定性を保つ働きがある内側側副靭帯を伸ばしてしまう危険性があるので行わない。

内側側副靭帯は、膝内側の半月板につながっているので、内側側副靭帯を伸ばすような力が加わると、半月板に食い込んで、半月板が割れてしまう恐れもある。

 

バタフライ

出典:Pro-Care Med Center - Chiropractic & Primary Careチャンネル How To Do The Butterfly Stretch

 

伸びる筋肉

股関節内転筋群

縫工筋

 

行い方

  • 上体を起こして座る。
  • 両膝を曲げて、股関節を外旋させて、両足の裏を合わせる。
  • 股関節を前傾(骨盤前傾)させて両足を持ち、体の方へ引き寄せる。
  • 肘を両脚の内側に当てる。
  • 背中を極力伸ばしたまま肘で軽く膝を押し下げ、上体を前傾させながら、ストレッチを感じるまで両足を体の方へ引き寄せる。

注意

肩を丸めたり、上体を足の方向へ丸めたりしない。(丸めず前傾する)

 

ウォールストレッチ

出典:NHS Ayrshire & Arranチャンネル Plantar Fascia Standing Calf Stretch (gastrocnemius and soleus muscles)

 

伸びる筋肉

腓腹筋(後ろ脚側)

ヒラメ筋(後ろ脚側)

アキレス腱(後ろ脚側)

 

行い方

  • 壁の前に立ち、両手を壁に当てる。
  • 両脚を前後に構える。
  • 後脚のふくらはぎにストレッチを感じるまで、体を前にシフトする。

注意

  • 体を前にシフトする(壁の近くに移動させる)際は、股関節を前傾させない。
  • 後ろ脚の踵は浮かせない。

 

(2)動的ストレッチング

アームサークル

出典:Hockey Training Exercise Demonstrationsチャンネル Arm Circles

 

伸びる筋肉

三角筋

広背筋

大胸筋

 

注意

  • 腕の動きに合わせて、上体を折り曲げたり、伸ばしたり、反らしたりしない。
  • 肘は常に伸ばしたままで行なう。
  • 肩甲上腕関節だけを動かして回す。

 

アームスイング

出典:Thera Caveチャンネル Dynamic Arm Swing

 

伸びる筋肉

三角筋前部・後部

広背筋

大円筋

大胸筋

 

注意

  • 肩甲上腕関節を動かしてスイングする。
  • 上体や首を腕のスイング方向に回さない。

 

ランジウォーク

出典:Sweat Cityチャンネル Dynamic Stretch Drills: Lunge Walk | Sweat City Athletic Performance Training

 

伸びる筋肉

〇後ろ脚側

腸腰筋

大腿直筋

 

〇前脚側

大臀筋

ハムストリングス

 

注意

  • 前足のつま先より膝を前に出さない。
  • 後ろ脚の膝が床について脚を引きずったりしない。
  • 上体を前へ折り曲げたり、下を向いたりしない。

 

ホッケー・ランジウォーク

斜め前に踏み出すランジウォーク。(動画なし)

 

伸びる筋肉

〇後ろ脚側

腸腰筋

大腿直筋

股関節内転筋群

 

〇前脚側

大臀筋

ハムストリングス

 

注意

  • 前足のつま先より膝を前に出さない。
  • 後ろ脚の膝が床について脚を引きずったりしない。
  • 上体を前へ折り曲げたり、下を向いたりしない。
  • 前足は外側や内側に向けない。(前に向けたまま踏み出していく)

 

ウォーキング・ニータック

出典:Cliff Drusinskyチャンネル walking knee tuck

 

伸びる筋肉

大臀筋(もも上げ側)

ハムストリングス(もも上げ側)

 

注意

  • 膝の前面又は脛(すね)の上の方を持つ事。
  • 上体を前に曲げたり、下を向いたりしない。

 

ウォーキング・ニーオーバーハードル

<0:35~0:55>

出典:Higher Ground Runningチャンネル HG Training Tips: Hurdle Mobility

実際にハードルが無くても、ハードルがそこにある事をイメージして行う。

 

伸びる筋肉

股関節内転筋群(脚開く側)

 

注意

股関節の外転を意識して、上体がハードルから離れてしまわない様に行なう。

 

 

2.自重とスタビリティボールエクササイズ

(1)自重エクササイズ

器具を使用しない。鍛えにくい動作や筋群がある。

 

(2)スタビリティボールエクササイズのガイドライン

  • 大きさは、ボールに座った際、大腿部が床に対して平行になる大きさが適切である。
  • 腰痛症の場合は、膝よりも股関節が高くなる様な大きさが適切である。
  • 正確なテクニックでエクササイズを行なう事が重要。

※固定されたベンチの代用

スタビリティボールを用いたフリーウェイトのレジスタンストレーニングを行なうと、不安定なため挙上重量は小さくなる。

 

ボールの大きさ(通常の場合)

出典:AskDoctorJoチャンネル 10 Best Swiss Ball Exercises (Basic) - Ask Doctor Jo

 

ボールの大きさ(腰痛症の場合)

出典:Vive Healthチャンネル Best Stability Ball Exercises for Lower Back Pain

 

 

スタビリティボール・エクササイズの種目

いくつか種目例を示します。

エクステンディッド・アブドミナルクランチ

出典:ToddSmithTrainingチャンネル Stability Ball Abdominal Crunch

 

使う筋肉

腹直筋

 

注意

  • 足が床から離れない。
  • 臀部がボールの横にずれない。
  • 手で頭を引き込まない。
  • ボールの頂点に背中の下部から中部がくる様にスタンバイする。
  • 動作中、股関節以下(股関節も含む)は動かさない。
  • しっかりと脊柱の伸展動作も行なう。

 

スパイン・レッグカール

出典:Greatist WODチャンネル Stability Ball Leg Curl

 

使う筋肉

ハムストリングス

大臀筋

脊柱起立筋

 

注意

  • 踵がボールの横にずれない。
  • 開始姿勢は常に足、膝、股関節、肩を一直線に保ったまま。
  • ボールを引き寄せた姿勢は常に膝、股関節、肩を一直線に保ったまま
  • 膝の曲げ(屈曲)だけでなく、股関節の伸展もしっかりと行なう。

 

スパイン・ヒップリフト

出典:Always Strong Fitnessチャンネル Swiss Ball Hip Lift

 

使う筋肉

ハムストリングス

大臀筋

脊柱起立筋

 

注意

  • 踵がボールの横にずれない。
  • 足、膝、股関節、肩が一直線になるまで臀部を持ち上げる

 

バックハイパーエクステンション

出典:ridgelinefitnessチャンネル 6 Swiss Ball Back Extension

 

使う筋肉

脊柱起立筋

 

注意

  • 支点は腰椎(腰)。
  • 動作中は常に支点がぶれない様にする。
  • 膝を曲げたり、つま先を床から離さない。
  • 反り過ぎない。(足、膝、股関節、肩が一直線になる程度)

 

リバース・バックハイパーエクステンション

出典:Performance Uチャンネル Ball Reverse Hip Extensions - Tutorial

 

使う筋肉

大臀筋

ハムストリングス

脊柱起立筋

 

注意

  • 支点は股関節。
  • 動作中は常に支点がぶれない様にする。
  • 膝を曲げたり、手を床から離さない。
  • 腰が反るほど上げない。

 

エルボーブリッジ

出典:Life FitnessTrainingチャンネル Stability Ball Ab Rollout

膝を床につけて行っても良い。(強度が低下)

 

使う筋肉

腹直筋

内腹斜筋

外腹斜筋

広背筋

大円筋

腰方形筋

脊柱起立筋

 

注意

  • 足、膝、股関節、肩、肘がほぼ一直線になるまで、ボールを前方に回転させる。(膝を床につけて行なう場合は、膝、股関節、肩、肘がほぼ一直線になるまで)
  • 背中、腰は反らない。

 

ストレートアーム・ロールアウト

エルボーブリッジの肘を伸ばしたバージョン。動画は膝を床につけたパターン。

出典:ken whittierチャンネル Stability Ball Rollout

 

使う筋肉

腹直筋

内腹斜筋

外腹斜筋

広背筋

大円筋

腰方形筋

脊柱起立筋

 

パイクロールアウト/ロールイン

出典:School of Calisthenicsチャンネル Stability Ball Pike Tutorial // School of Calisthenics

 

使う筋肉

腹直筋

内腹斜筋

外腹斜筋

腰方形筋

股関節屈筋群

 

注意

  • 開始姿勢(体が伸びた姿勢)で背中、腰を反らない。
  • パイク姿勢(体が屈した姿勢)で首を過伸展させない。
  • 股関節をしっかり屈曲させる。

 

ジャックナイフ(ニートゥチェスト)

パイクロールアウト/ロールインで股関節だけでなく膝を曲げてボールを引きよせる。

出典:TimeCrunchAbsチャンネル Stability Ball Jackknife

 

使う筋肉

腹直筋

内腹斜筋

外腹斜筋

腰方形筋

股関節屈筋群

 

注意

  • 開始姿勢(体が伸びた姿勢)で背中、腰を反らない。
  • ニートゥチェスト姿勢(体が屈した姿勢)で肘を曲げない。
  • しっかりパイク姿勢(お尻にあげて、しっかり体を立てる)をとりながら膝を曲げる。

 

練習問題に挑戦!

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